「Amazon Music」は、Amazonプライム会員が利用できる音楽配信サービス「Prime Music」や、2017年より提供が始まった「Amazon Music Unlimited」を楽しめる再生アプリです。特典の一つだから利用してみようという人も多いはず。音楽をもっと積極的に楽しみたくて、Amazon Music Unlimitedへのアップグレードを検討している人もいると思います。
そこで、これらの音楽聴き放題サービスを利用するのに用意されている「Amazon Music」アプリの使い勝手や、各種プランの特徴などついて紹介します。
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Amazon Musicとは
Amazon Musicは、音楽を楽しむプレーヤーアプリです。Amazonストアで購入した音楽のほか、Amazonプライムの特典であるPrime Musicや、Amazon Music Unlimitedという2つの音楽配信サービスを利用できます。Amazon Musicには、ブラウザ版やデスクトップアプリが用意されていますが、Amazon Musicアプリを使えばモバイルでも音楽をストリーミング再生できるわけです。
Amazon Music Unlimited
Amazonでは2015年からPrime Music、そして2017年よりAmazon Music Unlimitedを提供しています。Prime Musicは、Amazonプライム会員に用意されている特典の一つで、約100万曲が聴き放題の音楽配信サービスです。追加料金なしで利用できるというコストパフォーマンスのよさが最大の特徴です。
一方のAmazon Music Unlimitedは、聴ける曲を4000万曲以上に増やした強化版です。追加料金（月額980円）が必要ですが、プライム会員は月額780円の特別価格で利用できます。
Amazon Musicの主な機能
Amazon Musicアプリを利用するにはAmazonのアカウントが必要です。プライム会員や、Amazon Music Unlimitedの登録ユーザーは、Amazonのアカウントでサインインすれば聴き放題のサービスをすぐに楽しめますが、登録自体はウェブで済ませておく必要があります。
［ブラウズ］を開くと、Prime MusicやAmazon Music Unlimitedの楽曲が表示されます。［ホーム］［おすすめ］［ラジオ］［プレイリスト］のタブがあり、スワイプで切り替えることができます。
Prime MusicかAmazon Music Unlimitedを利用していると「ブラウズ」に再生できる楽曲が表示される
曲を再生すると、画面下の中央部分に再生コントローラが表示されます。iOS版では上にスワイプすると楽曲の再生画面に飛び、左右のスワイプでスキップができます。
プレスするとコントローラが表示される。シャッフルやリピートのほかラジオ再生中はサムアップやサムダウンが可能だ
気に入った楽曲やプレイリストがあれば「マイライブラリ」へ追加したり、ダウンロードしたりします。マイライブラリにはAmazonで購入した楽曲も表示され、オフライン再生モードにすることで、iTunesから転送した曲と一緒に、ダウンロードした楽曲を楽しむことができます。
気に入った楽曲や購入したアルバム、iTunesの音楽などを再生するのが「マイライブラリ」だ
Amazonならではのリコメンド機能と少し機械的な印象のプレイリスト
特徴的なのは、Amazonならではのリコメンド機能です。楽曲の再生画面で右上のメニューをタップして［こちらの楽曲もおすすめです］を選ぶと、「お客さまにおすすめのアルバム」と「お客さまにおすすめの楽曲」が表示されます。
後者は、ウェブ版のAmazon Musicで「この曲を聴いたお客さまはこんな曲も聴いています」に表示される楽曲です。Amazonの商品ページでも同様のリコメンドが表示されますが、似ている商品を探す時に参考にしている人は多いはず。音楽でも似たような曲と出会うのに、かなり役立ちます。
再生中の楽曲から似ている楽曲を探すことができる
気分やアクティビティから音楽を聴きたい時に便利なのがプレイリストです。「○年代ヒットソング」「（アーティスト）ソングス」「ランキングTop100」など、種類が豊富です。
