樋口一葉の半襟~明治時代の女性の着物~ | 大賀屋呉服店7代目「いいきものがかり日記」

大賀屋呉服店7代目「いいきものがかり日記」

創業220年目を迎える岡崎市の呉服店7代目。新聞記者(企業取材)➡コンサルファーム➡着物屋で現在。スポニチ、中日新聞,地元ラジオ局など掲載歴多数、各種講演も実施中。主に岡崎市内の出来事や日本文化、老舗経営や映画について書いてます。趣味は映画鑑賞、読書、将棋

5年後にお札が一新されるそうで。偽造防止と職人の技術継承のため20年ごとに変えるのが習わしのようです。宮大工の世界をみるようです。

呉服屋的にはだんぜん樋口一葉推しです。
大きな柄が印象的な色半襟をこれでもかと見せて、半襟、着物衿、羽織、といずれの衿も決して詰めずに、かなりゆるく着てます。
 
襟は白、ちらり1.5センチ程度見えるのが望ましいという世界でもありません。
ある意味、明治時代は着物を楽に着ていたことの証左でして。きものを楽しく楽に着ることを第一に考えると、この着方はある意味、理想的です。自由であってよい。勝手に励まされる想いがしてました。

24年の短い生涯で作家活動はわずか1年数ヶ月。父親の借金もあり、お金に相当苦労したそうで、夏目漱石はじめ、いろいろな男性との縁談が破談になったと聞いたことがあります。苦労を乗り越えながら高い文学性で女性の地位向上の象徴になった功績はとても大きいです。

2024年の5000円新紙幣。津田梅子さんはどんな肖像画になるのか。いまから楽しみです。