整体コラム 自律神経失調症についての一考察…末梢-自律神経節のシステムエラーとその整体治療 | 【大阪】 ジャパン・ヘルスサイエンス専門学院         JHSC整体治療室 = 整体コラム / 心のコラム

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整体コラム

自律神経失調症についての一考察…   
意外に多い、末梢-自律神経節のシステムエラーとその整体治療
臓器をコントロールする「自律神経」は100カ所以上もある・・・

 

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記 事 項 目                                                             
◆ 始めに
1. 自律神経失調!!・・・それ、どこの自律神経やねん?! 
2. ゴミ箱診断・・・その代表が、、、
3. ゴミ箱診断にも意義がある
4. そもそも、自律神経失調とは・・・ 
5. 自律神経は三つの組織しか支配しない?! 
6. 自律神経(交感vs副交感)は、互いを抑制しながら臓器を微調整する
7. 自律神経失調は若葉マーク?!
8. 自律神経失調が生じる原因部位は、たくさんある!!
9. 自律神経にも大企業の様な総本店、地方本部、支店、出張所がたくさんある…
10. 臓器をコントロールする自律神経の調節の場は100カ所以上ある
11. 末梢-自律神経節(叢)の治療は、意外と重要!! (整体治療法紹介)
◆ 付録 : 自律神経の失調が関連していると思われる症状の整体治療例-紹介     



消化器系自律神経節(叢)の整体治療


◆ 始めに                                                           
様々な臓器をコントロールする自律神経は、当該臓器の疾患により影響を受け、正常な自律神経機能が阻害される事があります。これも一種の自律神経失調の状態でしょうが、本コラムではこの様な『病気(基礎疾患)の影響によって生じる自律神経失調』ではなく、基礎疾患の見当たらない、いわゆる「自律神経失調症」について記しています。




1. 自律神経失調!!・・・それ、どこの自律神経やねん?!

自律神経失調症という用語ほど、よく耳にする医学用語は無いのではないでしょうか。
自律神経失調症という用語は、お医者さんなどの医療関係者だけでなく、世間一般の方々もよく口にされる用語だと思います。当院に来院される患者さんたちからも、「私、●●病院で自律神経失調症と言われたんです。」と、おっしゃる方がたくさんおられます。、。
この用語を聞くたびに、いつも私は思う事があります。それは、
「自律神経失調って言うけど、それ、
どこの自律神経やねん?!」と。、。





2. ゴミ箱診断・・・その代表が、、、        
皆さんは、「Wastebasket diagnosis(WD-ゴミ箱診断)」と呼ばれる診断名がある事をご存じでしょうか。この診断名は「ある不快な症状があるが、その原因がはっきりとは分からない場合に、医学的な根拠も無く、”もっともらしい病名”を付ける時」に使用される診断名の事を言います。

有名なものでは、例えば「更年期障害」がそれです。最近では「機能性胃腸症(FD)」も、その類かもしれません。そして最も代表的で汎用されているものが、実は「自律神経失調症」なのです。
つまり、ある患者さんが担当医から「あなたの症状は自律神経失調ですよ」と言われた場合、

それは

原因不明でよう分からん、、、まっ、自律神経失調でええか…”、

てな感じで、診断された可能性があるのですね。







3. ゴミ箱診断にも意義がある            
ゴミ箱的診断、、、とは聞こえのよくない言葉ですが、でもこの診断名にも、それ相応の意義があります。それは、
 1.原因不明でも医学的な問題がある(☚研究する意義がある)
 2.不安な患者を安心させる
 3.患者が医師に病名を求める
 4.医師が制度的な治療の承認を行う

ゴミ箱的診断名には、1~4の様な効用がある、と言われているのですね。


最新の現代医学といえども完了形では無く、発展途上の未来形なのですから、ゴミ箱診断もこの様な意義があるのでしょうね。
ただ「真の原因」が判明すれば、ゴミ箱的診断として診断された病名は変更されます。例えば、「頻尿、腟の乾燥・性交痛」のある女性が更年期障害(ゴミ箱的診断名)として診断されたとしても、「子宮がん」が発見されれば、それが正式な診断名として使われるのは、当然の事ですよね。





4. そもそも、自律神経失調とは・・・         
世間のあちこちで汎用されている自律神経失調症ですが、では自律神経失調とは、そもそもどのような病態なのでしょうか??

