本有価証券届出書における関係会社の範囲
当社は、日本国内の上場企業・未公開企業等を対象とした独立系プライベートエクイティ投資会社として2007年9月に創業し、以来自己資金・ファンド資金の両方を用いた独自のハイブリッド投資により、長期的視野に立ったエクイティ投資を行っております。当社は、プライベートエクイティ投資会社として、外部の投資家が出資する組合、当社の役職員が出資する組合及び投資案件のストラクチャー上個別の投資先に出資するために設立した組合等、複数の投資事業有限責任組合、リミテッド・パートナーシップの管理・運用を行っております。
当社の連結財務諸表は2021年1月1日を移行日として国際会計基準(以下、「IFRS」という。)に準拠して作成しており、連結の範囲についてIFRSに準拠して決定しておりますが、当社はIFRS第10号が定める投資企業に該当いたします。投資企業の定義を満たす企業は、IFRS第10号により、投資関連サービス(アドバイザリーサービス、管理サービス等)を提供する投資企業ではない子会社を除くすべての子会社に対する投資を、純損益を通じ公正価値で評価することが要求されています。従って、当社が過半数以上の株式や持分を保有するなどで支配している子会社であっても、当社の連結財務諸表上では連結の対象とはせず純損益を通じ公正価値で評価を行っている子会社が複数存在しております。
当社の連結財務諸表における連結対象となる子会社及び純損益を通じ公正価値で評価する子会社の範囲は下記の「グループストラクチャー図」及び「当社の子会社及び当社が管理・運用する投資事業有限責任組合の一覧」をご参照ください。
また個別投資先のうち、当社グループが20%以上の議決権を保有する会社は株式会社ヨウジヤマモトとイトキン株式会社の2社となります。当社はイトキン株式会社に対し議決権の所有割合20%の直接投資を行っており、当社の子会社であるインテグラル・ブランズ株式会社を通じて株式会社ヨウジヤマモトに対し、議決権の所有割合87.9%の投資を行っております。当社はIAS第28号に定める関連会社及び共同支配企業に対する投資についての持分法の適用免除を選択し、イトキン株式会社を公正価値で測定し連結財務諸表へ計上しております。また、インテグラル・ブランズ株式会社はIFRS第10号に定める投資企業に該当する子会社であるため、インテグラル・ブランズ株式会社及び投資先である株式会社ヨウジヤマモトを公正価値で測定し連結財務諸表へ計上しております。なお、投資を実行するにあたって組成した子会社に該当する一部の投資ビークル及び役職員出資ビークルにつきましても同様に、公正価値で測定し連結財務諸表へ計上しております。
[当社のグループストラクチャー図]
また、当社(図内の①)はインテグラル・ブランズ株式会社(図内の⑥)からグループ内借入を行っております。日本基準に基づく連結財務諸表では連結子会社からの借入金は相殺消去されるため、連結財務諸表上に当該借入金は計上されませんが、上記の通り、当社の連結財務諸表はIFRSに準拠して作成されており、またインテグラル・ブランズ株式会社は公正価値で評価している子会社に該当するため、当社及びインテグラル・ブランズ株式会社間のグループ内借入金について相殺消去を行っておらず、当社の連結財政状態計算書上では「公正価値で評価している子会社からの借入金」として計上されております。
[当社の子会社及び当社が管理・運用する投資事業有限責任組合の一覧] (2023年7月31日時点)
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会社名 |
連結財務諸表に おける位置づけ |
グループ会社・組合の役割 |
① |
インテグラル(株) |
提出会社 |
- |
② |
インテグラル・パートナーズ(株) |
連結子会社 |
投資を行うファンド等のGP(ゼネラルパートナー・無限責任組合員)となり、ファンドの管理・運営を行うとともに、GP出資を行う子会社 |
Integral Partners(Cayman) Ⅱ(A) Ltd. |
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Innovation Partners Alpha Limited |
|||
Innovation Partners Alpha IV Ltd. |
|||
Initiative Partners Delta IV Ltd. |
|||
③ |
インテグラル・オーエス(株) |
連結子会社 |
外部の投資先への投資実行にあたり、シェアファイナンスの利用や共同投資を受け入れること等を目的とする組合(SPV)のGPを務めることを目的に設立した子会社 |
インテグラルTeam(株) |
|||
イーストパートナーズ(株) |
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SDRS1インテグラル(株) |
|||
SDRS2インテグラル(株) |
|||
プリモ・インテグラル1(株) |
|||
プリモ・インテグラル2(株) |
|||
Northインテグラル1(株) |
|||
Northインテグラル2(株) |
|||
Iceインテグラル1(株) |
|||
Iceインテグラル2(株) |
|||
Tokyo-1 GP(株) |
|||
Tokyo-2 GP(株) |
|||
IAT Partners Ltd. |
|||
West Partners Ltd. |
|||
IA SDRS Partners Ltd. |
|||
IA Primo Partners Ltd. |
|||
IA North Partners Ltd. |
|||
IA Ice Partners Ltd. |
|||
IB Ice Partners Ltd. |
|||
ID Ice Partners Ltd. |
|||
IG Ice Partners Ltd. |
|||
Tokyo-3 GP Ltd. |
|||
Tokyo-4 GP Ltd. |
|||
④ |
インテグラル2号GP投資事業有限責任組合 |
