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「最も辛かったのは阪神時代」…星野仙一氏が野球殿堂入り スポーツ人間模様


◆ 「スポーツ人間模様」 ~楽天・星野仙一副会長~

 1月22日に70歳の誕生日を迎えた星野仙一氏。16日には少し早い誕生日プレゼントとなる野球殿堂入りを果たしました。

 中日の現役時代は通算148勝も、監督としては史上10位となる通算1181勝を記録。中日、阪神、楽天の3球団で計4度のリーグ優勝に輝き、楽天では悲願の日本一を成し遂げました。

 3球団で優勝を果たした監督というのは、あの三原脩氏、西本幸雄氏に続いて3人目ということですから、これはもう大監督の域であると言えます。

 それも率いた3球団は決して強いとは言えず、よりカリスマ性が強調されました。とにかく選手のやる気を引き出す力がすごい。候補入りから3年目にしてついに殿堂入りとなりましたが、遅すぎたと感じる人も多かったようです。

 現在は副会長の肩書でも、球団内では編成の最高責任者、GM以上の力を持っているそうです。こと、このオフに西武のエース・岸孝之を獲得した際には、「おれは片思いでフラれたことはない」と自信満々。都内での交渉では梨田昌孝監督が不在でも、その圧倒的な存在感で「熱い、オーラのある人でした」と岸もタジタジの様子でした。

 ちなみに、これまでのキャリアで最もつらかったのは、予想通り(?)阪神監督時代だったそう。健康面で収縮期血圧が常時180mmHgぐらいだったと言います。

 ただし、監督を退任してからは「不思議だよ。血圧が正常になった」と言っていました。やはり甲子園のヤジとあの大歓声の中で試合をやる阪神の監督は、想像を絶するくらい大変らしいです。

 プライベートでは、「ゴルゴ13」のファン。なんでも主人公のデューク東郷のファッションを意識しているとのことです。

 歯に衣着せぬ物言いというところも星野さんの魅力。「沖縄にも球団をつくるべきだ」「コミッショナーは(外部招へいではなく)OBがやるべき。そうでなければおかしい」など、いつもストレートな意見をぶつけてきます。確かに、世間の権威を球界に連れて来ることもない。自分たちですべてやるということも悪くないかもしれませんね。

 監督として活躍した星野さんですが、これからは球団だけでなく、球界全体を引っ張っていくという決意を語っています。70歳を迎えた今でもまだまだ現役。これからの活躍にも期待したいところです。