プリンセス駅伝2019感想①(1位~8位) | ☆TVの国からキラキラ☆

☆TVの国からキラキラ☆

主に最近観たTVショーの感想

(およびスポーツ界の話題、たまには映画の感想なんかも少々・・)

いや~、今年も終わりました。

 

プリンセス駅伝in宗像・福津(第5回全日本実業団対抗女子駅伝競走大会予選会)

 

私の中での陸上関連の年間最大行事みたいなものなので、

今年も大会の数日前から観戦予定ルートの下見をして臨みました笑

 

では、なるべく簡潔に(←どうせ無理ww)今年のレースの感想を・・・

 

 

 

全体を通して言えるのは、今年は令和初だけに 平和な大会で あったかと・・。

 

まぁこれまでがいろいろアクシデント続きな大会だったので、

今回が平穏すぎて逆にビックリしたような面も多少ある。

 

わずかながらの繰り上げスタートこそあったものの、

出場全選手が途中棄権なく無事に走り終えただけで

本当によかったと心から思える。

 

ではチームことの感想を・・・

 

 

優勝: 積水化学(2:19:36)

 

何より区間オーダーがよかった。

エースの佐藤早也伽さんの3区を大前提として、

佐藤さんの力を最大限に生かせるよう考え抜かれたオーダーだろう。

1区の松﨑さんがしっかりと流れを作り、2区の髙野さんがその流れに乗る。

3区の佐藤さんは、区間賞こそ獲れず悔しそうだったが予定どおり先頭に。

4区でよその外国人選手に抜かれるのも想定どおりとはいえ、

この区間に抜擢された高卒ルーキーの飯島さんは3位に耐えた。

これが実に大きかったと言えるだろう。

5区の和田さんがトップを奪還し、余裕を持って6区アンカーの森智香子さんへ。

智香子さんは終始笑顔で6.695kmを楽しそうに駆け抜け、栄光のゴールテープを切った。

なんて平和な結末!笑

まったく同じメンバーでも全日本でいい勝負できるだろうが、

まだ宇田川さんや青木さんらの実力者も控えている。

クイーンズ8入りに向けても、視界良好か。

 

 

2位: 九電工(2:19:52)

 

失礼ながら、かなり驚いた。

というのも、絶対エースの加藤岬さんを欠いたオーダーだったので

これは苦戦は免れないと勝手に思っていたからだ。

しかしこれがまぁ、1区に大抜擢の高卒ルーキー・宮田さんが

区間5位に爆走(区間新まであと5秒)したかと思うと、

2区のベテラン・陣内(じんのうち)さんも区間4位で続き2位に上がった。

3区の林田美咲さんに距離不安があったのも事実だとは思うが、

多少順位を落としながらも必死に食らいつく走りでよく耐えた。

あとは4区の外国人からリズムよく順位を上げていき、

アンカーの横石さんもしっかり粘って2位キープでフィニッシュ。

加藤岬さんはMGCファイナルチャレンジ狙いで駅伝走る気ないのかもしれないが、

今回のメンバーでもクイーンズ8返り咲きは十分に狙えそうだ。

 

 

3位: 三井住友海上(2:19:56)

 

昨年まさかの3区途中棄権で涙を飲んだが、今年は3位の好成績でリベンジ成功!

今年は1区の岡本春美さんは、故障明けから間もないというのに先頭集団で

積極的にレースを進め、区間8位で立派に流れを作った。その後みんな順調で、

全区間1ケタ順位だったのは実は三井住友海上だけという優秀さだった。

特にアンカー6区の古寺さんに覚醒の兆しがあるのは大きな収穫だろう。

 

 

4位: 第一生命グループ(2:20:32)

 

1区の原田紋里さんが区間19位(先頭から1分43秒、14位から42秒のビハインド)という

苦しい滑り出しとなったが、3区の出水田さん(区間5位)が反撃の狼煙を上げ、

5区のエース・上原美幸さんが圧巻の区間賞(区間新)という素晴らしい走り。

この同級生コンビの活躍で、最終的には収まるべきところに収まったという印象。

しかし、もしも出水田さんも負の流れを断ち切れていなかったら・・・

という危ういレースであったことは間違いないので、クイーンズ8奪還に向けては

チームとして課題がたくさん見つかったことだろう。

 