公正価値で測定する子会社 |
当社グループの役職員が出資し、投資利益の一部を役職員に配分することにより、役職員にインセンティブを付与することを目的として設立した組合 |
インテグラル3号GP投資事業有限責任組合 |
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インテグラル4号GP投資事業有限責任組合 |
|||
Innovation Alpha IV Special L.P. |
|||
⑤ |
SDRS1投資事業有限責任組合 |
公正価値で測定する子会社 |
③の子会社がGPとなり、主として①からの資金を集め、最終的な投資先企業に投資する組合 |
SDRSインテグラル1投資事業有限責任組合 |
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プリモ1投資事業有限責任組合 |
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プリモ・インテグラル1投資事業有限責任組合 |
|||
North1投資事業有限責任組合 |
|||
Northインテグラル1投資事業有限責任組合 |
|||
Ice1投資事業有限責任組合 |
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Iceインテグラル1投資事業有限責任組合 |
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TCS-1投資事業有限責任組合 |
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インテグラル2号SS投資事業有限責任組合 |
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⑥ |
インテグラル・ブランズ(株) |
公正価値で測定する子会社 |
個別投資先の株式を保有するための子会社 |
⑦ |
インテグラル投資(株) |
連結子会社 |
役職員出資の手続き上必要となり設立した子会社 |
インテグラル投資アルファ(株) |
連結子会社 |
特定の投資先の手続き上必要となり設立した子会社 |
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会社名 |
連結財務諸表に おける位置づけ |
グループ会社・組合の役割 |
⑧ |
インテグラル2号投資事業有限責任組合 |
子会社ではない組合 |
当社グループが無限責任組合員(GP)となり、外部の投資家である有限責任組合員(LP)から資金を集め、複数の最終的な投資先企業に投資する組合 |
インテグラル3号投資事業有限責任組合 |
|||
インテグラル4号投資事業有限責任組合 |
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Integral Fund Ⅱ (A) L.P. |
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Innovation Alpha L.P. |
|||
Innovation Alpha IV L.P. |
|||
Initiative Delta IV L.P. |
⑨ |
Team投資事業有限責任組合 |
子会社ではない組合 |
③の子会社がGPとなり、主として⑧の組合や共同投資家からの資金を集め、最終的な投資先企業に投資する組合 |
インテグラルTeam投資事業有限責任組合 |
|||
イースト投資事業有限責任組合 |
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SDRS2-HD-A投資事業有限責任組合 |
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SDRS2-HD-B投資事業有限責任組合 |
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SDRS2投資事業有限責任組合 |
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SDRSインテグラル2投資事業有限責任組合 |
|||
プリモ2投資事業有限責任組合 |
|||
プリモ・インテグラル2投資事業有限責任組合 |
|||
North2投資事業有限責任組合 |
|||
Northインテグラル2投資事業有限責任組合 |
|||
Ice2投資事業有限責任組合 |
|||
Iceインテグラル2投資事業有限責任組合 |
|||
TCS-2投資事業有限責任組合 |
|||
IAT L.P. |
|||
Innovation Alpha Team L.P. |
|||
West L.P. |
|||
IA SDRS L.P. |
|||
Innovation Alpha SDRS L.P. |
|||
IA Primo L.P. |
|||
Innovation Alpha Primo L.P. |
|||
IA North L.P. |
|||
Innovation Alpha North L.P. |
|||
IA Ice L.P. |
|||
Innovation Alpha Ice L.P. |
|||
IB Ice L.P. |
|||
Insight Beta Ice L.P. |
|||
ID Ice L.P. |
|||
Initiative Delta Ice L.P. |
|||
IG Ice L.P. |
|||
Infinity Gamma Ice L.P. |
|||
TCS-3 L.P. |
|||
TCS-4 L.P. |
なお、「第1 企業の概況 4 関係会社の状況」において、2022年12月31日現在の連結子会社及び公正価値で測定している子会社及び関連会社の詳細な情報を記載しております。
回次 |
国際会計基準(注)1 |
||
第16期 |
第17期 |
||
決算年月 |
