多くの寺院に開山、開基の名が残る、法道仙人(ほうどうせんにん)まつわる、不思議な伝説が残っているのが、ここ加古川市志方町大澤地区です。法道仙人は、6~7世紀頃に中国・朝鮮半島を経由して日本に渡ってきたとされるインドの仙人です。

   札馬大歳神社     兵庫県加古川市志方町大澤912   駐車場あり 

   駒の蹄        兵庫県加古川市志方町大澤       なし

   投げ松         兵庫県加古川市志方町大澤1161  駐車場あり     

山陽自動車道加古川北ICを降りて県道43を少し北へ行くと、この札馬大歳神社は、山陽自動車道建設に伴い、今の場所に移されました。境内には、神社と共に移された、法道仙人の手跡石(てあといし)があります。この石の表面には、星形にくぼんだ跡があり、これは、法道仙人が法華山へ向かう途中、飛び降りて手を付いたときにできた跡だと伝えられています。

山陽自動車道を北にくぐったところ、加西市との境に近い県道43を走る車からは気づかないところ右側に、玉垣に囲まれた小さな石塔があります。そこには法道仙人駒之爪と刻まれています。

 その側に、丸くくぼんだ岩があります。法道仙人が、法華山一乗寺を開くとき、乗った馬が一気に空を駆け、山に向かいました。その途中、この場所に降り、後ろ足の蹄が岩に残ったと伝えられています。

駒の爪から少し戻って、東側に小さな集落に入りますが、突き当りに小さなお堂があります。

お堂の中には、松の枯れ木が鎮座しています。幹も枝もくねくねと曲がり、大蛇のようにも見えます。 法道仙人が、一乗寺から放り投げたという伝説を持つ、投げ松(なげまつ)です。お堂に収められ、地元の人たちは神木として守っています。法道仙人に対する素朴な信仰が、生き続けています。

   ~次回を お楽しみに では またね~