 

5位: ルートインホテルズ(2:20:34)

 

チームの日本人の中ではエース格の加藤さんと神田さんが補欠に回っていたので

実は危ないのではないかとも思っていたのだが、

3区・日髙さん(区間9位)と5区・明石さん(区間2位)の異例の経歴を踏んだコンビが

サプライズな好走でチームに好成績をもたらした。

日髙さんは北九州市立高→三井住友海上で華々しく活躍しながらも

長い故障から復活できぬまま三井住友海上を退部し、

しばらくは地元の北九州市で市民ランナーとして黙々と復活に向けて鍛錬を積んだ。

そして今春、晴れてルートインで実業団復帰を果たしたわけだが、

復帰初年度でここまで成績を伸ばしてくるとはとても思ってなかった。

北九州市立の後輩である矢野栞理さんが同じような経緯からキヤノン入りして

大ブレークしたことも発奮材料となったのかもしれないが、

いずれにしても本人の努力なくしてこの成功はないわけで、素直に敬意を表したい。

明石さんは名門・興譲館高の出身で大阪芸大に進んだが、

なんとなく3000mSCで頑張ってた人よね?くらいの印象しか持ってなかった。

そこからラフィネグループを経ての入部で実力的にもまったくの未知数だったのだが、

なかなかの好メンバーが揃ったこの5区で区間2位は恐れ入った。

クイーンズでどうなるかはこれまた未知数だが、入賞目指して頑張って欲しい。

 

6位: 京セラ(2:20:37)

 

九電工が加藤さんを欠いたのと同様にこちらは山ノ内さんを欠いたのでちょっと厳しいかと思っていたが、

こちらも3区・松田さん(区間6位)と5区・盛山さん(区間4位)が遺憾なく実力を発揮し、

さらにアンカーの足立さんが区間賞で堂々の6位フィニッシュを決めた。

ここ2年新卒採用をしていないチームだけにフレッシュさが欠けるのも事実なのだが、

その分メンバー全員の力の底上げが進んでいるようだ。とにかく平均値が高い。

全日本で山ノ内さんが戻ってくるなら、クイーンズ8も狙えるだろう。

 

 

7位: 日立(2:20:38)

 

 

2年前は涙の予選会敗退に終わり、昨年はまさかのエントリー手続きミスで泣くに泣けなかった日立。

2年ぶりに戻ってきたこの舞台で、3年ぶりの全日本出場を決めた!

もう私は勝手に日立の一員になってる気分なので、本当に本当に泣けるほど嬉しい。

というか、実際のところ千晴さんと一緒に泣いたけど笑

 

何はなくとも、1区の田村紀薫(としか)さん(区間3位)がよかった!