2021年12月 |
2022年12月 |
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投資収益総額(注)2 |
(千円) |
|
|
収益(注)2 |
(千円) |
|
|
税引前利益(注)2 |
(千円) |
|
|
親会社の所有者に帰属する 当期利益(注)2 |
(千円) |
|
|
親会社の所有者に帰属する 当期包括利益(注)2 |
(千円) |
|
|
親会社の所有者に帰属する 持分(注)2 |
(千円) |
|
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総資産額(注)2 |
(千円) |
|
|
1株当たり親会社所有者帰属持分(注)3 |
(円) |
|
|
基本的1株当たり当期利益(注)3 |
(円) |
|
|
希薄化後1株当たり当期利益(注)3 |
(円) |
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親会社所有者帰属持分比率 |
(%) |
|
|
親会社所有者帰属持分当期利益率 |
(%) |
|
|
株価収益率(注)4 |
(倍) |
|
|
営業活動によるキャッシュ・フロー(注)2 |
(千円) |
△ |
|
投資活動によるキャッシュ・フロー(注)2 |
(千円) |
△ |
△ |
財務活動によるキャッシュ・フロー(注)2 |
(千円) |
|
△ |
現金及び現金同等物の期末残高(注)2 |
(千円) |
|
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従業員数 |
(人) |
|
|
(注)1.第16期より、IFRSにより連結財務諸表を作成しております。また、第16期及び第17期のIFRSに基づく連結財務諸表については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、EY新日本有限責任監査法人により監査を受けております。
2.千円未満を切り捨てて記載しております。
3.2023年7月7日付で、普通株式1株につき、10株の割合で株式分割を行っておりますが、第16期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり親会社所有者帰属持分、基本的1株当たり当期利益及び希薄化後1株当たり当期利益を算出しています。
4.株価収益率については、当社株式は非上場であるため、記載しておりません。
回次 |
日本基準(注)1 |
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第13期 |
第14期 |
第15期 |
第16期 |
第17期 |
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決算年月 |
2018年12月 |
2019年12月 |
2020年12月 |
2021年12月 |
2022年12月 |
|
売上高(注)2 |
(千円) (注)3 |
|
|
|
|
|
経常利益(△は損失) |
(千円) (注)3 |
|
△ |
|
|
|
当期純利益(△は損失) |
(千円) (注)3 |
|
△ |
|
|
|
資本金 |
(千円) (注)3 |
|
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発行済株式総数 |
|
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|
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普通株式 |
(株) |
|
|
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B種普通株式(注)4 |
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純資産額 |
(千円) (注)3 |
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|
|
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総資産額 |
(千円) (注)3 |
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|
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1株当たり純資産額(注)5 |
(円) |
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1株当たり配当額(注)6 |
(円) |
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|
|
|
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(うち1株当たり中間配当額) |
( |
( |
( |
( |
( |
|
1株当たり当期純利益 (△は損失)(注)5 |
(円) |
|
△ |
|
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潜在株式調整後1株当たり当期純利益(注)7 |
(円) |
|
|
|
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自己資本比率 |
(%) |
|
|
|
|
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自己資本利益率(注)8 |
(%) |
|
|
|
|
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株価収益率(注)9 |
(倍) |
