囲碁サロン向ヶ丘遊園 | 碁会所探偵シホ&クニ

碁会所探偵シホ&クニ

初段を目指すシホ&クニです。
碁会所で打つのが大好きな私たちが,
お世話になっている碁会所、
初めて行ってみた碁会所をご紹介します。

シホクニは探偵なので、

碁会所に行って、すぐに素性を明かしたりはしません。



客として碁会所内を調査し、

納得して初めて、

実はブログで…と切り出すのです。



最近は少なくなりましたが、

分煙していない碁会所や

「一見さんお断り」な雰囲気のところは、

1~2局打って、

そのまま出てくることもあります。



でも、今回紹介する「囲碁サロン向ヶ丘遊園」は、

受付で席亭と対面してすぐに、

「OK」と判断。


探偵に来たことを告げてしまいました。


だって、この笑顔ですよ。

ダメなわけがないじゃないですか。







ところが

「私たち、碁会所探偵の…」

までいったところで、

なぜか席亭がのけぞるようなリアクション。


「もしかして、シホクニさんですか?」



実は

先月紹介した「桜新町囲碁クラブ」の席亭・萩谷さんは

サロンのお客さんだったのだそう。



「うちにも探偵に来てくれないかな~と

思っていたところなんですよ!」


と、温かく迎えてくれたのでした。

うれしい限りです。



では改めてご紹介しましょう。


小田急線「向ヶ丘遊園駅」の北口を出て

右手に回り込むように踏切をわたると、

正面左、

シースルーエレベーターのある吉澤ビル5階が

囲碁サロンです。




※ロマンスカーの奥に写っているのが、囲碁サロンのビル



例によって「囲碁」の大きな文字があるので

すぐにわかります。



踏切をわたるくらいなら、

南口で降りれば良いのでは? と思いますが

遠回りになるので、

北口から踏切、が正解です。




エレベーターで5階に上がると、正面が受付。





※受付。左右に扉があります



以前は右側が将棋サロンだったそうですが、

現在は碁盤が並び、喫煙対局室になっています。




※喫煙対局室。さすがにタバコ臭いです


左手の一般対局室に入ると、

広い窓の外は

遮るものもなくいい眺め。









思わず見とれていると、

お茶とおしぼりが運ばれてきました。


これはありがたいですね。


お茶は給湯器で自由におかわりできます。





※温かいお茶が飲めるのはうれしい




笑顔の優しい席亭、

吉田哲治さんは現在46歳。

(若く見える~)

サロンの2代目オーナーです。



初代席亭は、吉田さんのお父様の省三さん。


このお父様が、

実は、話を聞けば聞くほどすごい方なのでした。



もともとは瓦(かわら)職人で、

囲碁をまったく知らなかった省三さん。



今から40数年前、

知人に「碁会所を引き継いでくれないか」と頼まれて、

「よし」と快諾。



武蔵溝ノ口にあった碁会所の、席亭になります。


なんと、それから一念発起、

アタリから碁の勉強を始めたのです。



ひと通り打てるようになってからは、

交流のあった安田泰敏九段について勉強を続け、

最後は四段に。

亡くなったあと、やはり交流のあった大窪一玄九段から

五段の認定を受けました。



碁会所には、お父さんの人柄から、

多くの碁打ちが集まっていました。



三村智保九段など、

当時の若手プロを応援しており、

大勢引き連れて食事に行くことも多かったという省三さん。


大窪九段は、

お父さんが亡くなったあとも

ふらりとbびに来てくださったといいます。


アマだった梅沢由香里さんが、

院生仲間と勉強をしていることもありました。




そんなお父様が、予言のように繰り返していたのが、


「碁は素晴らしいゲーム。必ずブームが来る」


ということば。



「ヒカルの碁」がブレイクする前のことでした。





一方、息子である哲治さんは

囲碁とは無縁の生活を送っていました。



ときには

碁会所にお弁当を届けるお母さんに

ついていくこともありましたが、

「煙がモクモクだなあ」

と、碁会所に良い印象は持たなかったといいます。



お父さんも、息子に碁を強要することはありませんでした。


やがて、

高校を卒業した哲治さんは

友人と電気設備の会社を始めます。

仕事は順調で、収入にも満足していました。


ところが、あるきっかけから

会社を離れることになった哲治さん。



このとき初めて

自分には、何ができるんだろうと真剣に悩んだのです。


お父さんの

「碁は素晴らしいゲーム」

ということばが頭をよぎった、

かどうかは伺えませんでしたが、


やがて哲治さんは、

自らの意思で、碁会所で働く道を選びます。


20歳でした。



実はその一年前に、

自由が丘にある碁会所も引き継いでいたお父さん。



哲治さんはここで店番として

新たなスタートを切ります。

お父さんと同じように、「囲碁の打てない」店番でした。



そこから、哲治さんの猛勉強が始まります。


「打たないことには強くならないですから、

こっちも必死ですよ。

恥も何もない。

来る人来る人つかまえては、

打ってもらいましたね~」



お父さんの代からのパートの女性に

9子で打ってもらうこともあれば、

院生の子に教えてもらうこともありました。



そろそろ初段になろうかという頃、

またしても

哲治さんに転機が訪れます。


お客さんの多かった自由が丘の碁会所ですが、

家賃が高かったため

撤退せざるを得なくなってしまったのです。



こうして三軒目となる、

現在の碁会所「囲碁サロン向ヶ丘遊園」で、

席亭としての日々が始まりました。





現在、碁会所五段で打っている哲治さん。

大人になってから碁を覚えたこともあって、

初心者、級位者、

子供たちへの丁寧な指導には定評があります。


しかも、料金は席料のみ。



碁を覚えたい人、

初段を目指す人(私か!)は、

ぜひ吉田さんに教えを乞いに行きましょう。



「おしゃべりが大好きなので、

喋っていないで打とうって

お客さんに怒られることもあるんですよ」


にこにこ笑いながら話す吉田さん。


指導碁もきっと楽しいでしょうね。







さて、

この日の探偵は、

平日だったこともあり、

Mしゅー、Yさん、シホクニの計4名でした。



Yさんはお誕生日だったのですが、

「ケーキは苦手」との事前情報が入り、

三人で「甘くない」ささやかなプレゼントを用意しました。


Yさん、気に入ってくれたかな?


 
                              by クニ

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■囲碁サロン向ヶ丘遊園


住所    〒214-0014

       川崎市多摩区登戸2662-2 吉澤ビル5F

       小田急線「向ヶ丘遊園駅」北口 徒歩2分


電話    044-933-0871


営業時間 午前11時半~午後8時(火曜日のみ午後7時まで) 

       年中無休

       年末年始 12月31日~1月2日休み 


席料    一般1000円

       グループ800円

       女性・大学生500円

       小学生 300円


碁盤面数 禁煙23面 喫煙12面



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