僕にとってのWANDS。僕にとっての上杉昇。 | 新谷隼平OFFICIAL BLOG

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青森県五所川原市出身 孤独を愛するうたうたい。



2019年11月13日早朝、突然ネット上にて発表された。
あの90年代に一世を風靡した伝説のバンド、WANDSが新ボーカル上原大史を迎え第5期として再始動。
ギター、キーボードはオリジナルメンバーである柴崎浩、木村真也。

最初わけがわからず感情が追いつかなかった。
新曲「真っ赤なLip」のティーザー映像も公開されたけど、そのときは全く受け付けなかった。
意味がわからなかった。
もう一生ないだろうと思っていたWANDSの再結成がこんな形で叶ってしまうなんて、、、。
「上杉がいないWANDSには興味がない」といって上杉昇と一緒に脱退した柴崎さんが新ボーカルとWANDSをやるっていうのもショックだった。
ソロでは長らく封印していたWANDSの初期、中期の楽曲を最近ライブで上杉さんが歌うようになってきていて、もしかしたらまた柴崎さんと一緒にWANDSの楽曲を奏でる日も近いんじゃないかと密かに期待していたのがもうありえない夢のまた夢になってしまった。


WANDSは91年、ボーカル上杉昇、ギター柴崎浩、キーボード大島こうすけによって結成。
「寂しさは秋の色」でデビュー。
これが第1期。
その後大島こうすけが脱退し、代わりに木村真也が加入。
ここからが第2期。
「もっと強く抱きしめたなら」「時の扉」「愛を語るより口づけをかわそう」「世界が終るまでは…」などミリオンヒットを連発した。
その後WANDSはグランジ、オルタナよりのロックな内向的な楽曲が多くなっていきます。


「Secret Night〜It's My Treat〜」「Same Side」「Worst Crime〜About A Robk Star Who Was A Swidler〜」
このときのセールスよりも自分たちのやりたい音楽を貫いているWANDSがとにかくかっこよくて指標としていました。
96年、上杉昇、柴崎浩が脱退。二人で新バンドal.ni.co(アルニコ)を結成する。


al.ni.coで唯一リリースされたアルバム「セイレン」は僕が人生のなかで一番再生したCDです。
al.ni.coは3枚のシングル、1枚のアルバムのみを残して解散。
理由は柴崎さんが方向性の違いでやめたいと言ったそうです。
その後上杉さんはソロ活動、柴崎さんはソロ活動やT.M.Revolutionのサポートなどで活躍する。
WANDSはその後97年、木村真也を中心に第3期WANDSを始動。
新ボーカルに和久二郎、新ギターに杉元一生。



和久さんはSMAPの前身であるスケートボーイズのリーダーだったことも有名です。
ボーカリストになりたいと自分からジャニーズをやめたそうです。
第3期の代表曲は「錆びついたマシンガンで今を撃ち抜こう」や「明日もし君が壊れても」など。
ちなみにこの第3期はめちゃめちゃいいです。
和久二郎というボーカリストが本当に素晴らしくて大好きなんですが、ただ、WANDSじゃなくて別のグループとしてデビューしていたら、、、とたくさんの人が思ったはずです。
そして第3期はアルバム1枚をリリースして2000年に解体。
解散じゃなくて、解体なんですよね。


僕はWANDSの世代ではないのでリアルタイムでWANDSを好きになったわけではないのですが、幼稚園のときにスラムダンクのエンディングが「世界が終るまでは…」で存在は知っていました。
小学5年とかかな、もうWANDSもal.ni.coも終わってしまったあとです。
カウントダウンTVでWANDSの当時のPVが流れたのを見て「なんだこれは!!」と電気が身体中にビリビリ走ってからWANDS一筋、上杉さん一筋になりましたね。
なによりもあの声に惚れました。
生まれてからあんなに特定のアーティストを強く思ったことははじめてでした。
とにかく惹かれていました。
それからal.ni.coの存在を知り、これが上杉さんの本当にやりたかった音楽なんだって衝撃を受けたのですが、正直小学生の僕には最初よくわからなかったです。


