アトランティックターポン飼育2年と4ヶ月経過しました。

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アトランティックターポン。飼育2年と4か月で12センチから83センチに成長。

前回の飼育1年の記事で56センチでしたので、それから1年4ヶ月で27センチ伸びたことになります。飼育1年では目立っていた体の左側の傷跡も、鱗の乱れにその痕跡を残す程度で、言われなければ気付かない程度にまで回復しました。

また、純淡水飼育を続けていますが、現在のところ不具合は全く感じられません。鱗の輝きも写真の通りピカピカでこの輝きは同居魚のオーストラリアンバラムンディーをも上回り、アトランティックターポン最大の魅力となっています。

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体の左側のエグレも解消しました。

遊泳性の強さも大きくなっても全く変わらず、静止しているところを見たことがありません。少し前の動画になりますが、ブログでは未発表のメイン水槽の動画がありますので、ぜひアトランティックターポンの泳ぎをご覧ください。
メイン水槽の動画です。

ちなみにアトランティックターポンの大きな尾びれは、泳ぐスピードによって閉じたり開いたりとよく動き、高速遊泳時の尾びれが閉じた状態での体長(全長)は底面に敷いた30センチ角磁器タイルちょうど3枚分の90センチに達します。今回発表した83センチは低速遊泳時の尾びれが開いた状態での体長になります。


あと、前回の飼育1年の記事で「飼育においてはピラルクーより大きな水槽を必要とするのは明らかです。」と書きましたが、具体的にピラルクーの何倍くらいの水量の水槽を用意すべきか見えてきましたので、報告します。

アトランティックターポンの現在までの成長度合いを考えると、私のメイン水槽では100センチくらいが限界であることが見えてきました。これはアトランティックターポンの最大全長比では40%に相当します。(100/250=40)
この最大全長比40%をピラルクーに当てはめると107センチとなります。(268*40/100=107)
経験上ピラルクーが107センチ程度で成長が止まる水槽の大きさは150*75*60です。この水槽の水量は私のメイン水槽の約1/4です。したがって、

『育成目標が最大全長比40%の場合、アトランティックターポンの飼育にはピラルクーの4倍の水量の水槽を用意する必要がある。』

と言えます。なお、ピラルクークラスの大型魚において最大全長比33%以下での飼育はヒネるリスクが出てくるので推奨できないのも以前書いた通りです。
あと、詳しくは「ピラルクー飼育理論」のシリーズで書きますが、育成目標の最大全長比が高くなればなるほど、この倍率は上がっていきます。

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メイン水槽(上)とピラルクー水槽(下)

アトランティックターポンはピラルクーと同じ10000円前後の価格で流通していますが、必要な飼育設備にこれだけの差があります。
これは両方の魚を飼育している私が言うことですので間違いがありません。よく言われる言葉ですが、「買える魚と飼える魚は違う」この言葉を心に刻んで、飼育する魚を選んで下さい。

アトランティックターポンの飼育について厳しいことを書きましたが、その高いハードルを乗り越えてまで飼育する価値のある素晴らしい魚であることも確かです。「一般家庭での飼育に向いている」とは間違っても言えない魚ですが、「我こそは!」と思うアクアリストの方にはぜひチャレンジしてほしい魚です。