カタハラグスク | 沖縄の裏探検

カタハラグスク




糸満(いとまん)市喜屋武(きゃん)にある喜屋武岬の灯台近くにあるグスクです。
グスク自体は地滑りの為に海岸へ分離して崩壊しています。その為に全体像は不明となっています。
糸満市での扱いは文化財埋蔵包蔵地とされています。

築上年代や築上者は不明ですが、ここから約700メートル離れた位置にある具志川(ぐしかわ)グスクの倉庫であった口碑があります。
具志川グスクの遺物が14~15世紀頃の物である事から、倉庫として使用していたのであれば、その時代に存在していた可能性があります。
他には和冦が財宝を隠した逸話もある様です。
辺りはリーフが発達しているので船をどうやって接岸できたかは不明です。

今回は大潮の干潮を利用して喜屋武岬の南端にある荒崎(あらさき)海岸から下方へ進入します。



リーフは棘状と平らな場所が所々混ざっています。
フェルトやフェルトスパイクのフィッシングブーツだと一回の使用でソールが確実に駄目になります。
今回は普通のラジアルソールのトレッキングシューズで歩きましたが、それでもかなり底をやられました。



海岸部分へ崩落している様子です。
もし遺物があった状態で崩落したのであれば、波の力等で洗われてしまったでしょうね。



岩から上部を見たところです。巨岩以外にも崩落で更に細かくなった岩が無数にあります。



巨岩は別名を『黄金岩(くがにじー)』とも言われるそうですが、もはや遺構を示す物は何もありません。

崩壊で全体像は失われてしまいましたが、この巨岩群だけでも自然的価値はありそうなので今後は何らかの形で、喜屋武岬辺りに伝承を伝える案内板の設置があればと思いました。



帰りに撮った荒崎海岸の一枚。
何千年何万年とかけて隆起した自然の姿です。
人間の短い寿命に比べたら凄いものです。





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