種字と梵字は「ひらがな・カタカナ」の原型

 

石造物の世界に足を踏み入れると、この「種字」と「梵字」の違いを理解するのに悩まされる。この「梵字」なるものはインドのブラーフミー文字の漢訳名であって、インドで生まれて古代中国から日本に伝わってきたものだ。「種字」とは「梵字」一文字で阿弥陀如来や観音菩薩などを表したものであるが、「文字の素」という意味である。これは真言宗では現在使用されている「ひらがな・カタカナ」は空海が梵字をヒントにしてあみだしたとされており、要するに梵字が「ひらがな・カタカナ」の「文字の素」ということになる。

 

空海が梵字をヒントに「ひらがな・カタカナ」をあみだしたと伝えられている

          種字で阿弥陀如来・観音菩薩・勢至菩薩が表されている

 

梵字と種字

 

                      梵字一覧表(フリー画像参照)の例

種字は一文字で阿弥陀如来・観音菩薩などを表している(フリー画像参照)