プロテア・サブヴェスティタ | 豪花舎annex(ごうかしゃアネックス)

プロテア・サブヴェスティタ

今回は先週入荷した、原種プロテアのサブヴェスティタの解説記事です。



学術名は Protea subvestita といいます。ニックネーム(英名)は、ウォーターリリー・シュガーブッシュ(Waterlily Sugarbush) 。


英名の方ですが、ウォーターリリーはスイレンを、そしてシュガーブッシュはサトウキビ…ではなく、何と英名でのプロテアを表すのだそうです。


ちょっと意外な気もしますね。砂糖のように甘い汁でも出るんですかね、プロテアって。
ちなみにサトウキビは英語でシュガーケイン(Sugarcane)といいます。


話しを元に戻しますと、このサブヴェスティタというプロテアは、「スイレン(のような花を咲かせる)プロテア」という意味の名前が付いているというわけです。




実際に花の姿を見れば、それなりに納得です。(画像出展:PlantZAfrica)
まぁ、とりあえず雰囲気はスイレンということで…。


南アフリカ東部の夏に降水量の多いところに自生しています。西オーストラリア州などには夏に少雨で冬は多雨という地域に自生する植物もあって、日本と逆でやりづらい点もあるんですが、夏に多雨のエリア出身というのは何となくホッとしますよね。


そうはいっても日本の梅雨から夏にかけての降水量とは比べ物にならないくらい、南アフリカのそれは少ないんでしょうけど。


ゴツゴツした岩山みたいなところに育っているとイメージして下さい。
つまり、かなり水はけが良いということです。ですから水やりのときもしっかり乾くまで待ってからあげた方が良い結果が得られることと思います。


原種のプロテアは国内での管理データが少なく、ましてや今回のように新種の場合は、ある程度推測で解説せざるを得ません。管理につきましては、どうか参考程度にお読み頂き、あとは自己責任でお願い致します。


土は弱酸性、というよりは酸性(pH5~7)が適正だそうです。
ペーハー5って、結構な酸性ですよね。ですから、間違ってもハーブの土(弱アルカリ性)なんかを使わないようにお気を付け下さい。


じゃぁ、どんな土を使うのかって?


それは、まぁ、手前味噌ですが「ネイティブの土(14リットル入り980円)」でも使って頂ければ幸いかと。水はけも良くて強ではありませんが、弱酸性に酸度を調整してありますので、プロテアの管理には最適です。


いろいろ面白い点のあるプロテアでして、樹高は2~5mにもなります。プロテアというとコンパクトなサイズで、せいぜい2mくらいまでというイメージもあるのですが、5mまで育つとはかなり大柄な感じがしますね。


もちろん剪定でいくらでも高さはコントロールできますので、あまり過敏に心配する必要はないと考えます。ただし、それくらいの大きさにはなるポテンシャルを持っているということを頭に入れておくことは必要かと。


あまりスイレンに似ていないとのウワサもある(汗)花に関してですが、主な花期は夏から秋にかけて、花色、といってもパッと見花びらに見える「ガク」の部分の色は赤、ピンク、クリーム色などとバラエティーに富んでいます。花の内部は白っぽい色です。


シルバーがかった産毛が無数に生えているのがシルバーリーフ好きの方にはたまらない魅力のプロテアなのですが、成木になると何と葉っぱはツルツルになります。きっと幼苗を守る手立てとして産毛がたくさん生えているんでしょうね。



海抜2000m級の高地にも自生しているのですが、耐寒性はそこそこ、といったレベルのようです。寒い地域で管理される方は、鉢植えにして冬季は暖かい場所に移動させて下さい。


葉っぱが産毛で覆われているタイプのプロテアで絶対に注意して頂きたい点があります。


それは、暑い夏に室内や風通しの悪いところに置かない!ということ。


店主も何回か経験があるのですが、夏の閉店時に店内にプロテアを取り込んで帰ると、翌日には葉先がまっ茶色に変色していることがありました。特に水やりをして土が湿った状態のものを暗く、風通しの悪い場所に置くと一発で葉色が悪くなります。


どうかくれぐれもお気を付け下さい。


プロテアは、とにかく

・風通しの良いところ

・日当りの良いところ

・水はけの良い土


この3つを必ず守って下さい。


過湿で枯らしたり、花芽が台無しになったりというケースを耳にすることがあります。
水やりはあくまでも土が乾いてからたっぷりと、でお願い致します。


確認のためご自身の人差し指を第2関節くらいまで土に差し込んで頂き、抜いたときに土が指にまとわりついてくるようでしたらその時は水やりは不要です。


肥料もリン酸分の少ないものをお使い下さい。バラの肥料とか鶏ふんとかは避けて下さい。変な肥料をあげるくらいなら、何もあげない方がまだマシです。


実際、サブヴェスティタの解説サイトには肥料分の少ない土に自生すると書いてあります。ときどき硫安を水で溶いたものを与える程度で良いと思いますよ。


長々と書いてきましたが、実はサブヴェスティタって残りが2鉢だけだったんですわ。
今回の記事をお読み頂いて、本種に興味が湧いた方はぜひご一報ください。


なかなか面白いプロテアだと思いますよ。
5号鉢入りで4,800円にて絶賛販売中です!



さて、後日談ですが先週入荷したプロテア・クリームミンクは、高額商品にもかかわらずブログ掲載後わずか3分で2鉢ともに完売してしまいました!たったの3分で2鉢完売って。

恐るべし、プロテア人気。恐るべし、レスポンスの速さ。


原種のP.グランディセプスもお陰様で完売致しました。たくさんのお問い合わせを頂きまして、誠にありがとうございました。その他のプロテアも在庫が着々と減っております。
気になるプロテアがある方は、お早目にメールにて在庫確認のご連絡をお願い致します。


明日の仕入れでもクリームミンクほどではないにしても、皆さんが大好物のアレとか、当店初入荷のコレなんかが入荷予定となっております。前回惜しくも希望商品が購入できなかった方も、今度こそはゲットして下さい。


それでは明日の仕入れ情報も宜しくお願い致します。