あまり知られていない親日国「アゼルバイジャン」ってどんな国?

東京, 6月19日, /AJMEDIA/

コーカサスと呼ばれる地域に位置するアゼルバイジャンは、石油やガスが豊富で「第二のドバイ」とも呼ばれています。そんなアゼルバイジャンは、親日国としても有名です。そこで今回は、アゼルバイジャンの基本情報のほか、ぜひ訪れたい観光スポット、世界遺産、人気のスポーツをお届けします。

正式名称は「アゼルバイジャン共和国」で、東はカスピ海に面し、西はアルメニアとトルコ、南はイラン、北はロシアに接しています。国土は8万6,600平方キロメートルで日本の約4分の1です。

人口は1,030万人(2022年)で、人種の90パーセント以上をアゼルバイジャン系が占めるほか、レズギン系、ロシア系、アルメニア系、タリシュ系の人たちも暮らしています。宗教は主にイスラム教シーア派、公用語はアゼルバイジャン語です。

アゼルバイジャンの国旗は、中央の三日月と星が「イスラム教のシンボル」を、星の8つの光条は、国内の「トルコ系8部族」を表しています。また、青はトルコ系民族の伝統色で、「澄みわたった空とカスピ海」を、赤は「独立時の犠牲」を、緑は「カフカス山脈の森林と農業」を表しています。

日本からアゼルバジャンへは直行便が就航していません。行き帰り最低1カ所で乗り換える必要があります。羽田・成田から首都バクーへ行く場合、トルコのイスタンブール、カタールのドーハ、アラブ首長国連邦のドバイなどで乗り継ぎが可能です。

アゼルバイジャンに入国するには、あらかじめ査証(ビザ)を取得する必要があります。とはいえ、日本のパスポートを所有していれば、ヘイダル・アリエフ国際空港に到着後、アライバル・ビザ(一次有効、滞在期間30日以内)の申請ができます。しかも、日本国籍者のアライバル・ビザ手数料は無料です!

2023年6月現在、パスポート残存有効期限は、アゼルバイジャン入国時に6カ月必要になります。

ちなみにアゼルバイジャンが親日国なのは、石油、天然ガス、農業といったアゼルバイジャンの豊富な資源に最初に投資していることや、地雷除去に積極的に協力したことが大きな理由のようです。

城壁で囲まれたイチェリ・シェヘルと呼ばれるシルヴァン王朝時代の旧市街を、帝政ロシア時代の街が取り囲み、さらにそれをソ連時代の建物が取り囲むようにつくられている首都バクーは、ペルシャ語で「風の街」を意味し、1年を通じて風が強い日が多いです。

2000年に世界遺産に登録された旧市街は、干し煉瓦作りの建物が並び、石畳の通りが入り組んでいて、歩くだけでも楽しいスポット。

旧市街の一番の見どころは「シルヴァンシャーの宮殿」です。16世紀までこの地を支配したシルヴァンシャー朝の王宮で、現在は博物館になっており、ハーレムや応接の間の見学が可能。

旧市街の海岸に面した通り沿いには、バクーのシンボル「乙女の塔」も。高さ30m、塔の外壁は4〜5mの厚みがあり、荘厳な印象です。「乙女の塔」と訳される、この塔の名称「グズ・ガラスゥ」の由来は、かつてバクーを治めていたモンゴル人の王に結婚を強要された王女がこの塔からカスピ海に身を投げたという説や、城壁の不落を祈念し、「処女の城」という意味を込めて、この名前をつけたという説などがあります。

そのほか、オーストリア人建築家フランツ・ヤンツ氏によってデザインされたユニークなかたちの「絨毯博物館」、アゼルバイジャンのシンボルである炎をかたどったデザインになっている「フレームタワーズ」など見どころ盛りだくさんです。

また、お土産探しなら「ヤシル・バザール」へ。食品を取り扱う店舗が軒を連ねており、新鮮な野菜、果物、ナッツ類のほか、乳製品、肉類、茶葉、スパイスなどを購入できます。

火の国アゼルバイジャンをさらに満喫したいのなら、「拝火教寺院」も外せません。もともと、この地域は地表に湧き出す天然ガスが自然発火することがあり、火を崇めるゾロアスター教徒に聖地とみなされていたことから、18世紀、「パールシー」と呼ばれるインドのゾロアスター教徒によって寺院が建てられました。

寺院は「永遠の炎」を中央に据え、礼拝用の広場とその周りの石造りの僧房(僧侶が生活を送る居住空間)で囲まれています。現在は、僧房が博物館になっていて、展示から当時の拝火教陣の様子をうかがうことができますよ。

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