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6月初旬に道央の川でジュウサンウグイを狙ってウェーディング中に、岸寄りの泥の溜まり場で、私に驚いて泳ぎ出した魚がいた。

 

よーく見るとウキゴリらしき体型。ひょっとしてシマウキゴリではと思い、たなご仕掛けに秋田狐1号を足し、ミミズがないのでバークレーのトラウトワームナチュラルカラーを付け、岸辺を改めて探ってみた。

 

なかなか魚がおらず、結局先ほど見つけた一尾のいた近くの岸のすぐ前の大きなブロックの下をチェックしたところ、2〜3尾ほど出てきたが、どれも板オモリに反応した後に沈黙してしまった。

 

そこで、トラウトワームを長くして目立つようにして再び探っていたところ、近くのどこからか一尾寄ってきた。

 

最初はやはり板オモリに反応していたが、オモリを沈め、ゆっくりトラウトワームを引っ張ったところ、ようやく喰いついてくれた。

 

手の平に乗せてよーく見ると、頭がウキゴリにしては少し大きすぎ、胸ビレの付け根に白っぽい線が弧を描いており、やっぱりシマウキゴリだった。

 

初めて釣ったシマウキゴリ

 

初シマウキゴリの胸ビレ

 

初シマウキゴリ別影

 

初シマウキゴリ俯瞰

 

初シマウキゴリ腹面

 

シマウキゴリは福井・茨城以北という北方系の分布を示すウキゴリ類で、川で孵化した稚魚は海に下ってある程度成長した後に川を遡上し、流れのある中流部に定着するとのこと。かつてはウキゴリに分類されていたが、2002年の論文により新種となった。ウキゴリと似たような第一背びれ後端の模様を持つが、頭部の全長に対する比率がやや高いかどうか、尾びれの基部の黒斑がYやK字状であるかどうか(ウキゴリは円塗りつぶし状)、第一背びれの中央を縞が通っているかどうか、胸びれ基部に白い細帯があるかどうかを総合的に判断してウキゴリと見分けることができる。

 

後日同じ川の少し上流で釣ったシマウキゴリ。頭部の大きさと胸びれ基部の白い細帯は目立たないが、尾びれ基部の黒斑はK字状。

 

上の個体の俯瞰。第一背びれの中央を縞が通っている。

 

石狩川水系で魚肉ソーセージで釣ったシマウキゴリとその俯瞰。頭部の大きさと胸びれ基部の白い細帯は目立ち、尾びれ基部の黒斑はなんとかK字状で、第一背びれの中央を縞が通っているという、ほぼ全てを満たした個体。

 

道央の太平洋側に注ぎ込む小河川で釣れたシマウキゴリ

 

道南の日本海側に注ぎ込む河川で釣れたシマウキゴリ

 

道南の太平洋側に注ぎ込む小河川の支流で釣れたシマウキゴリ

 

シマウキゴリのハビタット

 

新潟県内で釣ったシマウキゴリ