マムシ

ニホンマムシ
Japanese copperhead

マムシの写真を撮ったのはこのときが初めて(上)。マムシに出会うことはめったにありません。見つけたとしてもカメラを持っていないことが多い。これは2013年4月29日。今は亡き柴犬アミの散歩中に見つけました。

マムシが生息する環境というのは、「非常に自然度が高い」ということだそうです。けれど毒を持っており危険なので、注意が必要です。

マムシ

エンジェルファームから200mぐらい離れたビニールハウスに近接する農業用水路に潜んでいました。私たちの集落のひとが大分特産のカボス(酢みかんの一種)を栽培しているハウスです。

このかたが不在だったので、走って家に戻ってクコップを持って車で戻り、このマムシと戦いました。集落や田畑でマムシを見つけたら、すぐ退治するのが農村ルールになっています。みんなを守るためです。

マムシ

2022/10/19 
人生二度目のマムシ撮影。熊本県産山村の山吹水源のエリアです。桂子が見つけました。

画面中央部にいます。こんな感じなので、ぼんやりして歩いていると踏みつける場合があるかも知れません。というのもマムシは逃げない。多くのヘビは足音が聞こえただけで、ささっと逃げていきますがマムシはじっとしています。

マムシ

上の写真の拡大。自然のなかを歩く場合でも、注意深く行動した方がいいということです。よそ事考えながら歩いていたら、マムシに気づかなかったかも知れません。

マムシ

集落や田畑で出会ってしまったら戦うというルールに従うとして、山で出会ったら彼らを尊重し、こちらが退却するのがルール。というわけで、木の枝などを使って、道から去ってくれるようにします。

マムシ

手荒なことをするとマムシは首をもたげて戦闘態勢にはいります。

マムシ

すぐには逃げなかったけれど、ゆっくりと山のなかに去っていきました。マムシは凶暴な殺人鬼ではありません。積極的に人を襲うような生物ではありません。

マムシの模様は迷彩色です。落ち葉や土の色に同化してじっとして獲物を待ちます。人間は獲物としては対象外です。

年間2000人ぐらいのひとがマムシに噛まれ、約10人が死亡しているようです。気をつけるべき毒蛇ではありますが、噛まれても冷静に対処すれば助かるそうです。

2022年度、日本で発生した殺人件数は4,797件だったそうです。ホモ・サピエンスがホモ・サピエンスを殺そうとした事件です。死者数がはっきりしないんですが、多分300人から500人の間だと思います。これは、マムシはホモ・サピエンスより安全な生き物だというエビデンスではないでしょうか?

マムシ

上の写真の拡大。自然からかけ離れた暮らしをしていると、ハチやアブや蛾、ヘビなどを過剰に恐れてしまうということがあると思います。 自然とのつきあい方は学校では教えてくれないので、自分で経験し学んでいくしかありません。

2006/10/15
人生で二度しかマムシの写真は撮ったことがないと思っていたんですが、それは生きたマムシの場合でした。上の写真は死んでいます。お腹に何か獲物が入っていて胴体が大きいけれど、子供の小さなマムシでした。当時のブログにこう書いています。

たぶんミカが捕ってきたのでしょう。 マムシの子供です。 私が見たときには死んでいました。子供だけど、マムシの特徴がはっきりしています。ずんぐりしていて、独特の模様があります。

マムシは危険ではあるけれど、敵視したくはありません。 「日本の鱗たち」というHPでは、マムシのことを こう説明されています。   

「確かに本土で最も危険なヘビではありますが、好んで人間に噛みつくわけではないことは知っておいてください。特に、妊娠中の雌などを踏んでしまったときなどに噛みつかれることが多いようです。捕まえることや観察することが目的でない人は離れて歩けば、まさか追ってくるようなことはありません。餌が豊富であり本種が生息する環境は、とても自然度が高い環境です」

マムシが生息しているということは自然度が高い。自然であるとは、そういうことだと思います。 自然界には蝶や花だけがあるのではなく、マムシも生きているということです。