現在沖縄にいます。このシリーズもPart 3を迎えました。
今回も少しばかり建物を見て回りました。
琉球放送の「沖縄BON!!」という番組で花ブロックの特集がありました。
花ブロックを考案した故仲座久雄氏についても言及しています。
この番組を見て、番組内で紹介された建物を見てきました。
沖縄県警察運転免許センター(2010)、設計は根路銘設計・梓設計共同企業体です。
ファサードに花ブロックが全面にわたって使用されています。
150角のタイルでしょうか?おそらく沖縄製の花ブロックではないような気がします。
内側から外側がどのように見えるのか見てみたいですね。
あいレディースクリニック(2012)、設計は矢作昌生建築設計事務所です。
http://www.myahagi.com/j/archi/clinic/2013alc/2013alc.html
一昨年、かふうにも掲載されて知っていたのですが、ようやく見ることが出来ました。
この時はあいにく天気が悪く夕暮れで写真が綺麗に撮れませんでした。
手前の薬局の壁にも同じような花ブロックを用いています。
リンク先の写真を見てもらうと分かるのですが、花ブロックの開口部の内側と外側の大きさが異なっています。
少しばかりコルビジェのロンシャンを想起させます。
日差しが差し込むと、どのような表情になるのでしょうか?実際に見てみたいですね。
あいレディースを訪れる前に、沖縄コンベンションセンターに立ち寄ってきました。
設計は大谷幸夫・国建JVで1987年に竣工、公共建築100選にも入っているようです。
この建築に関して大谷氏は住宅建築別冊「南島・沖縄の建築文化 -その1・地域的個性と現代の課題」にて文章を寄せています。
歴史的、地理的、環境的な要素からこのデザインは導き出されているようです。
話を元に戻しますと、ここ数年、沖縄にて花ブロックを用いた住宅が非常に増えてきました。
デザイン的には白のミニマルなデザインに用いられているのが多いですね。
昔の建物だと色を付けたものも数多くあります。
道路に面する住宅にはこのようなタイプのものが比較的良く見られますね。
いろんな要素が混在しています。
実家の名護を散策して見つけたのですが、非常に面白いですね。
花ブロックをスクリーンや通風を目的としたものでなく、むしろ装飾として用いています。
その配置の仕方が非常に曖昧で、花ブロックのパターンによって表層で虚像が揺らいでいるように見えます。
70年代のポストモダンの影響でしょうか?
那覇バスターミナルから高速バスで移動中これと似たような建物を見かけます。
非常に面白いです(写真はありません)。
しかし沖縄のコンクリートの建築は実に多種多様です。アジア的雑多感とでも言いましょうか。
なぜそのような形態になるのか説実がつかないようなものが非常に多いです。
沖縄のコンクリート郡による風景は、やはり私にとって原風景ですね。
これこそ沖縄という気がします。
さて、今まで書いてきた沖縄のコンクリート建築について、ある特徴に気がつきました。
バスの中から撮ったものですが、このように2階バルコニー部分をフレーミングのように皮膜をかぶせています。
実は私の実家も1階バルコニー部分がこのようになっているのですが、
コンクリートの量塊性をあえて表現せず、皮膜をかぶせることによって、重ね合わせたような表現になっています。
70年代からこのような手法は出てきたのでしょうか。ちょっとよく分かりません。
日本の住宅建築だとどうなんでしょうか?
この辺り来年調べてみたいと思います。
以前にも申し上げたように予定は未定。私も沖縄人です(笑
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[…] こちらも昨年の記事「沖縄のコンクリートと花ブロックの建築-part-3」で紹介した名護の住宅建築ですが、 […]