ときめきメモリアル狂奏曲 ときめきメモリアル3の奏

こちらは通常版パッケージ

第一楽章 ときめきメモリアルの置かれた立場

第一楽章 ときめきメモリアル3の置かれた立場

2000年秋、ときめきメモリアル3と女性版girls sideの同時製作発表が行われ、当時の新鋭機PS2で発売と聞き、まだときメモ2で商売出来るのに切り捨てる気かと同時に相当売上に自信があるのだなと当時の私は考えていました。

此方は限定盤パッケージ

しかし、3とgirls sideにはある制約が課されていました。それは製作資金を一般投資家やユーザーから集める「ゲームファンド」でゲームファンドの契約上ときメモ3は2001年12月末迄に発売しなければならなくなったのです。


私自身ときメモファンドことゲームファンドは発売後に知りましたが、知った時はときメモ2とあいたくて…の開発が難航した事を忘れたか!とギャルゲーに開発期間の期限を設ける等自殺行為に等しいと言う考えと、逆にときメモを葬るには格好の手段だと言う二つの考えを持ちました。



第二楽章 誰もが売れると信じて疑わなかった

こうしてときメモ3は開発が始まり、過去2作の売上や人気から誰もが売れると信じて疑わず、TVマスコミやアーティスト・ZARDの主題歌タイアップ、





都営バスと都電荒川線ラッピングと必勝体制を見せ、トランプで言う常にロイヤルストレートフラッシュを叩き出す存在としてときメモ3も観られていました。




第三楽章 半ば予想されていた結果
2001年12月、ときメモ3は発売されましたが、ユーザーの期待と予想を下回る結果となり、通常版は早期にワゴンセール行きとなり、ときメモ無敵伝説はここに崩壊しました。
改善点
・E.V.Sが全員フル装備になった
・DVD-ROM1枚になったので遊び易くなった
・趣味等遊びの幅が広くなった
不満点
・攻略対象が同級生のみでしかも、隠しキャラを含め8人に減った
・デートスポットや映画が自己満足的な内容(歴代シリーズや自社ゲームのネタ)
・折角の技術だったトゥーンレンダリングがバグを起こした
・最後の一流大学、または一流企業の合格が非常に難しい
・外伝発売を見越した伏線の未回収
・安易にあいたくて…のゲームシステムを流用した
やはり過去2作のヒットでスタッフも傲慢になったのと、ゲームファンドの影響で開発期間が取れず発売延期が許されない為、伏線未回収や安易にあいたくて…のゲームシステムを流用した様に思え本編+外伝+グッズでトータルセールスを狙ったのが裏目に出ました。

 

第四楽章 ときメモ3の不発が起こした事
本作の不発で3シリーズの外伝がキャンセルされただけでなく、シリーズ展開も1年に満たず打ち切りになり、girls sideの方が受けた為、慌ててときメモ2のキャラを使った「サーカスで逢いましょう」が発売され、グッズも再び2がメインとなりました。ここで「ときめきメモリアル2 Play station2完全版」を発売していたらユーザーを引き離す事もなく、今ほど没落する事は無かった筈なのに、既に展開が終わったと考えたか、出しても3の二の舞を恐れたのか、結局PSアーカイブでお茶を濁しました。
2004年、ときメモは10周年を迎えたものの、画集しか発売せず公式も何らイベントやリアクションを起こさず「GS以外のときめきメモリアルはもう終わった」と誰もが思いました。
しかし、意外な形で新作が発表されるのでした。
(ときめきメモリアル3の奏 了・Girls sideシリーズ編へ続く)