ロブ・ハルフォード 80年代ヘア・メタルについて語る | BIRKENHEAD ERKY

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ジューダス・プリーストのロブ・ハルフォード 80年代のグラム・メタル/ヘア・メタルについて語る

ジューダス・プリースト(Judas Priest)のロブ・ハルフォード(Rob Halford)は、80年代のグラム・メタル/ヘア・メタルについて語る。
 
「グラム・ロックのムーブメントについて考えてみると、具体的に言うと、それを後押ししてくれたのはモトリー・クルーとポイズンだった。あとシンデレラやウィンガー、LAガンズも多少はね。グラム・ロックの時代には、いろいろなものが入ってきた。セバスチャンは、男が女に見えたときと笑顔で言っていた。そしてそれが功を奏した。80年代にはホモフォビック(※同性愛者に対する偏見)のようなものがあって、それがよくわからなかった。化粧をした男たちがいて......言葉に気をつけないといけないんだけど、わかるかな? “ああ、こいつらは本当にハードコアだ”と思うようなで目で見るんだよ。でも、ゲイである俺は“何か見落としていないか? 俺はキャリアやバンドを失うのを恐れてカミングアウトできないのに、どうしてアイツらはあんな格好で出て行って、みんなに憧れられるんだろう?”と思ったよ。全員というわけではなかったけど、一般的なイメージとしては、みんなああいう格好をしなきゃいけなかった。誰もがあんな格好をしなければならなかった。ヘヴィメタルやロックにおいて、広い意味で注目すべき時代だったんだ」

Q:言葉は悪いですが、実に興味深い流用でしたね。あなたがおっしゃるように、彼らは基本的に女性のような格好をして、化粧をしたりするのですが、その一方で、彼らの男らしさに疑問を呈すると、それが侮辱であるかのように振舞うのですからね。

「そうかもしれないね。俺は彼らのことが大好きだよ。彼らの音楽も、彼らが成し遂げたこともすべてが大好きなんだ。彼らはとても重要な存在だ。彼らがいたからこそ、LGBTQコミュニティーの中にチャンスが生まれたのかもしれない。もしかしたら、彼らが受け入れるための小さな扉を開けてくれたのかもしれない。だって、昔はあんな格好でライヴに出る人がたくさんいたからね。80年代にフェニックスにいた俺の友人の一人は、化粧をして、髪も整えていた。そういう格好をしてバンドを観に行っていたんだ。人類学的な側面から見ると、そのような見た目がクールであり、何の反発もなく受け入れられているという社会的なつながりは、非常に興味深いものだった。当時のヘヴィメタルの中でも実に興味深い部分だよ。その点では、俺自身も含めて......完全ではないけど、『Turbo』の頃を見れば、俺らの見た目、グレン(ティプトン)の髪型、ケン(K・K・ダウニング)の髪型を見れば、俺らはみんな同じメルティング・ポット(人種のるつぼ ※さまざまな民族が集まり、文化的に溶け合っている社会)にいたんだよ。80年代は、メタル、グラム・ロック、ロック、どんな呼び方でもいいんだけど、素晴らしい時代だった。視覚的な表現が並外れたものだったよね」