※今回書くのは個人的な考えや考察です。
ギリシャ神話が好きな人や、解説本を読んだりして多少知識があるという方はこう感じたことがある方もいるかもしれません。
「太陽神ってヘリオスなのに、アポロンが太陽神扱いされてる版権作品多くね?」
確かにあまりギリシャ神話に詳しくない人など一般の人は、太陽神はアポロンだと思ってる人が多数です。
ですがそれなりにギリシャ神話を知ってる人であれば、太陽神はヘリオスだというのは周知のことです。
もちろん、後世において、アポロンが太陽神と同一視されるようになった事情もわかっているでしょうが。
ただそれは、「ギリシャ神話」ではなく「ローマ神話」です。
なのですが、ギリシャ神話のアポロンも、太陽神だというのが一般的に有名になってしまってますが。
あまりギリシャ神話を知らない人やにわか知識の人は、アポロンを太陽神だと思い込んでる人は多いのかなと思います。
そして今回の本題です。
前述した事情も関係し、版権作品でもアポロンは太陽神として登場することが多い印象です。
もちろん、ちゃんとヘリオスを太陽神とする作品もあるのですが。
「ヘラクレスの栄光」というギリシャ神話題材のゲームは、ヘリオスが太陽神として出ているようです。
他に「God of war」というゲームもヘリオスが太陽神として出るようです。
なぜ版権作品において、アポロンは太陽神として登場することが多いのか?
推測ですが、太陽神の方が派手でかっこ良く、ユーザー受けが良いからではないかと思います。
後世において、後人がアポロンを太陽神と同一視し始めたのも、太陽神というかなり重要なポジションが、脇役のヘリオスなのは不都合だった事情があるからではないかという気もします。
ローマ神話だと、各惑星を主神に当てはめたりしますよね?
それで、主要キャラのアポロンとアルテミスを太陽と月にしたくて、本来のヘリオスとセレネの存在を消したのかな、と推測します。
版権作品の場合、制作者は仕事でしているわけです。
言ってしまえば数字を出さないといけなく、数字が出せないと淘汰されてしまいます。
神話を正しく伝えたい!という信念や綺麗事で制作しているわけではなく、数字、つまり「利益」が目的です。
それが悪いということもなく、仕事なのだから当然のことです。
仕事というのは綺麗事だけではできず、数字など現実的成果を出す必要があります。
ユーザーや視聴者を楽しませるのが制作者の役割なので。
ギリシャ神話の主要キャラであるアポロンを版権作品のキャラクターとして出す場合。
・太陽神アポロン
・音楽・予言の神アポロン
どちらの方が派手でかっこいい印象でしょうか?
やはり太陽神アポロンの方がインパクトも強いし、かっこいい感じがするのではないかと思います。
後者は若干地味な感じがしますよね。
版権作品としては、太陽神の方がおいしいわけです。
もしアニメや漫画のタイトルに使うとして、「太陽神アポロン」と「音楽・予言の神アポロン」だと、やはり前者の方がタイトルとしてパっと見のインパクトがありますよね?
インパクトがある方が興味を引きやすいし、反応を得られやすいです。
しかも、世間一般的にはアポロンを太陽神だと思い込んでる人が多いので、やはりそちらに寄せるのは、版権作品としては自然だといえます。
アポロンがギリシャ神話において太陽神ではないというのは、ギリシャ神話好きしか知らないマイナーな知識とも言えます。
みんな、自分が知ってるものに反応しやすいです。
アポロンを太陽神として出す方が、派手でかっこいい印象だし世間一般にも寄せられるし、ユーザー受けがいいということです。
というわけで、なぜ版権作品でアポロンは太陽神として登場することが多いかというと、大人の事情というのが大きいのではないかと推測します。
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