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|
|
|
|
配当性向(注)6 |
(%) |
|
|
|
|
|
従業員数 |
(人) |
|
|
|
|
|
(注)1.第16期及び第17期の財務諸表については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、EY新日本有限責任監査法人の監査を受けていますが、第13期、第14期及び第15期の財務諸表については、会社計算規則(2006年法務省令第13号)の規定に基づき算出した各数値を記載しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査を受けていません。
2.売上高には、消費税等は含まれておりません。
3.千円未満を切り捨てて記載しております。
4.2020年12月22日開催の臨時株主総会決議及び2020年12月22日開催の取締役会決議により、すべてのB種普通株式を普通株式に変更し、種類株式を廃止しております。
5.2023年7月7日付で普通株式1株につき、10株の割合で株式分割を行っておりますが、第16期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益を算出しています。
6.1株当たり配当額及び配当性向については、配当を実施していないため、記載しておりません。
7.潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの、当社株式は非上場であるため、期中平均株価が把握できませんので記載しておりません。
8.第14期の自己資本利益率については、当期純損失であるため記載しておりません。
9.株価収益率については、当社株式は非上場であるため、記載しておりません。
10.当社は、2023年7月7日付で普通株式1株につき10株の株式分割を行っております。そこで、東京証券取引所自主規制法人(現 日本取引所自主規制法人)の引受担当者宛通知「『新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部)』の作成上の留意点について」(2012年8月21日付東証上審第133号)に基づき、第13期の期首に当該株式分割が行われたと仮定して算出した場合の1株当たり指標の推移を参考までに掲げると、以下のとおりとなります。なお、第13期、第14期及び第15期の数値(1株当たり配当額については全ての数値)については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査を受けていません。
回次 |
第13期 |
第14期 |
第15期 |
第16期 |
第17期 |
|
決算年月 |
2018年12月 |
2019年12月 |
2020年12月 |
2021年12月 |
2022年12月 |
|
1株当たり純資産額 |
(円) |
116.96 |
125.16 |
153.25 |
203.97 |
239.88 |
1株当たり配当額 |
(円) |
- |
- |
- |
- |
- |
(うち1株当たり中間配当額) |
(-) |
(-) |
(-) |
(-) |
(-) |
|
1株当たり当期純利益 (△は損失) |
(円) |
41.55 |
△6.32 |
5.81 |
31.76 |
28.93 |
潜在株式調整後1株当たり当期純利益 |
(円) |
- |
- |
- |
- |
- |
当社は2006年1月12日、インテグラル株式会社の商号をもって東京都千代田区に設立されました。資本金10百万円にて、プライベートエクイティ投資を主たる目的として設立しています。
2006年1月 |
東京都千代田区内幸町一丁目1番7号にインテグラル株式会社を設立 |
2007年1月 |
本店を東京都千代田区内幸町一丁目1番7号から東京都千代田区丸の内一丁目11番1号に移転 |
2008年9月 |
インテグラル1号投資事業有限責任組合を組成(出資金112億円)(注) |
2008年10月 |
貸金業者 東京都知事(1)第31154号 登録 |
2012年1月 |
国内ファンドの運用会社として、インテグラル・パートナーズ株式会社を設立 |
2012年5月 |
金融商品取引業者(第二種業・投資助言・代理業)関東財務局長(金商)第2640号 登録 |
2013年8月 |
本店を東京都千代田区丸の内一丁目11番1号から東京都千代田区丸の内二丁目1番1号に移転 |
2013年9月 |
インテグラル2号投資事業有限責任組合を組成(出資金398億円)(注) |
2014年8月 |
Integral Fund Ⅱ (A) L.P.を組成(出資金44億円)(注) |
2016年7月 |
Innovation Alpha L.P.を組成(出資金100億円)(注) |
2016年10月 |
インテグラル3号投資事業有限責任組合を組成(出資金630億円)(注) |
2019年5月 |
本店を東京都千代田区丸の内二丁目1番1号から千代田区丸の内一丁目9番2号に移転 |
2020年7月 |
Innovation Alpha Ⅳ L.P.を組成(出資金260億円)(注) |
2020年7月 |
インテグラル4号投資事業有限責任組合を組成(出資金681億円)(注) |
2020年9月 |
Initiative Delta Ⅳ L.P.を組成(出資金297億円)(注) |
(注)出資金額は、各投資組合又は各L.P.の最終の出資約束金額であります。
当社グループは、当社、連結子会社31社、公正価値で評価されている子会社20社、及び関連会社1社により構成されております(2023年6月30日時点)。
当社グループは、主として未公開株式会社への投資を目的とする「投資事業有限責任組合」及び「リミテッド・パートナーシップ」(注1)等を組成し、運用しております。当社グループが運営するファンドは、投資事業有限責任組合契約に関する法律(以下、「投資事業有限責任組合契約法」という。)及び外国法制に基づくプライベートエクイティ・ファンド(以下、「PEファンド」という。)であり、PEファンドを通じて対象企業への投資を実行します。当社グループは、PEファンドのゼネラル・パートナー(以下、「GP」という。)(注2)として管理運用を行い、管理報酬を得ると共に、投資先企業への経営支援等を提供し、その経営に積極的に関与することで企業価値を高め、株式上場やトレードセール等のEXITによってキャピタルゲインを得ております。
