マジックスネーク その2 | JELLYGIMMICK Chronicle

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マジックスネーク その2です。 その1はこちらです。


同じルービック氏の脳みそから生まれながらも花道を行くルービックキューブの影に隠れ、現在は日本における発売元であるメガハウス社のルービックキューブの公式ホームページからも抹消されている不遇の玩具マジックスネークの話の続きです。

本家はちゃんとマジックスネークを存続させているのに、何故日本は......

いろいろと検索していたら、マジックスネークの商品ページ自体は見つける事ができました。こちらです。 リンク切れで放置されているようです......。


ルービックキューブは1980年7月に発売され、現在まで途切れる事無く生産され続け、公式ホームページによると1980年、1997年、2000年、2005年、2007年とリバイバルブームを起こしている様なのですが、マジックスネークはちっともブームになってませんね。

ブームにはならないものの、初の発売であると予測される1981年から現在に至る約30年の間にマジックスネークも何回か再発売されています。

まず公式ホームページによると2005年の第4次ルービックキューブブームの時、2005年の2月にマジックスネーク『ピンク・オレンジ・ブルー』『マジックスネークL』が(再)発売されています。これが今回発見できた唯一の公的な発売記録です。

そして前回にちょっとだけ触れた、そもそもの初回発売が1981年説の根拠ですが、これです。



正規品のデッドストックで、「大」と「中」には「Politoys 1981」「小」には「Politoys 1982」とツクダオリジナルの名前があります。


日本でのルービックキューブの発売が1980年7月25日で、マジックスネークの当時品に「1981」が入ってたら1981年の発売で間違いないですよ...ね....?
まさか1980年中にマジックスネークを発売したとは思えないのですが......。


この初期の物と思われるマジックスネークは当時から持っていた物ではなく、大人になってからオークションを通じて手に入れた物です。

入手した当時はそのままあっちこっちにしまってしまったので全く気づいていなかったのですが、3サイズあったということに今回初めて気づきました(笑)

「103ミリのL型」・「81ミリのLM型」・「70ミリのM型」になっています。
(サイズについては実際に計測した訳でなく、こちらのルービック系パズルの研究サイトの数値を引用させていただいております。)

2005年に発売された『ピンク・オレンジ・ブルー』は「70ミリのM型」『マジックスネークL』は「81ミリのLM型」です。
一番馴染みのあるサイズは「70ミリのM型」かと思われます。

当時品のLM型には「RAINBOW Hungarian Magic Snake」と書いてあり、色がいろいろあったようで、実物を見た事は無いですがネット上の画像で緑と紫と黄色は見かけた記憶があります。


話がそれました。戻します。

マジックスネークには、通常ばらす事が出来ない各ピースを分解して再構築して遊べる「マジックスネークワールド」というバリエーション商品がありまして、これまた発売時期が明らかでないのですが(実物を持っているのでパッケージを見ればわかるですが、こういう時に限って出て来ないんですよね)、とあるパズルのコレクターの方のホームページを拝見しますと、1998年2月に発売されたとの記述があり、またおもちゃ屋さんのホームページに、そのマジックスネークワールドと非常に近似したパッケージのマジックスネークを見つける事が出来ましたので、「1998年」にも発売されていた可能性が非常に高いです。

入手した時期からも、それがおそらく今回の撮影に使用したマジックスネーク「青とクリーム」「ピンクとクリーム」です。


そして、気になるのが、AMAZONに登録されている「マジックスネーク・シースルー」というバージョンです。

発売メーカーが「メガハウス」、製品概要が「Licence Seven Towns and (C)Rubik 2004」発売日が「1981年7月」になっていて良くわかりません。

自分が実際におもちゃ売り場で見た記憶(確かシースルーのピンクもあった気がします)もあるのですが、それがいつの事なのか毎度の如く記憶がありません。

ただ、シースルーというと、思い出すのはアレですよね。iMacです。
iMacの影響で、目につくあらゆる物がトランスルーセントになった時代もありましたね(笑)

iMacの発売が1998年なので、おそらく「マジックスネーク・シースルー」は、「マジックスネークワールド」、上に画像があるカラーと同時期に発売されたものと推測されます。

1981年、1998年、2005年と、初回も含めると3回の発売は確定しましたが、初回から2回目までが17年あります。
2回目から3回目の7年に比べて期間が長過ぎるので、ひょっとしたらこの間にも1度ぐらい再発売されていたのかもしれません。


同じルービックファミリーで、マジックスネークと同じようなポジションにある「ルービックマジック」が1986年の発売から22年目の2008年にやっと再販されたという例もあるので、それに比べれば多少はましな扱いなのかもしれませんね。


先述しましたが、現在マジックスネークは廃番商品のようでメガハウスのホームページからもその存在が抹消されています。

最後の発売から7年、町の小さなおもちゃ屋さんに残っている可能性はなくもないですが、大手の電気店の玩具コーナーや、キリンのキャラの大手おもちゃチェーンなどで見かける事は出来ませんし、ネット通販も確認出来る範囲では全滅しておりマジックスネークは入手が難しくなっています。

非常に面白い玩具なので、ルービックキューブみたいにいつでもどこでも入手できるようにして欲しいす。
そろそろ再発売してくれないですかねぇ....。お願いしますメガハウスさん!

