大阪へ帰省する度に思うこと。
それは『大阪国際空港(伊丹)の再国際化』です。
関西国際空港が1994年9月に開港し既に27年。
大阪伊丹空港は2021年現在国内線専用空港となっております。
台湾の方でも『伊丹空港?知らない』と言われる事が少なくありません。
それだけ国際線が廃止になり月日が経ったわけです。
2025年には大阪関西万博も予定しており、再国際化の必要性は益々増しているかと思います。
大阪伊丹空港は、最盛期には1日最大450便、1時間当たり最大36便(何と2分に1本以上)、年間2,000万人以上の利用数を誇った名実ともに関西を代表する空の玄関口でした。
台北松山空港、ソウル金浦空港と並ぶ貴重な『内陸都市型空港』です。
【立地(有事対策)】
大阪梅田から直線距離で12km、車で約15分の距離に有り、阪神高速、モノレール、鉄道が乗り入れている『内陸空港』です。
関西の全人口約2,280万人の内1,500万人、つまり約65%の方が1時間以内に到着出来る好立地です。
違う言い方をしますと『災害(有事)に強い空港』という事でもあります。
事実1995年1月17日に発生した阪神大震災の際も1月17日当日に滑走路は再開され離発着可能で、消防庁、自衛隊、海外救助隊等の支援を受け入れられました。
2019年に台風の影響で関西空港連絡橋にタンカーが衝突し大変な影響が出たことは記憶に新しいです。
もし仮に、関西空港と泉佐野が地下トンネルで結ばれていたらそれらのリスク回避は出来ますが、現状鉄道も乗り入れており、採算面、工期からも実現は容易ではありません。
【設備】
3,000m級と1,800m級の滑走路を2本有し、A380も離着陸可能です。
現在でも法的には国際空港であり、海外の要人も対応可能。
※実際2000年代以降も米国大統領専用機(Air Force One)が離発着しており、2019年のG20大阪会議ではトランプ大統領はこの大阪伊丹空港を利用されました。
又、ターミナルビルは導線が実にコンパクトに設計されており、チェックインカウンターから搭乗口まで一直線に行けます。
その設計は海外からの評価も高く、フォーブス電子版が発表した世界の空港の効率性に関する番付で、「定刻通りに出発できる効率的な空港」第1位、アジアの主要空港における出発実績賞、その他定刻運行に関する数々の賞を受賞しており運航の面で優れた実績を上げております。
本来関西国際空港開港と同時に伊丹は『廃港』になるはずでした。
しかし、現在でもこうして維持され、国内線専用空港としては日本で一番利用者が多く、年間の黒字額も国内有数の旧第一種空港です。
台北松山は桃園空港、韓国金浦は仁川空港が其々開港後も、国際線が就航しているのに対し、伊丹空港は完全に国際線路線を廃止したままです。
現在では航空機の性能も格段に上がり、以前の様な騒音、排ガス等の面はかなり改善されております。
経済、生活、有事の面からも、そして2025年大阪関西万国博覧会が行われる前に!
大阪伊丹空港の再国際化を!
香港啓徳空港の様に、1度廃港にしたら
『2度と作れない空港』であることは間違いありません。
正式名称:大阪国際空港
開港:1939年1月17日
滑走路:2本(3,000m、1,828m)
交通:阪神高速、大阪モノレール、阪急宝塚線
運用時間:毎日7時から21時迄
発着枠回数:毎日370回
年間利用者数:1,410万人
以上2017年現在の数値です。