また、当社グループは、一定のルールの下にPEファンドを通じての投資と併せてプリンシパル投資(注3)も行うことにより、当社の収益機会の拡大を図っております。
当社グループの事業は、投資事業の単一セグメントからなっております。
当社グループの特徴は以下のとおりです。
① 中堅企業への特化
当社グループは、日本の中堅企業へのコントロール投資(注4)を主なターゲットにしており、この市場セグメントに位置する約117,000社(年商10億円以上1,000億円未満)(※1)を投資対象とすることを原則としており、本書提出日現在の国内投資比率は100%となっております。同セグメントの中堅企業は、資金ニーズに加えて経営上のノウハウと支援を必要とする難易度の高い案件であることが多く、PEファンドは、高い専門性と実績を有することが必須となっております。当社グループは、同セグメント内をターゲットとする同業他社に比して、多くの実績を有している独立系PEファンドとしての地位を確立しております。
2016年から2022年における各国の名目GDPに占めるPEファンドの関与案件の割合(平均)をみると、日本はわずか0.3%であり、米国の1.3%、英国の1.8%、ドイツの0.7%に比べて低い状況です(※2)。2021年末時点における各国・地域の名目GDPに対するバイアウト・ファンドの運用額の割合は、米国8.0%、欧州2.1%に対し、日本は0.6%となっています(※3)。
また、国内の取引金額50億円以上300億円未満のバイアウト案件数は、2012年から2016年の平均12件に対し、2017年から2022年の平均で28件/年となっており、豊富な案件数があると認識しております。
これに対して、各国・地域で活動するPEファンド数をみると、米国:約3,100、欧州:約1,700、日本を除くアジア:約1,300に対して、日本では約140にとどまっています(※4)。
(※1)出所:帝国データバンク(2023年6月)
(※2)出所:Bain & Company(2022年時点)
(※3)出所:世界銀行、Preqin
(※4)出所:Preqin(2023年7月末時点)
② ハイブリッド投資(注5)
PEファンドによる投資は、短期間の投資とみられることが多いことから、日本の企業経営者は、一般的にPEファンドと関わりを持ちたがらない傾向があります。この状況を改善するため、当社はプリンシパル投資とファンド投資を並行して行うハイブリッド投資を開発しました。ハイブリッド投資を行うにあたり、プリンシパル投資部分の投資期間を、ファンド投資部分の投資期間よりも長期に設定することにより、投資先企業の経営者、起業家又はオーナーに対して、当社グループが安定株主として、より長期のコミットメントを示すことを企図しております。具体的には、主なファンドによる投資先企業に対する投資(ファンド投資。なお、ファンド投資の原資となるファンド資金には、原則として2%相当の当社グループによるGP出資が含まれます。)に加えて、プリンシパル投資として、ファンド投資に係る投資額及びプリンシパル投資に係る投資額の合計額の一定割合(案件毎に原則として3%以上34%以下。また当該ファンドの全投資先に対するプリンシパル投資の総額はファンド投資及びプリンシパル投資による投資総額の20%以下。)を当社グループの自己資金(借入金を含む。)により投資先企業に対して投資することをハイブリッド投資の仕組みとしております。今後は、手元資金の活用により、プリンシパル投資の割合の拡大を目指したいと考えております。
③ i-Engine(注6)による常駐型経営支援
中堅企業の経営資源は一般的に限られており、多くの場合、オーナー企業としての企業カルチャー、親会社による人的・資金的な投資の不足や全体的なマネジメント力の不足などの制約に直面しており、経営・オペレーションの方法を改善するために具体的な業務支援を求めております。当社グループとしては、このように中堅企業が経営上のリソースの不足という問題を抱えていること自体が、当社グループによる価値創造の重要な機会となり得ると考えております。そこで、経営上のリソース不足に起因する課題の解決手段として、投資実行後に投資先企業から要請のあった場合には当社グループのメンバー(当社では投資プロフェッショナルと呼称)を派遣し、当該課題の解決を図る当社グループ特有の機能を開発しました。役員派遣を始めとして、様々な方法で投資先企業の経営課題の解決を図ろうとするハンズオン型(注7)のファンドは珍しくないものの、当社のように役員派遣だけでなく、実務スタッフとして多様なバックグラウンドを持つ投資プロフェッショナルを一定期間、投資先企業に常駐させる手法を取るPEファンドは稀であると認識しております。なお、i-Engineの仕組みの概要図は以下の通りです。
④ 幅広い投資機会への対応力
当社グループは、日本の中堅企業が抱える課題への対応力、幅広い投資機会への対応力を備えております。投資経験豊富なパートナーと投資プロフェッショナルで構成される、多種多様なバックグラウンドを有する経験豊富なチームが、個々の企業が抱える課題に対して、i-Engine機能を活用することにより積極的に経営に関与し、課題解決に取り組みます。また、当社グループは投資時点から多様なEXIT手法を想定し、柔軟に実行することができると考えております。
a.事業承継