虹色全7色をスリーサイズで!とか発売されたら、遊び用・観賞用・保管用で3つづつ全部買いますから(笑)

スネークキューブ

マジックスネーク


マジックスネークの遊び方として、ネコとか、ヘビとか、花とか、結晶とか、具体的な動物や形を作るのももちろん楽しいのですが、大人になってから私がはまっているのは、「どんな形になってもいいから、ピースの端と端を必ず合わせて、クローズさせる事に専念する」という遊び方です。




その中で、形がきれいになったり、シンメトリがとれたりしてれば最高です。

そしてなんと言ってもマジックスネークをいじるときの独特のクリック感と音ですね。これがクセになっていじり出したら止まりません。


マジックスネークには、リラックスグッズという側面があると思っているのは私だけでしょうか........。



今回いろいろネットで探していたら「マジックスネーク」というか、こういう形をした物をパソコンの画面上で遊べるゲームを見つけましたのでご紹介します。 こちらです。

今回の記事の冒頭でも述べましたが、マジックスネークはマイナーな存在ゆえに情報量が非常に少ないです。
膨大な数の研究やコレクターのホームページ、ファンページやブログがあるルービックキューブとは比べ物になりません。

少ないながらも、日本の「おアソビ探偵団」というページのマジックスネークのコーナーが面白かったのでご紹介します。こちらです。

マジックスネークをまったく知らない方は是非一度ごらんになることをおすすめします。


またドイツの方のホームページが非常に充実していて面白かったのでご紹介します。こちらです。

作例も多く紹介されていますし、このページで何より驚いたのが、マジックスネークである形を作るレシピ的なものが存在するという事です。

このページを作っている方が考えられたのかはわかりませんが、ピースに決まった番号を振って、その箇所をどのように回転させていくかを記号化したものです。

例えば、「ネコ」です。

これをレシピにすると下記の様になります。

「9R2-9L2-8L2-7R2-6R2-6L2-5L3-4L2-3R2-2R2-2L2」


英語でちょっと解読に手間取っていますので(笑)、詳細はまたいずれかの機会にさせていただきますが、このレシピあって番号の振り方さえ覚えればどんな形も再現が可能という事になります。
もっとも再現というほど複雑な物が作れる訳でもないですが(笑)


この方はマジックスネークで作る形を収集しているようで、「なんか出来たらメールで送ってよ」と書いてありますので、興味のある方は披露してみてはいかがでしょう?





最後に私が小学生の頃に遊んでいたマジックスネークが残っているのでお見せします。

これですね。



あれ、

ちょっと小さいぞ.....。



はい....。小さな頃に夢中になって遊んでいたマジックスネークは、実はマジックスネークではないコピー品だったのでした(涙)

大人になってからマジックスネークを手に入れて懐かしいな~と遊んでいて、ある時子供のころに遊んでいた物が出て来たときの絶望といったら半端じゃなかったです(笑)

並べていじってみるとその差は歴然ですね。形はもちろんですが、動きが全く違います。
コピー品はまったくスムースでなく、気持ち良さのかけらもありません。逆にストレスが貯まって来るくらいです。



昔と変わらず現在も安価なコピー品が流通し、様々な色や大きさ、オリジナルと同じ24ブロックはもちろん、36ブロックや48ブロックなどロングサイズの物もあるようです。

マジックスネークがそのネジリの構造について特許を取得しているかわからなかったのですが、ルービックキューブの特許は既に切れてしまっているようなので、マジックスネークが特許を取得していたとしても切れている可能性が高いと考えられます。

特許についてはほとんど知らないに等しいのですが、特許が無いならば同じ構造の商品を作っても海賊版にはならないという事なんでしょうか?

コピー商品、海賊版が、特許が切れる事で「類似商品」になるということなら、なんだか微妙な感じです。

最近の類似品で遊んだ事はないので断言はできませんが(笑)、やはり遊び心地ではオリジナルには永遠にかなわない様な気がします。


という事で、今回も起承転結もなくだらだらと書き連ねてしまいました。


今回ちょことしか触れられなかったマジックスネークワールドの事もありますし、またマジックスネークについて書く機会があるかもしれません。


発売時期とかマジックスネークについて情報をお持ちの方がいましたら是非ご一報ください。


それではまた。