例えば一般の方でも、胃潰瘍とは「胃酸が胃壁を溶かしていく病気」といった、大雑把な概念をお持ちの方は多いと思います。その様な方に、「自律神経失調症とは?」といった質問をしても、それに答えられる方は、どれだけいるのでしょうか、、、。
ちなみに成書でも、自律神経失調について明確な医学的解説を記しているものは、あまり見かけない様に思います(私の勉強不足かもしれません)。そこで当院では、当院なりの自律神経失調に関する考え方を記していきたいと思います。





5. 自律神経は三つの組織しか支配しない?!        
まず初めに、自律神経には二種あり、一つは交感神経で、もう一つは副交感神経です。
そして両者は、次の組織を支配し自律的に(無意識的に)コントロールしています。これを二重支配と呼んでいます(一部例外もあります)。
それは、
 1.  心筋
 2.  平滑筋
 3.  腺

の三つだけです。


 

心筋 平滑筋 腺


「エッ、たった三つだけ? ウソやろ!!!」と、思われる方も多いでしょうが、実際にこの三つだけです、、、が、この三つだけでも相当な数の臓器-組織を支配しています。

1の心筋は、当然心臓だけですが、2の平滑筋では、胃や腸、あるいは胆嚢、子宮、膀胱、血管などの臓器-組織を自律神経は支配し、コントロールしています。大雑把に言えば、平滑筋とは「内臓の筋肉」と言うと、分かりやすいと思います(内臓以外の平滑筋もあります)。
3の腺についてですが、腺とは「ある種の化学物資を生成-分泌する細胞」を意味します。ですから腺に当たる臓器-組織は肝臓をはじめ、涙腺、唾液腺、鼻腺、汗腺、皮脂腺、乳腺etc(以上、外分泌腺)と、下垂体、性腺(卵巣・精巣)、甲状腺、副腎etc(以上、内分泌腺)など、多数あります。





6. 自律神経(交感vs副交感)は、互いに抑制しながら臓器を微調整する

この様にして、交感-副交感の自律神経は多種多様な臓器-組織を支配し、コントロールしています。では自律神経は、どの様にして臓器-組織をコントロールしているのでしょうか。、。
それは、ある臓器に対して、一方が「アクセル(+)」の役割を果たす時、もう一方は逆に「ブレーキ(-)」の役割りをして微調整する事で、その臓器の微妙なコントロールを達成しています。これを拮抗支配、と呼んでいます(一部例外もあります)。




もう少し具体的に言うと、ある臓器Aに対して、交感神経が(+)100の刺激をして、副交感神経が(-)102の刺激をしたとすると、その臓器Aは、交感-副交感の相反する刺激が差し引き(相殺)されて、(-2)に微調整された仕事をします。つまり、ほんの少しだけ抑制されたスムーズな活動をする事になります。
別の例では、交感神経が(+)101の刺激をして、副交感神経が(-)98の刺激をしたとすると、その臓器Aは、これもほんの少しだけ、つまり(+3)だけ興奮したスムーズな活動をする事になります。


この様にして様々な臓器は、プラマイが逆の交感-副交感神経によって相殺され、微調整された刺激によって、コントロールされる仕組みになっています(例外も一部あります)。ここまでお話すれば、勘の言い方はもうお分かりと思いますが、自律神経失調ではその微調整が何らかの理由で狂い(狂う原因は多種多様ですが、その件は本稿では扱っていません)、結果的に(+25)とか、(-20)とかのように、極めて大雑把で荒っぽい調整しかできなくなるのではないでしょうか。そしてその荒っぽい調整によって生じる各臓器の反応こそが、自律神経失調症と呼ばれる、不快な症状となって現れるのではないでしょうか。








7. 自律神経失調は若葉マーク?!           
ここで、私なりの自律神経失調の態様について、仮説を論じたいと思います。簡単に言えば、自律神経失調とは「初心者の下手くそなドライバー」に似ていると思います。


