勝手に演技開眼なんてタイトルつけて、🙇

船越英二の演技は、多重化して名優の域に達したと思っているからですが、私の名優の基準は(監督・脚本家に、この役者の演技を前提で役柄を作ったと言われる俳優)です。

数多くの名優が私の中で居ますが、船越英二もそのひとりです。


(和製マルチェロ)と呼ばれるのが、正当な評価か? 判りませんが、もっと沢山演じて貰いたかった。


1958年(昭和33年)女優の長谷川裕見子さんと結婚。

長男(栄一郎)が誕生します。

神奈川の湯河原に旅館を経営し始めたのは、生家の商売魂ですかね〜。


1975年には(男はつらいよ)にも出演してくれました。


(寅次郎相合い傘)で蒸発志願のサラリーマン兵頭役。

寅さんとリリーに出会う函館での道中が楽しい。

初恋の人に会い(僕って男はたった一人の女性すら幸せにしてやる事もできないダメな男なんだ〜)とつぶやく兵頭に、リリーと寅さんの恋愛観が重なりややこしくなる。


この役の船越は(いかにも、こんなセリフを吐きそうな男だな〜と思わせる)名演でした。

映画は1977年(青年の樹)が遺作です。
テレビドラマは
1968年〜(エプロン父さん)
1970年〜(時間ですよ)が懐かしい。


晩年は旅館に近い自宅でのんびりしていた様ですね。



息子(栄一郎)に芝居は任せた気持ちだったのかも?

家庭では大変厳しい父親だと栄一郎は語ります。

親子共演は、父 英二が(お前と一緒だと芝居に集中できない。そんな芝居を見せるわけにはいかない。)と断り続けたとの事です。

栄一郎が父親と共演できないなら、せめて同じ役をしたいと(黒い十人の女)を演じた事があります。

私も観ました、本人は(父親に近づく事が出来ないと再認識した。)と言っていますが、どうでしょうか?



私は船越英二の演技は(身につまされる)臨場感があり名演。
船越英一郎の演技は(軽妙さで大人のメルヘン)になってる安心感がある演技だと思いますので、それぞれの良さですね。

2007年 自宅で倒れ脳梗塞のため亡くなりました。

84歳。

(和製マルチェロ・マストロヤンニ)なんて船越さんに失礼ですよね〜。


合掌