アシダカグモについて知ろう | 蟇丸による生き物オタク生活

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どうも、好きな生き物については知っておきたいことがありますよね。
というわけで今回はみんな大好き 軍曹 こと アシダカグモ についてお話したいと思います。

はい、冗談です。
自分ひとつの生き物についてまとめてブログ書くの初めてなんですけど、なんでアシダカグモなんかって言うと
一番好きな蜘蛛だからです。幼少期に図鑑で見たあの感動、じいちゃんの家で見た巨大な抜け殻、初めて見た時の予想を上回る大きさにはとても感動しましたね。
それから調べていくうちに、観察に行くうちに大好きになったのがアシダカグモです。
そんな不快害虫な彼らについて皆さんに少しでもいいから興味を持って欲しく書いておりますので最後までお付き合い下さいませ!


それではまず アシダカグモってなんぞや、という所からいってみよー!

標準和名 アシダカグモ
学名 Heteropoda venatoria
ヘテロポダ ヴェナトリア
意味 異足類のハンター
英名 Brown huntsman spider
ブラウン ハンツマン スパイダー

名前の由来は足が高い蜘蛛、そのままです。
大きさは体長 20mm〜30mmほどで足を伸ばした時の長さ(レッグスパン)は100mmほどになる。ちなみに自分が捕まえたことあるサイズの最大はレッグスパン160mmとかなり大型である。
原産地はインドとされており、貿易の際に紛れていた、江戸時代に害虫の駆除用として持ち込まれたと言われている。
非常に狩猟本能が強い生物で、捕食中だとしても獲物が前を通り過ぎると狩りに行くほどの食いしん坊さん。
ゴキブリを食べてくれることから
益虫、ゴキブリハンター、軍曹と一部の人から親しまれている。
だがしかし、蜘蛛であること、かなり大型になることから本種を嫌う人もかなり多く、益虫であり不快害虫と言われている。
ちなみに彼らが主食としているゴキブリは
チャバネゴキブリ、クロゴキブリだがチャバネはアフリカ原産、クロは中国原産で両者とも外来生物である。琉球列島だとワモンゴキフリもその対象となっており、ワモンもチャバネと同じくアフリカ原産てある。
てかワモンゴキフリが関東にいるってマジ????
アシダカグモの目
獲物を確実に捉えるため…かは知りませんがハシリグモやハエトリグモ、アシダカグモなどを見てわかる通り、巣を貼らないタイプの徘徊性の蜘蛛は目玉が前を向いているように思える。
これはほかの動物にも共通しており、襲われる側にある生物、鳥で言うとダチョウやインコなどといった鳥は目が顔の側面についてることが多く、逆に肉食のワシやフクロウなどの猛禽類はしっかり前を向いている。
天敵の存在に素早く気づくのは前者で後者は獲物をしっかり捉えられるような構造になっている。

ただ蜘蛛だって鳥などの生物に襲われることがある為、背中側に目玉が付いている野郎もいる(ナガコガネグモ)先ほどのハエトリグモも同様背中側に目玉が付いている。
小型であったり造網性であったりすると目が背中側につく傾向にあるのかもしれませんね(無茶振り)
歩脚
こちらはホソミアシダカグモ
アシダカグモに共通する話だが前3本の脚が前を向いていて一番後ろもあまり後ろに向いてないというほかの蜘蛛とは違った特徴があります。
これは運動能力を高めるために進化したもので上下、左右に素早く移動できるようになっていると考えられます。
そのスピードを生かし、ゴキブリなどの素早い昆虫も餌とするためゴキブリハンターと呼ばれたりするのだ。
そして素早く壁を動くのに必ず必要なのが引っ掛けるための爪、そして吸盤と同じ役割をする脚の先に生えた毛である。
アシダカグモの爪は二本でハシリグモの爪も二本となっている。アシダカグモは脚の先に二本の爪とは別で毛の束があり、これが吸盤の役割をしている。
これを末端毛束と呼び、壁に張り付きながらの激しい運動を可能にしている。
ハシリグモは爪が二本で末端毛束が発達していないため、ツルツルとした壁を上ることが出来ないが、水の中に入る、水の上を滑るように移動することが出来る。
他の徘徊性の蜘蛛との違いがわかると少し面白いですね。
ここがアシダカグモとハシリグモの大きな違いですね。
ちなみに造網性の蜘蛛は爪が三本となっており、足場となる糸をしっかり捉えることができるような仕組みになっています。末端毛束は発達していないのでツルツルした壁は登ることができません。