初心者ドライバーは、アクセルを踏む時に加減が分からないので、おもいっきり強く踏んでみたり、逆に急にアクセルを放してみたりします。前者では車の急発進が、そして後者では急な減速が生じ、運転手や同乗者は後方or前方につんのめってしまい、スムーズな運転ができず、荒っぽい運転になってしまいます。これはブレーキでも同様です。例えば、急アクセルを踏んで急発進した時に、慌てて急ブレーキを踏んでしまう、、、といった状況です。この現象を見たければ、自動車教習所に見学に行けば、おそらく容易に見られるのでは、と思います。




この現象を交感神経(アクセル)と副交感神経(ブレーキ)に当てはめて想像すれば、自律神経失調が分かりやすいのではないでしょうか。

上記6の例を当てはめれば、交感神経がある臓器を(+)120の刺激をしてその臓器が急に活動した時、それを見ていた副交感神経がそれを抑制するために、慌てて(-)150の刺激をするようなものです。この例では、交感-副交感を差し引き(相殺)すると、その臓器は(-30)と、急ブレーキをかけられた状態に、つまり荒っぽい刺激に至ります。これが、自律神経失調が生じる当院なりの仮説です。これだと、上記6の例の様に、(-2)とか(+3)とかのような、微調整されたスムーズな活動を望むべくもありません。




 

※ メモ…(+25)や(-20)の誤診号が生じる当院の仮説

 

・ところで当院では、自律神経節(叢)への整体手技で、自律神経失調症の治療をしていますが、なぜ自律神経障害が整体手技で改善していくのか、、、それはよく分かっていません。この事を科学的に解明したいのですが、当院の様な零細整体院では、科学的な研究は到底不可能ですので、臨床的な状況証拠を積み重ねていくしか無いのでは、と思っています。

 

・ただ現段階で予想している事があります。それは基礎疾患の無い、いわゆる自律神経失調の患者さんを触診検査や施術をしていると、当該臓器を支配している自律神経節()付近が極めて緊張している事がありますが、それがヒントとなりました。例えばIBS(過敏性腸症候群)の患者さんを例にとると、右下腹部~左上腹部(上腸間膜動脈神経叢付近)や左下腹部(下腸間膜動脈神経叢付近)に、「するめ」のように硬くなった部位がある事が多いのです。そしてその緊張を整体手技でほぐしていくと、IBS症状の大幅な緩和が達成される事が、大いに期待できるのです

 

・上記の事から予想される仮説は、両神経節(叢)は十二指腸-小腸と大腸を最終的にコントロールする自律神経節(叢)ですが、おそらくその”緊張”によって直接神経が刺激されて(+25)とか、(-20)の様な「誤診号」が生じたり、あるいはその”緊張”によって血流不足になった結果、同様の「誤診号」が生じたりする事で、十二指腸~大腸の自律神経障害(IBS)が生じているのでは、と考えます。ですから整体手技で、両神経節(叢)の緊張を解放するとその「誤診号」が正常に戻り、IBS症状が改善していくのかもしれません。

 

・自律神経失調症の整体治療例は、本コラムの最下段で紹介していますので、よろしくご参照ください






8. 自律神経失調が生じる原因部位は、たくさんある!! 
では、上記の(-2)とか(+3)とかのような交感-副交感神経の微調整は、「
どこ」で調整されているのでしょうか、、、。
結論から言うと、それはまだまだ未知の部分があり、全て解明されていないようです。ただ直接的(最終的)には、自律神経が支配する臓器の直前にある「
自律神経節」が、最終調節の場のようです。この自律神経節に上位中枢から入力された交感神経の刺激と副交感神経の刺激が相殺され、それが最終調節された信号となって、その臓器を微調整しています。




例えば膀胱を例にとると、膀胱を直接コントロールする自律神経節である「膀胱神経節」は、膀胱の左右後上方部(尿管が膀胱に開口する付近)に広がっている膀胱神経叢内に位置し、同節で交感-副交感神経の上位中枢から入力された情報を相殺し、畜尿や排尿などの最終調節をして、膀胱の機能をコントロールしています。


ここで申し上げておきたいことは、この「膀胱神経節」に何らかの問題が生じると、膀胱神経節内での交感-副交感神経の相殺不良が生じる可能性が、つまり先述の様に(-)2とか(+)1の様な微調整でなく、(-)20とか(+)30とかいう様な、大雑把な調整(☚膀胱の自律神経失調)が生じる可能性があるのでは、という事です。


