江戸時代に、竹や木製の座席に人を乗せて人力で運ぶ「駕籠(かご)」
元々、お駕籠(おかご)は、お公家さんや武家・藩主の足がわりとして、装飾が施された高級な乗り物で
現在の超高級車のハイヤーとでも言うところでしょうか。江戸時代後期には、庶民が乗る駕籠は町駕籠、辻駕籠などと呼ばれ
駕籠屋の元締めである駕籠頭からレンタルで借り受け、2人で一日フルに走り回って客を目的地まで運ぶ
特に、江戸時代後期には駕籠舁(かごかき)などは、肩から模様のある長袖の法被を着て、態度の大きい荒くれものが多かった。
「雲助」と呼ばれ、お金持ちと見かけると、代金を吹っかけたり、酒手(さかて、チップ)を要求する悪質な駕籠かきもいた。
通常、駕籠は1里(約4㎞)を40~60分で走ってくれ、駕籠料は1里あたり400文(約1万円)と高額な乗り物で
町駕籠や辻駕籠には料金表などはなく、客と駕籠かきとの交渉で決まるが、移動途中で坂道や川の渡しがあると、難癖を付けられて
高額な酒手を要求されることもあったようだ、1日の走行距離は6里(約24㎞)にも達し、
元締めから駕籠かきの取り分は通常、収入の2~3割と別の酒手料を合わせると当時としては、結構高収入の仕事でもあった。