棚田のお宿 阿吽山房 | FM岡山DJ牛嶋俊明オフィシャルブログ

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Fresh Morning OKAYAMA』は、今日も2時間30分の生放送。

 



A Touch Of Breeze~風と空と水と~』(毎週金曜日9:25頃~)は、NPO法人タブララサ理事の河上直美さん、岡山県自然保護センターの”てっちゃん”こと山田哲弘さんとお届け~。

 



岡山県の各地にお邪魔して、そこに住む“人”にスポットを当てているこのコーナー。

 

 

第25シリーズの久米郡美咲町編をお送りしています。

 



美咲町境にとても素晴らしい景色が見られる場所がありました。標高400メートルの山里、いや、天空にある城という感じでした。

 



『棚田のお宿 阿吽山房』が今回の目的地。お話は、『棚田のお宿 阿吽山房』女将である高垣牧子さん、そして、陶芸家であるご主人の高垣門土さんに伺いました。

 



この建物は、元々普通の家だったそうですが、実はリノベーションではなく、古材を使った新築。100年以上前の材料を使ったそうです。先週の話については、こちら をご覧ください。

 



今週は陶芸家のご主人の話を中心に。『宇宙のリズムに合せて仕事をするのがいい』との事。

 



朔月と望月にかけて15日間、完全地下式窯で焚き、藁も自分で作るようにしているそうです。その他、薪にもこだわっていて、土もなるべく原土を使用。

 



『蒲鉾と刺身はどっちが美味い?と思ったら、刺身が美味いですよね。そんな感じで、なるべく土もそのままで。掘ったまま使って、これからも焼締めをやっていきたい』とご主人。

 



どんな焼き物なのかな?と思ったら、備前、信楽、伊賀、勝間田焼きなど、○○焼きにとらわれず、いろんな作品を作っているそうです。門土さんの中でまずは作品のイメージがあって、それにあった粘土を使うそうです。へーっ。

 



一方、乾燥させて焼くという行為が待ちきれない場合、じれったい!と絵だけで完成させる時もあるそうです。焼かずにペインティング?へーっ!完全に芸術家ですね。

 


和室にはナマズの焼き物が。凄くリアルですね~。

 

 

旭川の支流で作品を作っていた時、息子さんがナマズを釣ったそうです。その直後に作ったという事なんでしょうか?てっちゃんは『陸に上がった時のお腹になっています。尾びれの部分は艶めかしい!』と絶賛。それを聞いて、『確かに水槽の中のナマズは腹が細い!』とご主人。へーっ。

 



その他、この和室にあるものをチェックすると、徳利、大皿、備前焼もありますね。『焼締めに釉薬を使わないので、同じものを作っても違ってくるんです。やはり、人工的なものは使いたくないですね』との事。

 


なぜ陶芸家に?という質問に、『(陶芸家は)自然の中で生きられる仕事のひとつだと思うんですよね~。それに尽きます。何もしないこともひとつの選択肢でしたが、生きて行かなければなりませんからね~。陶芸なら出来るなぁと。土が好きなんですよね~。畑もやりますし・・・』との答。それに対して『人間は土に立って生きているから、土は生きていくのベースとして必要!』とてっちゃん。なるほど!力がもらえそうな気がします。

 



もちろん、日々制作作業をしていて、今取り組んでいるのは、陶板レリーフ、新しいシリーズとして肺のカタチをしている灰皿、そして、ハイヒールに興味があってハイヒールの花入れを制作中との事。

 



それに対して奥様は、『私には理解できないですね。変わったものばかり作るんです。変わったものを作らないと埋もれてしまうんでしょうか?昔からそうだったんですが、好きなように作品作りをしてもらっています』。奥様はただただ見守っているという感じでしょうか。最近ではそんなご主人の突拍子がないとこを『楽しめるようになった』との事。

 



取材時のスタイルも、作務衣、そして、髪を後ろで束ねるヘアスタイル。似合っていますね~。

 



実は建物はご主人の意向が相当反映されているそうです。古材がふんだんに使われていますが、建築に5年。古材集めにも5年かかったそうです。

 

 

『産廃で燃やされているものを使うと生き返るんです。テーブルも建築廃材ですよ』とご主人。うへーっ!

 



てっちゃんは、『燃やされているものが生まれ変わる。それに人間の肌が触れるという事はきっと喜んでいると思いますよ』との事。魂が宿るというのはこういうことかもしれません。

 



素敵なおふたりですね。楽しい充実した人生を送られている気がします。今後は、『この山の上にも建てようかと思っているんです。散歩道も整備しようと・・・』。おっ!いいですね~。『その際は森から元気をもらえる場所も作って欲しいですね』と伝えたら、おふたりの出会いの樹林気功は、まさに森から元気がもらえるもの。へーっ!

 



そして、日々、いかにお客さんに喜んでもらえるか?を考えているので、次にお邪魔する時はどこかが変わっているかもしれませんね~。またゆっくりお邪魔出来るのを楽しみにしていますね~。

 



『棚田のお宿 阿吽山房』は、旅館、そして、カフェとして営業中です。場所、定休日などの詳しい情報は、棚田のお宿 阿吽山房のHPfacebookページをご覧ください。

 



さぁ、来週は、2017年総集編をお送りします。来週もお楽しみに~! 

PHOTO BY
TETSUHIRO YAMADA
TOSHIAKI USHIJIMA