このシリーズは編集者時代に撮影させていただいた写真とエピソードを、ほぼ僕自身の備忘のために紹介させていただいています。
 

これまで、

①  山口瞳さん (1926~1995)  ←クリック!!

②  庄野潤三さん (1921~2009)  ←クリック!!

③  宇野千代さん (1887~1996)  ←クリック!!

④  淀川長治さん (1909~1998) ←クリック!!

⑤  梅原 猛さん (1925~2019) ←クリック!!

⑥ 新藤兼人さん (1912~2012) ←クリック!!

⑦  小沢昭一さん (1929~2012) ←クリック!!

⑧  田辺聖子さん (1928~2019) ←クリック!!

⑨ ナンシー関さん (1962~2002) ←クリック!!

⓾ 佐野洋子さん (1938~2010) ←クリック!!

⑪ 永六輔さん (1933~2016)  ←クリック!!

の皆さんの写真とエピソードをご紹介してきました。

 

 

 今回ご紹介するシリーズ第12弾は漫才師の内海好江さん(1936~1997)。

 

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 浅草に夫婦漫才師の子として生まれ、14歳で14歳年上の内海桂子さんの相方として漫才デビュー。以来、1997年に61歳で亡くなるまで半世紀近くを演芸界の第一線で駆け抜けました。

 

 

上の写真を撮影させていただいたのは1992年の12月。場所は、昨日ご紹介した永六輔さんとの対談会場、千代田区三番町の霞友会館です。そう、永さんの対談相手の「日本文化を体現するような方」とは内海好江さん・・・、なんか違和感あるなやっぱり、内海好江師匠の事です。子どものころから演芸好きの僕としてはドキドキの対談でした。

 

 

事前のリサーチで、師匠は約束の時間より必ず早めに入られると聞いていたので早めに会場入りしたら正解、本当にずいぶん早く来られ、おかげでいろいろお話できました。歯切れのいい江戸弁はとても耳に心地よいものでした。

 

 

好江師匠は当時、長年の芸人としての経験から人付き合いの要諦を書いた「気遣い心遣い」を上梓された直後でした。

 

 

 

対談については昨日書いた通りです。お二人はもともと旧知の仲なので話は大いに弾みました。そして僕たちスタッフに対してもとても丁寧で優しいものでした。おきれいで色っぽくそして可愛らしく、本当に素敵な方でした。

 

 

好江師匠のゲラもほとんど直しがありませんでした。大変だったのはテープ起こしの人です。テープ起こしは時間いくらで料金が発生するのですが、お二人とも江戸っ子の早口。同じ時間でもほかの対談よりずっと多い枚数になりました。

 

 

そして、ゲラチェックも終わって校了したタイミングがちょうど節分でした。そういう偶然もあるんですね。その年の地元の谷保天満宮の豆撒きのゲストがなんと内海桂子好江両師匠だったのです。

 

 

もちろん伺いました。当時3歳だった長男を連れていきました。


粋な日本髪に肩衣(裃)姿の好江さんは豆撒きに先立ち、天神様の拝殿の大きな衝立の前で境内に集まった観衆に挨拶されました。

 


「今日、ご一緒するのは国立市出身の宇梶剛士くん。まだ若手だけどこれから芸能界でがんばっていこうって人。地元の皆さん応援してあげてくださいね」

 


すると師匠の後ろに置かれた大きな衝立がぐらりと動きました。大きな衝立かと思ったのは裃をつけた宇梶さんだったのです(誇張)。




豆撒きを終えた師匠の元に挨拶に言ったら袋に入った福豆や蜜柑をくださいました。そして僕と長男の顔をしげしげと見て、



「あらやだちょっとぉ、同じ顔じゃないのよぉ」


のお言葉もくださったのでした。

 

 

 

【これまでの「昔日の一葉」】

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②  庄野潤三さん (1921~2009)  ←クリック!!

 

③  宇野千代さん (1887~1996)  ←クリック!!

 

④ 淀川長治さん (1909~1998) ←クリック!!

 

⑤ 梅原 猛さん (1925~2019) ←クリック!!

 

⑥ 新藤兼人さん (1912~2012) ←クリック!!

 

⑦ 小沢昭一さん (1929~2012) ←クリック!!

 

⑧  田辺聖子さん (1928~2019) ←クリック!!

 

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