2022年11月時点において、日本の中小企業経営者の最多の年齢群は70~74歳であり、また70歳以上の中小企業経営者の割合は全体の4分の1を超えています(※1)。また、2025年には後継者不在・未定の会社数が127万社に上ると推計されています(※2)。さらに、日本の事業承継M&A案件(未完了案件を含む。)の件数についてみると、2022年は748件であり、2017年の321件の約2.3倍となっています(※3)。これらの数字は、経営者の高齢化により、事業承継を課題とする多くの企業が経営資源の充実や経営権変更による支援を必要としていることを示すものといえます。こうした企業は長期的視点を持つパートナーを求めていることが多く、当社グループが独立系のPEファンドであることや、当社グループによるファンド投資とプリンシパル投資を組み合わせた長期的投資のアプローチは、当社がこれまで投資を行ってきた投資先企業の経営者から高く評価されています。
(※1)出所:中小企業白書(2023年)
(※2)出所:総務省:「個人企業経済調査」内の「2025年時点で70歳以上の経営者の内後継者が不在・未定の人数」を参照(平成28年度)
(※3)出所:レコフ(2022年12月時点)
b.再成長
中堅企業の中には、強固なビジネスモデルを持ちながらも事業領域の拡大を図ると共に、更なる売上の拡大を目指す企業があります。当社グループはこのようなニーズにも十分に応えられる実績とノウハウを有しております。
c.再生
強固なビジネスモデルと市場ポジションを持ちながらも、過去の戦略や財務的失敗のために企業再生を要する企業が少なからず存在します。そうした企業に対して当社グループが資本参画の上i-Engineを通じた経営支援を行うことで、時間的にも経済的にも効率の高い方法で企業価値を拡大することに寄与できると考えております。再生企業への投資にあたっては価値を創造するスキルと十分な経験が求められますが、当社グループは創業以来、再生案件においても実績を残しております。
d.カーブアウト
大企業による集中と選択の中で、既存事業の売却(カーブアウト)を図る場合においても、幅広い分野での投資経験を有し、様々なバックグラウンドを持つ投資プロフェッショナルを擁する当社グループが当該事業を取得の上、経営サポートを行うことで、売主である企業及びカーブアウトされた企業双方にとって望ましい企業価値の最大化に寄与できるものと考えております。
e. 戦略的株式非公開化
一部の中堅上場企業においては、上場維持のメリットよりも、アクティビスト(注8)等の外部株主からの影響を遮断することによる経営の自由化等のメリットの重視により上場の是非を検討する場合があります。アクティビスト株主の活動は活発化しており、株主提案数は2017年の46件から2022年には293件に増加し、非友好的TOBの件数も2017年の1件から2021年には8件に増加(ただし、2022年は1件に減少)しており、いずれも増加傾向(※1)にあります。日本の上場企業の54.1%(2022年12月31日時点)がPBR1倍以下となっている状況において(※2)、上場意義の見直しに至り、戦略的に非公開化の可能性を求めている企業が増加しているものと認識しております。こうした中で、PEファンドが非上場化の有効なパートナーとして求められており、当社グループはこのようなニーズにも対応しております。
(※1)Activist Insight及びRefinitivによる集計
(※2)出所:FactSet PBR=2022年12月末を基準日とした6ヶ月平均株価÷2022年12月末時点のBPS(1株当たり純資産)
f.セカンダリーバイアウト(注9)
世界のPEファンドの運用残高は、2017年の3兆670億ドルから2021年には6兆8340億ドルとなり、年平均成長率22.2%で増加しているのに対し、日本のプライベートエクイティ及びベンチャーキャピタルファンドの運用残高は2017年の304億ドルから2021年には900億ドルとなり、この間の成長率は31.2%となっています(※)。今後日本のプライベートエクイティ業界の成熟に伴い、ファンドの投資案件を対象とした二次バイアウトの機会が今後生じてくると予想されます。当社グループは、このようなニーズにも対応しております。
(※)出所:“PREQIN日本特集:日本経済の転換と国内PE・VC市場の展望(2022年10月)”、“アジア太平洋地域におけるオルタナティブ市場:日本(2021年9月)”、“PREQIN特集:2022年 日本のオルタナティブ市場(2022年9月)”
g.PIPEs(注10)
取引関係を重視した銀行借入れはこれまで広く普及しており、数多くの企業がそうした状況の下で借入過多となるなか、財務状況を改善し、長期的な持続可能性を獲得するための資本構成の再構築を図り、本業回帰を目指す企業が存在します。このような企業は、資本基盤を強化し、成長のための資金と支援を獲得すべく、市場を通じた資金調達が難しい状況であっても、PEファンドによる上場会社からの第三者割当の引き受けにより、機動的な資金調達を求めていると考えております。当社グループはこのようなニーズにも対応しております。
h. i-Bridge
当社グループは、機動的な投資実行の実現のため、自己資金をブリッジ・ファイナンスとして用いるi-Bridge(注11)機能を有しております。これにより、投資実行前の資金調達が不要となり、投資検討から実行までのリードタイムの大幅な短縮、投資案件情報の秘匿維持効果が期待できます。その結果、競争力及び機動力のある投資スキームを構築することができ、大型の投資案件や共同投資を活用した投資案件等への対応も可能としています。
⑤ ファンドの概要
当社グループが本書提出日現在管理・運用を行う主なファンド(フラッグシップファンド)の概要は以下のとおりです。
以下表内の出資約束金額とは、組合契約においてLP投資家が当社ファンドに出資を行うことを約束した金額を指しています。
2号ファンドはインテグラル2号投資事業有限責任組合及びIntegral Fund II (A) L.P.の総称、3号ファンドはインテグラル3号投資事業有限責任組合及びInnovation Alpha L.P.の総称、4号ファンドはインテグラル4号投資事業有限責任組合、Innovation Alpha IV L.P.及びInitiative Delta IV L.P.の総称です。また投資事業有限責任組合は、日本国内で組成されたファンドで主に国内のLP投資家が出資を行い、L.P.(リミテッド・パートナーシップ)はケイマン諸島で組成されたファンドで主に海外のLP投資家が出資を行っております。
