歴史語る 屈折ピラミッド | 清多夢クラブ

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 ダフシュール地区、赤ピラミッドの南2kmに奇妙な「屈折ピラミッド」が聳えている。建造者は、赤ピラミッドと同じスネフェル王。建築年代は、赤ピラミッドより少し早い、紀元前2600年代とされる。ピラミッドとしては失敗作品のようだが、そうではないという説もある・・。
 
 ピラミッドの中腹から石積の傾斜が急変するので屈折ピラミッドと呼ぶ。高さ105m×底辺189mと堂々たるものだ。傾斜角度は下部が54度、上部が43度。表面を覆っている化粧石が大幅に残っている。他のピラミッドとの違いだ。
 
 途中で角度が変化する理由として、(1)完成を急いため、(2)崩壊の恐れを察知し、設計変更したなど諸説ある。また、北面と西面の2箇所に入口があり、それぞれ異なった玄室に辿り着く。
 
 ガイドのアクナムさんによれば、ピラミッドの発展史を物語っているという。1段積み(マスタバ)→階段ピラミッド→屈折ピラミッド→真正ピラミッドという順序になる。つまりクフ王の高さ147m×52度の形状がピラミッドの金字塔と考えられる。
 
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写真-1 ダフシュール遺跡のひとつ、屈折ピラミッド。高さは何と105mもある。
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写真-2 外装に当る白色の化粧石がかなり残っている。
 
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写真-3 急勾配(54度)のピラミッド下部。
 
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写真-4 近く黒ピラミッドというものも見えた。
 
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写真-5 ピラミッド内部概念図と入場チケット(60Eポンド)。