晴伝説という曲を作った時のエピソードでも話そうかな。
湘南乃風のセカンドアルバムの制作が始まった頃、、僕らはジャマイカに旅立った。
制作費という名目で、お金を出してもらって、渡ジャマできるなんて、、ほんと夢のような時間。
2週間ほどの滞在期間に、現地のミュージシャンとのセッションや、トラックメーカーからストックのインストを買い取り、アルバムの曲になるようなデモを集めていった。
紆余曲折はあったものの、、
本場ジャマイカのレゲエ、とにかく素晴らしい環境に揉まれ、メンバー一同は帰国した。
そこから日本での作業が進んでいくんだけど、、
先行でリリースしていたファーストシングルの応援歌のトラックは、ホームグロウンという日本トップのレゲエバンドの先輩方に依頼して作ってもらった。
言葉の通じる日本人同士の制作、、ムーミンも加わり、僕らの要望をしっかりと反映してくれ、満足以上の作品に仕上がったし、、リリース後の反響も凄かった✨
そんな勢いのまま、
ジャマイカで作ったデモを中心に、
アルバム曲の制作、そしてセカンドシングルの制作を進めていくんだけど、、
セカンドシングルの制作はめちゃくちゃ難航した。。
なぜかというと、ジャマイカで作ってきたデモトラック達は、、ブラックミュージック特有のシンプルな作りで(それがカッコいいんだけど)、
僕らがシングルに求めていたドラマチックさがどうしても出せなかった。
応援歌の熱さをどうしても超えたかったこともあって、、皆、理想が高くなっていた。
しかも、当時メンバーは誰1人トラックメイキングができない、、、
頼ったのは、少しだけ鍵盤の弾けるエンジニアのガッキーだけ、、、
あーだ、こーだ、、感覚だけで喋るメンバー4人、、全く方向性が定まらなかった😅
狭いスタジオに一日中缶詰💦
僕らの指示に振り回されるガッキーは、、
ついに明け方、、優柔不断な僕らに愛想を尽かしてして、体力の限界を迎え、床の真ん中で倒れ込んで気絶してしまった、、、、
シーンと静まりかえるスタジオ、、、
流石にそれをみて、反省した俺たち。
とりあえず自分たちの意見をまとめようと、
寝てるガッキーを取り囲むように、
真剣に話はじめた。
時間はもう丸一日超えてた。
俺たちが求めているのは、熱さ。
負けたくない!!
って言う想い。
静かに闘志がみなぎっていき、
そして一気に、ピーカンに晴れた青空に駆け上がっていく、、
そんなイメージ。
それまでトラック先行で作っていたから、ダメだったんじゃないかと、、
ガッキーも気絶してしまっていることだし、、
イメージした歌詞を、
伴奏のない中で書き出していった。
トラックありきで制作してきた俺たちにとって、初めての制作スタイル。
数多くの自由を願い、、
数多くの不自由と闘い、、
家族と親友と共に、、
そうやって歌詞を書いていると、、
ムクっと、、突然ガッキーが起きあがった。
何事もなかったように、鍵盤の前に座ると、僕らの歌詞に耳を傾けた。
僕らは雰囲気でその歌詞にメロディをつけていく、、
その鼻歌に、
ガッキーがコードをつけていく。
「そう!そう!そんな感じ!」
皆のテンションが上がっていく。
ヤバイ!!いい感じじゃん!
歓喜する4人!
嬉しそうなガッキー。
あんなに悩んだ曲も、ものの1時間くらいでワンコーラス仕上げることができた。
イントロができただけで、皆であんなに歓喜してたのは、最初で最後かもしれない。
いや、、この数年後に作る、親友よ、と、この晴伝説くらいなものだ。
(親友よ、の話はまたの機会にしようね)
本当の意味でのゼロからの初めての作曲。
だから僕はこの曲が、湘南乃風の曲の中で1番すきだ😊✨
その時のアー写がこれ。
こんな奴らに囲まれて頑張ったガッキー、、
頑張ったね🙏✨✨
晴伝説のタイトルの通り、伝説の日になったよ。