原由子『婦人の肖像(Portrait of a Lady)』を聴いて② | じゃんご ~許されざるおっさんの戯言ブログ~

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このブログは、田舎で暮らすおっさんの独り言を日々書き綴っています。ブログタイトルの「じゃんご」とは秋田弁で「田舎」のことで、偶然にもマカロニウエスタンの主人公の名前でもあります。何となく付けてみました。お時間があれば、広い心で御覧になってください。

原由子の新作アルバム『婦人の肖像(Portrait of a Lady)』を聴いて思ったことを書きます。

 

本作に収録されている10曲中9曲を原が編曲しています。ライナーノーツのあとがきに「今回の作品ではサザンの一員として44年間培ってきた曲作りやアレンジのノウハウを活かし、アレンジャーとしての私も表現したいと思った」とあるとおりです。それゆえ本作の楽曲全てが原の作詞または作曲ではありません。

 

千の扉〜Thousand Doorsの作詞は森雪之丞です。応援ソングのような歌詞はアルバムの1曲目にふさわしいです。ところでロックやポップスにおいて森のような作詞の専門家は珍しいですね。ほとんどがシンガーソングライターですから。

 

原のソロ楽曲でも桑田佳祐が作詞または作曲を手掛けます。共にサザンオールスターズのメンバーであり、私生活で夫婦なのですから不思議なことではありません。

 

旅情の作詞は桑田です。日本的情緒に溢れる歌詞は、近年の桑田が好んで用いています。昔は「ただの歌詩じゃねえか、こんなもん」というスタンスだった桑田の変化あるいは成熟でしょう。

 

ヤバいね愛てえ奴はの作詞と作曲は桑田です。アコースティック調の繊細な曲なので、原の作曲だと思ったら意外でした。しかし、歌詞にほんのり漂うエロティック感は桑田ならではと言えます。

 

夜の訪問者は作詞と作曲が桑田であり、原は編曲に関わっていません。やさぐれた雰囲気でシュールな歌詞を口にするのは原のイメージにありません。それでも引き受けるのは原と桑田に強い信頼関係があるからです。

 

 

 

 

 

 

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