天山山脈(テンシャン山脈)は,中央アジア東部の大山脈である。
地理
天山山脈は,中央アジアの東部を東西に走る大山脈で,現在のキルギスから中華人民共和国新疆ウイグル自治区に広がっている。
北にはアルタイ山脈との間にジュンガル盆地,南には崑崙山脈との間にタリム盆地があり,天山山脈はこれらの境界となっている。
全長は2500km,平均標高は3500~5000m,最高峰は7000mを越え,中央アジアで最大級,世界でも有数の巨大な山脈である。
歴史
天山山脈は,北方の草原世界と南方のオアシス世界を分ける境界となり,これより北では主に遊牧民が,南ではオアシス農耕民が活躍してきた。
また,天山山脈の南北それぞれのふもとにはオアシス都市が生まれ,そこを結んで天山北路や天山南路と呼ばれるオアシスの道(シルクロード)の主要ルートが形成され,東西交易の重要な交通路となってきた。