ただ、名前の付け方にひと工夫ほしいと思うものも少なくありません。たとえば「仕事がはかどるクラシック」「仕事がはかどるジャズ」「仕事がはかどるフュージョン」など、似たようなプレイリストがジャンルごとに並んでいます。
読書やランニングなども同様で、結局はジャンルで選ぶしかないということが多くあります。プレイリスト名だけを見て、これを聴いてみたいと思わせるようなワクワクする感じがあまりありません。
アーティストのプレイリストやランキングのほか、アクティビティやムード、ジャンルなどからプレイリストを探せる
気がつくとラジオばかり聴いてしまう？
ながら作業や同じテイストの曲を流し続けたい時にぴったりなのが「ラジオ」です。「J-POP」や「ジャズ」「80年代ハードロック」などジャンル別に整理されています。プレイリストより数が少ないのは、自分好みに学習できるからです。サムアップ・サムダウンのアイコンがあり、これを押すことで流す曲をカスタマイズしていけます。
選曲が面倒な場合は、ラジオを流しておけばBGMに事足りません。そのため、気がつくとラジオばかり聴いているということが多いのですが、不満な点もあります。それはステーションを切り替えたり、ほかのアルバムなどを再生すると、ラジオの再生履歴が消えてしまうことです。
履歴自体は残っているので、ウェブやデスクトップアプリで「最近の再生」を開けば表示されます。しかしアプリにはこの「最近の再生」がなく、後で履歴を見たい時に困ってしまいます。気になる曲があれば［＋］をタップしてマイミュージックに追加しておくことをおすすめします。
サムアップ/サムダウンアイコンをタップして学習できる
再生リストには履歴が表示されるが、他のステーションやプレイリストなどに切り替えると消えてしまう
Prime MusicとAmazon Music Unlimitedの違い
ところでPrime MusicとAmazon Music Unlimitedですが、単純に収録曲（100万曲と4000万曲）の違いで、利用できる機能は同じです。プレイリストやラジオでも、Amazon Music Unlimitedでのみ表示されるアイテムが数多くあるというだけです。
広く浅くがPrime Musicだとしたら、広く深くがAmazon Music Unlimitedです。すべてのアルバムは聴けないけれど、少し前のものなら聴けるというのがPrime Musicです。とは言っても洋楽は聴けるアルバムも多く、普段聴かない音楽と出会うのに十分という声も聞かれます。
そして古いアルバムから最新のアルバム、シングルカットまで満遍なくカバーしているのがAmazon Music Unlimitedです。Amazon Music Unlimitedなら邦楽も強いです。Amazon Music Unlimitedにしかないアイテムの一部は、Prime Musicからも確認できます。表示されないアイテムも多いので、どれくらいの違いがあるかは30日の無料体験を利用して確かめるのがよいでしょう。
Prime Musicで「宇多田ヒカル」を検索。再生できない曲には「music unlimited」が表示される
まとめ
Amazonプライム会員なら無料でPrime Musicを聴けるので、入れておきたいアプリです。「プライム・ビデオ」や「Kindleオーナーライブラリ」は利用していても、音楽は試したことがなかったという人は、ぜひインストールしましょう。
Amazon Music Unlimitedを検討している人も、無料体験を通じてアプリの使い勝手を試すことができます。しかもプライム会員なら特別価格で利用できるので、コストパフォーマンスは抜群です。
新しいユーザーエクスペリエンスとして今後楽しみなのは、AIアシスタントのAlexa（アレクサ）対応です。アメリカ、イギリス、ドイツ、オーストリア向けのAmazon MusicはすでにAlexaの機能を搭載し、アプリだけで音声操作ができるようになっています。「○○の新曲を流して」や「盛り上がる曲を流して」といった指示で該当する音楽を楽しめるわけです。
Amazon Music Unlimitedとスマートスピーカー「Echo」との組み合わせでAlexaを利用することはできますが、現在Echoは招待販売制が続いており、その便利さは一部のユーザーにしか伝わっていません。Amazon MusicでAlexaが利用できるようになれば、音楽との出会いや発見が、より簡単になりそうです。