繁殖
産卵するのは秋頃(写真は5月のもの)
母蜘蛛は卵が孵化するまで食事を摂らずに抱えて守る。この時飼育していた個体の卵を無理矢理引き剥がしたりしましたが大切に抱え直していました。母性を感じますね。 数週間で卵は孵化し
多くの小さなアシダカグモが現れる。
若虫達は1週間ほどで高台に登り、糸を出し、そこで風に乗って分散する、それをバルーニングといい、分散されたアシダカグモはそれぞれ行き着いた場所で暮らす。秋頃に生まれた個体だと行き着いた先で冬眠をする。
竹林ではあまり飛んでいけないためか、餌も水も豊富なこともあり、1箇所に多く集まったアシダカグモを見ることが出来る。
竹林近くの人工物、積載物などによく身を隠しているのでコツを掴むとかなり見つけやすい、冬なども枯れた竹の中、積載物の中などで冬眠し、暖かくなってから活動を始める。
小さなアシダカグモ達は1年ほどで成熟し、交尾、産卵を行えるようになる。成体になるには8回から10回の脱皮をして成体になる。
観察しているとかなり小柄な個体でも抱卵していることがあるため、性成熟するまではあまり時間がかからないのかもしれない。
食事
蜘蛛の食事は体外消化で捕まえた獲物にアシダカグモが持つ消化酵素(エステラーゼ、ヒアルロニダーゼ、プロテアーゼ)を毒牙から流し込み、溶かしつつ、啜るように獲物を捕食する。人が噛まれてもほとんど何も無く、牙が大きいので痛いな程度で住みます。
基本的に眼の前を通る獲物を狙ってるが、ゴキブリなど、素早い生物をも餌にするため、追いかけて捉える姿もよく観察できる。
雌雄判別
はい、早速ですがこの写真の個体はオスです。
そして今までのせたアシダカグモ(若虫を除く)はおそらくメスかと思われます。
アシダカグモはオスとメスで模様がだいぶ異なるなで雌雄判別が簡単です。
エイリアンの目みてえのがある方がオスと覚えていただけるとわかりやすいかと思います。
逆にメスはそんな模様は存在せず、腹の付近の三日月のような模様が目立つのでわかりやすいです。

オマケツキ
まだ画像が貼れるので似た種類との見分け方でも伝えておきます。
こちら、アシダカグモではございません。
コアシダカグモ
 学名     Sinopoda forcipata

 英名      Asian huntsman spider

かなり似てますね、見分けるコツとしては、腹の付近の三日月模様が無いのが一番わかりやすいかと、あとは単に模様の濃さだったり、コアシダカグモの方が少しずんぐりとした体系だったりします。個体によっては青っぽくて美しい個体もいるので是非観察してみてください。

まぁ慣れてくるとアシダカグモほど地味じゃ無いからすぐにわかるようになります。



はい、というわけで適当に説明したわけですけども、アシダカグモについて少しでも知っていただければ幸いと思います。


あと見て見てこれかなり前に描いたやつ↓↓↓

最後に、このブログの内容は自分なりの観察とプレゼンテーションをするために調べたものに毛を生やしたような内容なので本当に気になったら自分で調べてください!

あと色んなところにいるし飼育もかなり簡単なので興味を持った人は飼育してみてはいかがでしょうか、期待を裏切らない面白さ、タランチュラよりも圧倒的に見てて飽きない種類だと思ってるのでぜひおためしくださいませ。

それではまた!