そしてこの様な自律神経を調整する場は、身体のあちこちにある、つまり自律神経失調が生じる部位は、たくさんある、言い換えれば自律神経失調を治療する部位は、たくさんある、という事です。
実はこの事が(自律神経の微調整をする場が多い事)、本稿の主題なのですね
〈微調整が狂う原因は多種多様ですが、その件は本稿では扱っていません。〉




膀胱神経叢内にある膀胱神経節



9. 自律神経にも大企業の様な総本店、地方本部、支店、出張所がたくさんある…
この様にして、ある臓器の自律神経的なコントロールは、直接的(最終的)には、当該臓器直前にある「自律神経節」で最終的な微調整がされるのですが、その自律神経節には上位の自律神経中枢から色々な情報や指令が入力されています。


それは例えて言えば、一般的な企業の様に、日本のある所に(例えば大阪府に)全国を総括する総本店があり、その下部組織として北海道本部、東北本部、北陸本部、、、九州-沖縄本部などの地方本部があり、さらにその下部には青森支店、岩手支店、宮城支店、、、鹿児島支店、沖縄支店といった県を統括する支店がある。またこれらの支店が直轄するそれぞれの現場には、梅田出張所、心斎橋出張所、天王寺出張所、難波出張所、、、といった現場監督的な出先機関(出張所)があり、そこが最終的な微調節の場(☚前出の自律神経節)として当該現場をコントロールする、、、

正に人間の身体=自律神経系も、この様な役割分担で全身に配置されているのですね。




当たり前の話ですが、日本全国を統括する総本店が、末端の小さな現場を直接コントロールする、という事は常識的にありません。全国統括本部は、それこそ大きな視野で俯瞰的な意思決定を考える場ですし、北陸本部or東北本部などの地方本部、あるいは青森支店や岩手支店などの県単位の支店は、その地方や県特有の状況・特色を踏まえた状況分析や意思決定をし、そして最終末端のそれぞれの現場は、各現場の出張所が細かな作業を指示するのですね。

ここで皆さんに想像してほしい事があります。それは、例えば岡山県全域だけである会社のシステムエラーが生じた時、その原因は”
どこ”にあるのか??? という事です。


全国総本店の可能性は高くないでしょう。東北本部でも、そして千葉支店でもその可能性は低いと思われます。当然、新宿出張所でもないでしょう、、、普通に素直に考えれば、岡山支店の可能性が一番高いでしょうね(他部位の可能性もありますが)、、、。つまり岡山支店のコンピューターなどを検査・修理すれば、岡山県全域でのシステムエラーは早期に改善される可能性が高いでしょうね(当然、総本店や支店などでのエラーの可能性もありますが)。
この事は、身体の色々な臓器・器官系でも同様の事が言えると思います。。。







10. 臓器をコントロールする自律神経の調節の場は100カ所以上ある

上記の企業の例を身体の自律神経系に当てはめると、大雑把には次の様になるのでは、と思います(あくまで個人的見解です)。


・全国総本店…視床下部(☚精神面やホルモン的な影響を受けるので、広い意味では大脳や内分泌系も含んだ概念になる)
・地方本部…脳幹にある各機能の神経核(循環中枢、呼吸中枢、睡眠/覚醒中枢、嚥下中枢、排尿中枢etc)
・支店…交感神経=胸髄と腰髄の側核

    副交感神経=脳幹と仙髄中間質
・現場出張所…脊柱の側面に位置する交感神経節
       当該臓器の直前に位置する副交感神経節
       上記二つが合体した当該臓器の神経叢

       腸管壁内神経叢

 


全身の自律神経網


実際にはもっと複雑ですが、極めて単純化して現しました。ただここで知って頂きたいことは、全国総本店である視床下部は1カ所ですが、それ以外の本店や支店、出張所の合計は、軽く100カ所を超える、という事です。


・全国総本店…視床下部・・・1カ所
・地方本部…脳幹にある各機能の神経核(循環中枢、呼吸中枢、睡眠/覚醒中枢、嚥下中枢、排尿中枢etc)・・・10か所以上
・支店…交感神経=胸髄と腰髄の側核・・・左右で28カ所
    副交感神経=脳幹と仙髄中間質・・・左右で16カ所
・現場出張所…脊柱の側面に位置する交感神経節・・・左右で約70カ所
       当該臓器の直前に位置する副交感神経節・・・左右で34カ所以上
       上記二つが合体した当該臓器の神経叢・・・臓器の数だけある
       腸管壁内神経叢・・・筋層間神経叢と粘膜下神経叢の二段の神経叢が、消化管全般(約10m)に渡って伸びている
 