でも上杉さんが歌ってるんだからきっとこれはいいんだって思い込んでいて(もうファンじゃなくて信者でした)聴き込むうちにどんどん病み付きになってきて心からかっこいいと思うようになったんです。
それから上杉さんが影響を受けたというNIRVANA、Guns N' Roses、RADIOHEAD、じゃがたら、などオルタナティブロックにはまっていきました。
音楽ってすごいなと思った。
もうそのとき上杉さんに出会えたことがとにかく幸せなことで、もしも上杉さんに出会っていなかったらなんて考えたら僕の未来はないなんて思ってしまうほどにリスペクトしていました。
中一の時発足した上杉さんのファンクラブに親にお願いして入らせてもらって送られてくる会報が楽しみで仕方なかった。
中三のときずっとずっと待ち望んでいた上杉さんのソロアルバム「L.O.G」がついにリリースされたときは本当に興奮して受験勉強どころじゃなかった。
地元の新星堂(今はもうなくなってしまった)の店員さんに上杉昇のアルバム予約したいんですけどって言っただけでドキドキした。
母親に受験が終るまで上杉さんは我慢しなさいと言われて買ったばかりのアルバムは一回だけ聴いてあとは受験が終わるまで我慢した。
これは本当に辛かった。


高二の冬、ついに上杉さんのライブに初参戦。
渋谷クラブクアトロ、フルアルバム「Blackout in the galaxy」のレコ初ワンマンだった。
ファンの熱量がとにかくすごかった。
みんな「上杉ぃぃぃぃーー!!」って熱く熱く叫んでいた。
僕も必死に「上杉ぃぃぃぃー!!」って何度も叫んだ。
モッシュがすごくて何が何だかわからなかったけど、目の前に上杉さんがいることが信じられなかった。
ソロの曲、al.ni.coの曲、NIRVANAのアニュウリズム、RADIOHEADのパーリーとかもやっていた。
WANDSの曲も一曲「Same Side」を歌っていた。
第2期WANDSの後期の曲は上杉さんにとって思い入れが強くソロでも良く歌っていた。
でもやっぱりWANDSの曲になると大合唱になったし、僕も大熱唱した。
それから上杉さんは猫騙というロックバンドを結成した。


そのときは上杉さんがバンドをやるってだけでもうなんか良かった。
猫騙が勢力的にライブをやっていたとき僕はちょうど大学で上京して都内のライブは全部行った。
でもファンクラブ内での会員BBSで「WANDSの曲がききたいです」と書いたファンに上杉さんがキレたり、ブログでの失言も目立ったり、ファンクラブの会報が来ない問題があったり、ライブ中PAさんにキレる事件があったり、ファンがどんどん離れていった。
正直歌もどんどん荒くなってたのを感じたしどんどん歌が心に響かなくなっていって僕はついにファンクラブをやめ、ファンをやめた。
それから何年も上杉さんからは遠ざかってはいたのですが、3年くらい前かな、中国で上杉さんがWANDSの「世界が終るまでは…」を歌っている映像を見て久しぶりに電気がビリビリ走ったんです。
心を込めて丁寧に歌う上杉さんに感銘を受けました。
まず「世界が終るまでは…」を歌っていることにも感動したし、やっぱり上杉昇は上杉昇なんだって。


久しぶりに上杉さんのライブにいき、これまでみたライブよりもとにかく歌に感動したことを覚えています。
それから出版された自伝を読んで上杉さんの人間らしさに惹かれたし、2018年にリリースされたフルアルバム「The mortal」も素晴らしかった。
これからの上杉さんの活躍が、音楽が本当に楽しみだって思っている。

そんななかでの第5期WANDS始動のニュースだったから僕はもうどうしたらいいかわからなかった。
第5期WANDSが当時の曲をやったらサウンドは本物なのに声が違う。
上杉さんがWANDSの曲をやったら声は本物なのにそれ以外は違う。
いったい感情をどこに向ければいいのだろう。
でも、第5期WANDSお披露目ライブのネット配信を見て感情は全く変わりました。
メンバーの、ボーカル上原さんの決意を画面上から感じたし、何より上原さんは本当に素晴らしいボーカリストだと思いました。
これは長戸プロデューサーも、柴崎さんも、大島さんも、木村さんも納得するはずだって。
新曲「真っ赤なLip」もまじでめちゃめちゃかっこいい。
WANDSは上杉さんのボーカルありきだと思っていたけれど、柴崎さんや木村さんのサウンドありきでもあったんだなと。
これからの第5期WANDSが楽しみでしょうがない。
WANDSも上杉昇もどちらも楽しみに応援していきたいと思っています。





でも、、、

それでも、、、



死ぬまでに一度でいい


一夜限りでもいい


上杉昇ボーカルの、オリジナルメンバーでのWANDSをやっぱり僕は見たいです。

al.ni.coも見たいです。


人生を変えてくれた

何度も何度も救ってくれた

特別な存在だから。