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北西の角地の敷地に対する回答
設計事例_08. 建築家/中村 文典

北西の角地は一般的に設計が難しい土地とされています。南側の隣地の敷地も1mほど高くなっており南からの光が取り入れにくい環境になっていた。その敷地に対する設計者中村氏の回答は「内に開く」。中庭を巧みに配置することで、光の通り道と開放性を両立しました。

設計のプロの会話の中に、「内に開く」という言葉が飛び交う。開くとは、簡単に言うと窓を設置し開放性を確保するということだ。通常、窓の特性としては外に対して開くというのが一般的だが、道路などの公共性の高い方角に窓を大きく配置するとプライバシーの阻害を受けたりする。外側に対し開く窓を中庭などの方向に開き、プライバシーの確保と開放性を同時に獲得する。横浜の住宅街などでは、都市型の立地に対応するために用いられる設計手法。

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配置はあえて南側に寄せ、北側に駐車スペースを確保。南側の隣家との距離が近くなり日差しを取り込みにくくなる配置だが、南西の角に坪庭空間を配置することで「光庭(ライトコート)」をつくり日射の取得をしている。

北西の角地は街並みのランドマークにもなる為、外観ファサードをしっかりと計算し設計していくことが求められます。デザイン性の良い街並みに溶け込む設計で、街並みの景観を良くしていくことも大切なことだと思っています。

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光庭の壁は白に設定し、朝の光を反射光として室内に届けてくれます。玄関ポーチは、坪庭(光庭)から差し込む光を木製のルーバーを通じて明るく演出します。

光庭にはウッドデッキを造作し、1階のリビングフロアと同じ高さで出られるように設計しました。同じ高さにすることで、中間領域としての開放性と気軽に外に出られるアウトリビングとなりました。階段は南側に配置し、更に吹き抜けを少し合わせることで2階の窓から光を取り込む設計となっています。

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光庭の壁は白に設定し、朝の光を反射光として室内に届けてくれます。玄関ポーチは、坪庭(光庭)から差し込む光を木製のルーバーを通じて明るく演出します。

光庭にはウッドデッキを造作し、1階のリビングフロアと同じ高さで出られるように設計しました。同じ高さにすることで、中間領域としての開放性と気軽に外に出られるアウトリビングとなりました。階段は南側に配置し、更に吹き抜けを少し合わせることで2階の窓から光を取り込む設計となっています。

建築家/中村 文典氏(n+archistudio)

中村文典氏 写真

バイクや車、キャンプなど多彩な趣味を持ち、自身の趣味の経験や感性を設計に反映している。敷地の特性から設計の糸小口を見出し、住み手のライフスタイルを汲み取る設計手法から生み出される設計は暮らしを心地よくする。

1972年

山口県生まれ

1993年

京都科学技術専門学校建築デザイン学科 卒業

1993年

ゼネコン設計部

1996年

株式会社AD建築設計事務所

2001年

キュービックス一級建築士事務所

2010年

n+archistudio 設立

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