これらの数は、正直言って少々不正確ですが、それでもこれくらいの数は優にあると思います



ここで上記9で例にしました「岡山県全域のシステムエラー」を思い出してほしいのです。この例では岡山支店に問題がある可能性が一番高いわけですが、同様にある臓器・器官系に自律神経失調症状がある患者さんを診るばあい、まず最初にすべきことは、

自律神経失調、、、って言うけど、それ、”どこ”の自律神経が失調してるねん???

につしてを調べる、という事です。

仮にその失調症状が頻尿であれば、膀胱に関する自律神経系を末端から順に、
交感神経系
 ・膀胱神経節(叢)
 ・下下腹神経節(叢)
 ・(下腹神経or仙骨内臓神経)
 ・第1,2腰神経節or第2,3仙骨神経節
 ・第1,2腰髄側核
 ・(脳幹-排尿中枢)
副交感神経系
 ・膀胱神経節(叢)
 ・下下腹神経節(叢)
 ・骨盤内臓神経
 ・第2~4仙髄
 ・脳幹-排尿中枢
を、それぞれ診ていく必要があります(少々端折っています、実際にはもう少し複雑です)。




そしてその障害部位が分かれば、その部位に最善の治療法を選択する、という事になります。

当然それは一か所だけでなく、複数ある事もあるので、ハッキリ言って、けっこう大変でややっこしい作業なんですね。
ですから、2. 「ゴミ箱的診断」の項で申し上げた通り、
原因不明でよう分からん、、、まっ、自律神経失調でええか
的な診断になる可能性もあるのですね。

 





11. 末梢-自律神経節(叢)の治療は意外と重要!! (整体治療法紹介)
以上、長々と述べてきましたが、要は、自律神経失調と診断された患者さんの治療に際しては、前出のように、視床下部(大脳を含む)を総本店として、その下部組織である脳幹、脊髄、そして末梢の自律神経節の全てを俯瞰して診る必要がある(メチャメチャややっこしいですが)。そして、どの部位の自律神経に問題があるのか、それを俯瞰して診ていき、その問題部位を中心に治療していく事だと思います。

ただ私見として、臓器直前にある末梢-自律神経節の失調については(例:前出の膀胱神経節など)、かなり見逃されているのでは、と感じます。つまり、全国総本店や地方本部、支店クラスよりは、末端の出張所レベル、つまり臓器直前の末梢-自律神経節(叢)のシステムエラーが意外に多く、自律神経失調の原因になっている様に思えるのです。逆に言うと、現在の自律神経失調の治療は、精神面を含む、中枢的な自律神経に的を絞った治療に偏り過ぎているのでは、と思います。当然、その様なケースも少なくなく、それに対応した治療も必要ですが、あまりにも末梢-自律神経の失調が無視されているように思えてなりません。




ですから当院では、これら
末端の自律神経節の整体治療を中心に、総本店(視床下部や大脳)・他の治療も併用しつつ整体治療する事が、いわゆるゴミ箱診断である自律神経失調の治療に最適であるのでは、と考えています(下記参照)。



自律神経失調症の整体治療-概要・・・例) 過敏性腸症候群(IBS)
例えば、自律神経の失調が大きく関係する
過敏性腸症候群(IBS)の整体治療に関しては、下記のように「精神面-中枢神経-交感/副交感神経-末梢自律神経節(叢)-腸壁内神経叢」といった、一連の自律神経系の整体治療でその失調状態を解放し(=自然治癒力の回復)、下痢⇔便秘や排ガス(腹部膨満)、腹痛などのIBS症状を、自然に改善していくように努めています。




腹部の自律神経叢


当院のIBSに対する整体治療方針                                                         
・自律神経に影響を及ぼす精神的ストレスの緊張を緩和する
 
心理分析
・中枢神経(視床下部/大脳など)の緊張を緩和する整体テクニック
 頭蓋骨矯正テクニック
 頭蓋仙骨療法(オステオパシー)