⑥ ファンドの収益の概要
当社グループの主な収益は以下のとおりです。当社グループの収益としては、下記のファンド収益の他に当社グループの自己資金による投資持分の売却に伴う利益であるプリンシパル投資収益があります。
a.管理報酬
管理報酬は、GPとしてファンドの運用を行うことに対する対価であり、ファンドの投資残高又は出資約束金額に対して一定の割合(1.85%~2.0%/年)を管理報酬として毎四半期毎に受領することが出来ます。
b.キャリードインタレスト
キャリードインタレストは、ファンドのリターンのうち、当社がGPとして分配を受けることが出来るものであり、ファンドが投資先企業から稼得した収益(投資先企業の株式譲渡の対価等)から投資額及び組合費用(管理報酬及びファンド運営にかかる専門家費用等)等を除いたファンドにおける利益がハードルレート(出資履行金額に対して年率8%)を超過した際に、それまでのファンド利益累計額の20%を受領(但し、役職員によるGP出資分を除く。)することが出来ます。
c.経営支援料
経営支援料は、当社の役職員が投資先に常駐して経営支援活動を行うことに対する対価であり、投資先企業毎に一定金額を当社グループが受領することが出来ます。
[用語解説]
「第1.企業の概況 3.事業の内容」にて使用している用語の定義は、以下のとおりです。
注 |
|
|
1 |
投資事業有限責任組合(リミテッド・パートナーシップ) |
投資事業有限責任組合とは、投資事業有限責任組合契約法に基づいて設立される、投資家が出資金の範囲で責任を負う事業組織のことであり、いわゆる“ファンド”を指します。有限責任組合員となる投資家(以下、下記のリミテッド・パートナーシップに出資をするリミテッド・パートナーと共に「LP」という。)には出資額に応じた収益が分配され、損失が生じた場合の負担に上限があります。 リミテッド・パートナーシップは、ケイマン諸島で設立される投資事業有限責任組合と類似する事業組織であり、当社グループが投資事業有限責任組合と共に運用を行うものです。 |
2 |
ゼネラル・パートナー |
無限責任組合員を意味し、ファンドの運営に対して無限責任を負う組合員のことです。当社ファンドにおいては、投資・EXIT等の意思決定を行い、ファンド運営に関する一切の権限を有しており、ファンド運営の対価として、組合から管理報酬を受領します。当社ファンドにおけるゼネラル・パートナーは、当社の子会社又は役職員が出資を行う投資事業有限責任組合が務めております。 |
3 |
プリンシパル投資 |
自己資金(借入金を含む。)によって投資を行うことです。当社グループにおいては、主にLPから集めてきたファンド資金によるファンド経由の投資(ファンド投資)ではなく、当社グループの自己資金による投資を「プリンシパル投資」と呼称しています。 |
4 |
コントロール投資 |
資本構成上マジョリティの維持、又は取締役の派遣等を通じて、当社グループによって経営をコントロールできる形で投資するスキームについて、「コントロール投資」と呼称しています。 |
5 |
ハイブリッド投資 |
主にLPから集めてきたファンド資金によるファンド経由の投資(ファンド投資)に加え、当社グループの自己資金による投資(プリンシパル投資)も並行して実行するスキームを「ハイブリッド投資」と呼称しています。 |
6 |
i-Engine |
当社グループによるハンズオン型経営支援を「i-Engine」と呼称しています。 |
7 |
ハンズオン型 |
出資者であるPEファンドが投資先企業の経営に直接参画することを指します。 |
8 |
アクティビスト |
株式を一定程度取得した上で、その保有株式を裏付けに、投資先企業の経営に関して役員の交代や大幅な増配等の過激なコーポレートアクションに係る提言を積極的に行い、比較的短期での自己利益の最大化を目指す投資家のことを指します。 |
9 |
セカンダリーバイアウト |
ファンドの投資先企業を別のファンドが買収する二次買収を指します。 |
10 |
PIPEs |
「Private Investments in Public Equities」の略称であり、PEファンドが上場企業の第三者割当を引き受けることを指します。 |
11 |
i-Bridge |
当社グループの自己資金を投資先企業への投資のためのブリッジ・ファイナンスに用いる投資スキームを「i-Bridge」と呼称しています。 |
[事業系統図]
当社の連結子会社は下記の通りとなります。
(2022年12月31日時点)
名称 |
住所 |
資本金又は出資金 (千円) |
主要な事業の内容 |
議決権の所有割合又は被所有割合 (%) (注)1 |
関係内容 |
(連結子会社) |
|
|
|
|
|
インテグラル・パートナーズ株式会社(注)2 |
東京都千代田区 |
10,000 |
投資関連サービス |
100.0 |
役員の兼任 従業員の出向 国内ファンドの運用 |
インテグラル投資 株式会社 |
東京都千代田区 |
5,000 |
投資関連サービス |
100.0 |
役員の兼任 投資業務 |
インテグラル投資 アルファ株式会社 |
東京都千代田区 |
4,750 |
投資関連サービス |
100.0 |
役員の兼任 |
インテグラル・オーエス 株式会社 |
東京都千代田区 |
1,500 |
投資関連サービス |
100.0 (100.0) |
役員の兼任 |
インテグラルTeam 株式会社 |
東京都千代田区 |
12,025 |
投資関連サービス |
100.0 |
投資ビークル |
イーストパートナーズ 株式会社 |
東京都千代田区 |
5,500 |
投資関連サービス |
100.0 |
投資ビークル |
SDRS1インテグラル 株式会社 |
東京都千代田区 |
4,000 |
投資関連サービス |
100.0 |
投資ビークル |
SDRS2インテグラル 株式会社 |
東京都千代田区 |
5,000 |
投資関連サービス |
100.0 |
投資ビークル |
プリモ・インテグラル1 株式会社 |