昨夏に駅伝のために日立の一員となってくださったのに、

その駅伝で走る機会さえ与えられなかった紀薫さん。

でもそこから気持ちを切らすことなく、さらに力を伸ばして今回の駅伝を迎えてくれた。

そして従来の区間記録から2秒差の区間3位なのだから、本当に感謝しかない。

2区のルーキー・橋野さんはちょっと苦しんだ(区間23位)けど1ケタ順位に粘り、

3区は日立にとって絶対的なキャプテンの鈴木千晴さん。

なんかテレビ的には抜かれたところだけ拾われて気の毒だったけど、

千晴さん自身も同じ数だけ抜いて順位はキープのまま4区につないだ。

4区のメリーも正直なところよその外国人選手と比べるとちょっと力が落ちるので

不安があったのだが、区間7位に頑張って9位を守った。

5区はもう高卒4年目の小井戸涼さん。

高卒初年度にこの5区で躍進して、全日本でも1区で奮闘した。

でもそこからケガにも苦しみ、2年前は2区で苦しい走りをして自分を責めた。

あれから2年。決して順調ではない2年間だったが、今年は水城高の後輩である

橋野さんの加入もあり発奮して状態を戻してきた。

そして迎えた今回。数字的には多少順位は落とすこととなったが、

9位からほぼ差のない11位でアンカーへとつないだ。

6区アンカーは、大卒3年目でチームの副キャプテンを務める小澤夏美さん(通称:なっさん)。

ほぼ同時にスタートした京セラの足立さんらと競り合いながらリズムに乗り、

着々と順位を上げた。そして足立さんと競り合ったままゴールすると、

なんとその足立さんと同タイムの区間賞だった。

チームの中でもなっさんと佐々木twinsはコンスタントにレースをこなして、

誰よりも場数を踏んで結果を残してきた。

その中で培った勝負勘を、いちばん重要なこの場面でよく発揮してくれた。

今回は出場ならなかった佐々木twinsの分も、なっさんは頑張ってくれたのだと思う。

さらには2年前のアンカーで辛い思いをした田山満理さんの分も、なっさんは頑張った!

いつもは天然な満理さんをイジり倒しているようにも見えるなっさんだが、二人の絆が強いのはわかる。

 

レース後、鈴木千晴さんは「自分一人の力では何もできなくて、みんなの力でつかんだ結果」だと

何度も何度も繰り返した。

しかしみんなが一つになって団結できるようになったのは、千晴さんの人柄があってこそ。

これは誰もが認めるところだと思う。

この2年間、誰よりも苦しみ、誰よりも努力した。

フルマラソンにもチャレンジし、その走る背中でもみんなを引っ張ってきた。

そんな千晴さんがいたから、私もずっと日立を応援してきた。それはこれからも変わらない。

 

日立のみんな(莉楠さん、絵理さん、菜生さんも含めて)、最高の結果をありがとう!

仙台でも、みんなで頑張ろう!!

 

 

8位: 大塚製薬(2:20:43)

 

ベテラン、中堅、新戦力、みんながバランスよく活躍して見事に2年連続の予選会突破!

1区の井上さんの区間18位という数字だけ見れば危なかったように思えるかもしれないが、

区間新のトップから1分10秒差で14位からは9秒差なので特に問題はなかった。

何と言っても今回は、3区の横江里沙さん(区間2位)がすごかったのだから。

昨年は岩谷産業と三井住友海上のアクシデントがインパクト強すぎたので目立ってないが、

この横江さんも3区であわや競走中止くらいのケガを発症しながら最後まで走り切っていた。

そして7月くらいからやっと戦列に復帰したが、そこからはブランクを感じさせぬ好タイムを連発。

今回も昨年のトラウマとか関係なく、自信を持って臨んでいたようだ。

相変わらずのモデル顔負けの美プロポーションで最長区間を颯爽と駆け抜け、一気に7位まで浮上した。

4区の大卒ルーキー・棚池さんも外国人選手たちと立派に渡り合い、

区間10位で順位は8位に留まったまま5区につないだ。

5区は徳島出身で大塚の申し子のようでありながら、なかなかの苦労人な岡田唯さん。

もう高卒8年目とかになるのだが、8年間で走ったレースの総数は案外少ないと思う。

そのくらいに長ーーい故障を、数度に渡り経験した。

しかし今年は春先からトラックも走り、夏は北海道マラソンで2位になるなど順調に来た。

ここも自信はあったのだろう。抜きつ抜かれつもありつつ、区間6位の8位キープでアンカーへ。

アンカー6区は高卒4年目、こちらも徳島出身の福良郁美さん。

過去3年は1区。ルーキー年には地獄も見た。

しかしもうすっかり大塚のエース格に成長し、今年は貫禄さえ漂う堂々とした走り。

区間3位で駆け抜け、結果的には8位キープのままゴールした。

プリンセス駅伝創設から最初の3年間は本当に苦難を味わってきたチームだが、

ようやく理想のチーム像に近づきつつある。全日本ではその完成形を見せて欲しい。

 

 

(一旦ここで終わります)