・交感および副交感神経の経路の緊張を緩和する整体テクニック
 大および小内臓神経解放テクニック
 迷走神経解放テクニック

・腸を直接支配する末梢自律神経節(叢)の緊張を緩和する整体テクニック
 上腸間膜動脈神経節(叢)解放テクニック
 下腸間膜動脈神経節(叢)解放テクニック

・腸壁に内在する自律神経叢(粘膜下神経叢/筋層間神経叢)の緊張を緩和する整体テクニック
 消化管平滑筋テクニック
(必ずしも、上記全ての治療法を毎回施術するものではありません。ケースにより治療テクニックを選択して、施術します)



中枢神経系の整体治療


消化器系自律神経節(叢)の整体治療


この様に、自律神経失調が疑われる疾患に対しては、上記IBSの整体治療-概要のように、それぞれの自律神経失調部位を出来るだけ特定し、その自然治癒力を回復する整体治療を施術する事で(特に末梢自律神経節-叢の施術)、自律神経の失調を改善する、、、といった手法を私たちは用いています。
それが、我々の自律神経失調症に対する治療方針(本稿の結論)となります。
【具体的な整体治療例については、最下段の付録:治療例紹介をご参照ください】






ここまでお読みいただきまして、ありがとうございました。
以上で、本整体コラム 「自律神経失調症についての一考察…」
意外に多い、末梢-自律神経節のシステムエラーと、その整体治療
を、終えたいと思います。

『自律神経失調、自律神経失調って言うけど・・・それ、
どこの自律神経やねん?!』

本稿の趣旨がご理解いただければ、そして何かのお役に立てていただければ幸いです。
これからもさらに研鑽を重ね、もっと興味深い整体コラムを記していければ、と思います。
それではお大事にしてください。

(了)



付録                        

自律神経の失調が関連していると思われる症状の整体治療例-紹介
〈下記症例は、主に自律神経系への整体治療を施術した症例ですが、自律神経系以外の部位への整体治療も併用しています。〉




うつ病で睡眠薬を処方されている不眠症患者さんの整体治療
 患者Rさん=48才-女性-主婦の症例

発熱と眼の奥の痛みおよび頭痛の整体治療
   患者Sさん=40才-女性-会社員/主婦の症例

◆「眼がまぶしくてサングラスが必須です…」 10年前からの羞明の整体治療
    患者Aさん=41才-女性-主婦の症例

鼻閉・鼻水(通年性のアレルギー性鼻炎)と整体治療
   患者Cさん=26才-男性-会社員の症例

 

 新型コロナの後遺症?!…1年前から続く後鼻漏の整体治療
  患者Aさん=61才-女性-主婦の症例

「匂いが分からない」…5年前からの嗅覚障害と整体治療
    患者Aさん=41才-女性-主婦の症例

味覚障害(?)の整体治療
   患者Kさん=16才-女性の症例

 

自律神経失調性の症状 ?! ヒステリー球(咽喉頭異常感症)と鼻呼吸-不眠症の整体治療

 患者Mさん=40才-女性-主婦の症例

嚥下障害の整体治療
   患者Kさん=16才-女性の症例

慢性の喘息様の咳と整体治療
   患者Mさん=42才-女性-主婦/看護師の症例

本態性高血圧症と動悸の整体治療
   患者Tさん=43才-女性-主婦/会社員の症例

10年以上前から続く不整脈(期外収縮)の整体治療
   患者Mさん=64才-男性-会社役員/の症例

胃下垂(?)による胃もたれ(機能性胃腸症-?)と整体治療
   患者Yさん=39才-男性-会社員の症例

機能性胃腸症(FD)=右わき腹の痛みの整体治療
   患者Mさん=33才-女性-会社員の症例

 

◆ 中学生時代から続く頻尿(1時間に1~3度のペース)の整体治療
  患者Sさん=29才-女性-無職の症例

頻尿の内臓整体治療
   患者Yさん=39才-男性-会社員の症例 

インポテンツ(ED=勃起不全)の整体治療
   患者Kさん=58才-男性の症例

足の冷え症と整体治療
   患者Sさん=58才-男性-自営業/の症例

全身のかゆみ・湿疹(蕁麻疹?)と整体治療
   患者Yさん=39才-男性-会社員の症例

 

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