ヘミングウェイの愛した6本指の猫たち KEY WEST(FLORIDA)  | Whistle Stop Cafe Ⅱ

Whistle Stop Cafe Ⅱ

Les Aventuriers Deuxième étape

イメージ 1
 
 
猫好きの人なら、フロリダの突端の島キーウエストに住む、6本指のある猫達の存在は多少なりとも知っている事だと思う。
以前、NHK-BSで放送された「世界ふれあい街歩き」で、撮影クルーがキーウエスト(Florida / FL、USA)を訪れた際にアーネスト・ヘミングウェイ(Ernest Miller Hemingway)の住んでいた家(現在はヘミングウェイ記念館)も訪れ、猫好きでもあったヘミングウェイの飼っていた、その愛猫の子孫達を番組で紹介したのだが、
その際に、指の6本(通常は前足の指は5本)ある特異な猫を「幸せを呼ぶ猫」・
”ヘミングウェイ・キャット”として紹介。
 
イメージ 4
イメージ 2
 
その後、動物写真家・岩合光昭さんのNHK-BSの番組「世界ねこ歩き」でも、岩合さんがすかさずこの猫たちに張り付き、ロケを敢行し一挙に有名になった猫でもあり場所でもある。
 
 
最初は、船乗りが船で飼っていた猫が6本指で、
猫好きのヘミングウェイ、珍しさもあってこれを貰い受けたのが始まりのようであるが、
彼の死後もその数が増え、現在の記念館になった今も記念館内はもとより、建物周辺で50匹ほどがのんびりと一日を過ごしているようであるが、6本指があると
まるで手袋をしているようで、”ミトン・キャット”とも呼ばれ突然変異(多指症)なのか稀少な品種ではあるようだ。
 
イメージ 3
 
船の中で害を及ぼすネズミを捕食させる目的で、船乗り達は猫を船に乗せるが、
6本も指があればきっと狩りにも適しているのだろう。
6本指が受け継がれて現在のように頭数が増えるまでになったのには、色々と猫達への保護活動もあったようである。
 
「世界ねこ歩き」を観ると、あらためてその手又は足の下の部分が大きく、
身体全体のバランスが足元に比重が多くなる為であろうか、どうしても足元へ目線が移る。
まるで、真冬の防寒用ソックスを履いているようで、とてもユーモラスに見える。
 
ヘミングウェイのその風貌と体躯、一見豪放な雰囲気からすれば、
素人目に断然”犬派”と思えるのだが、文章に登場するのはいつだって猫である。
短編集「われらの時代」だったら、「雨の中の猫」といった具合に。
 
イメージ 5
 
文筆活動を続けている大型デスクに一緒にのり、時には創作作業の妨害をしたり
書き上げた原稿の上に寝そべってしまったりと、猫好きなら良くわかるあの”我が儘勝手な行為”を、巨大な体躯に似合わず、横で目を細めて眺めていたのではないかと想像すると、アーネスト・ヘミングウェイという作家を、ますます好きになってくる。

 
 
イメージ 6