東京都千代田区 |
3,000 |
投資関連サービス |
100.0 |
投資ビークル |
プリモ・インテグラル2 株式会社 |
東京都千代田区 |
3,000 |
投資関連サービス |
100.0 |
投資ビークル |
Iceインテグラル1 株式会社 |
東京都千代田区 |
2,500 |
投資関連サービス |
100.0 |
投資ビークル |
Northインテグラル1 株式会社 |
東京都千代田区 |
2,500 |
投資関連サービス |
100.0 |
投資ビークル |
Northインテグラル2 株式会社 |
東京都千代田区 |
2,500 |
投資関連サービス |
100.0 |
投資ビークル |
Iceインテグラル2 株式会社 |
東京都千代田区 |
2,500 |
投資関連サービス |
100.0 |
投資ビークル |
Integral Partners (Cayman) II(A) Limited |
Cayman Islands |
0 (注)4 |
投資関連サービス |
100.0 |
海外ファンドの運用 |
Innovation Partners Alpha Limited |
Cayman Islands |
0 (注)4 |
投資関連サービス |
100.0 |
海外ファンドの運用 |
Innovation Partners Alpha IV Ltd.(注)3 |
Cayman Islands |
0 (注)4 |
投資関連サービス |
100.0 |
海外ファンドの運用 |
Initiative Partners Delta IV Ltd.(注)3 |
Cayman Islands |
60,000 (注)4 |
投資関連サービス |
100.0 |
海外ファンドの運用 |
IAT Partners Ltd. |
Cayman Islands |
1,000 |
投資関連サービス |
100.0 |
投資ビークル |
West Partners Ltd. |
Cayman Islands |
1,000 |
投資関連サービス |
100.0 |
投資ビークル |
IA SDRS Partners Ltd. |
Cayman Islands |
1,000 |
投資関連サービス |
100.0 |
投資ビークル |
名称 |
住所 |
資本金又は出資金 (千円) |
主要な事業の内容 |
議決権の所有割合又は被所有割合 (%) (注)1 |
関係内容 |
IA Primo Partners Ltd. |
Cayman Islands |
1,000 |
投資関連サービス |
100.0 |
投資ビークル |
IA North Partners Ltd. |
Cayman Islands |
0 |
投資関連サービス |
100.0 |
投資ビークル |
ID Ice Partners Ltd. |
Cayman Islands |
0 |
投資関連サービス |
100.0 |
投資ビークル |
IA Ice Partners Ltd. |
Cayman Islands |
0 |
投資関連サービス |
100.0 |
投資ビークル |
IB Ice Partners Ltd. |
Cayman Islands |
0 |
投資関連サービス |
100.0 |
投資ビークル |
IG Ice Partners Ltd. |
Cayman Islands |
0 |
投資関連サービス |
100.0 |
投資ビークル |
(注)1.議決権の所有割合又は被所有割合の( )は、間接所有割合又は間接被所有割合を内数で表記しています。
2.インテグラル・パートナーズ株式会社については、営業者として帰属する投資収益総額の連結投資収益総額に占める割合が10%を超えております。2022年12月期の日本基準に基づいて作成された財務諸表における主要な損益情報等は以下のとおりであります。
主要な損益情報等
インテグラル・パートナーズ株式会社
① 売上高 2,809,400千円
② 経常利益 1,684,958千円
③ 当期純利益 11,811千円
④ 純資産額 423,847千円
⑤ 総資産額 2,828,430千円
3.連結財務諸表上の収益に重要な影響を与えているInnovation Partners Alpha IV Ltd.及びInitiative Partners Delta IV Ltd.は、主にファンド設立時の費用計上により、債務超過の状況にある会社となります。2022年12月期のIFRSに基づいて作成された財務情報における債務超過の額は2022年12月末時点で、それぞれ25,997千円及び160,682千円であります。
4.外貨建ての資本金については円換算をしております。外貨建ての資本金の金額は僅少であり、換算レートは重要性が乏しいため記載を省略しております。
当社の子会社であるものの、連結財務諸表上では連結の対象とせず、純損益を通じ公正価値で評価を行っている子会社及び関連会社は下記の通りとなります。
(2022年12月31日時点)
名称 |
住所 |
資本金又は出資金 (千円) |
主要な事業の内容 |
議決権の所有割合又は被所有割合 (%) (注)1 |
関係内容 |
(子会社) |
|
|
|
|
|
インテグラル・ブランズ株式会社 |
東京都千代田区 |
1,000 |
投資事業 |
100.0 |
投資ビークル |
インテグラル2号GP 投資事業有限責任組合 |
東京都千代田区 |
395,256 |
投資事業 |
65.4 (60.4) |
役職員出資ビークル |
インテグラル3号GP 投資事業有限責任組合 |
東京都千代田区 |
1,489,579 |
投資事業 |
76.8 (74.1) |
役職員出資ビークル |
インテグラル4号GP 投資事業有限責任組合 |
東京都千代田区 |
686,000 |
投資事業 |
43.9 (40.3) |
役職員出資ビークル |
Innovation Alpha Ⅳ Special L.P. |
Cayman Islands |
294,000 |
投資事業 |
83.3 |
役職員出資ビークル |
SDRS1 投資事業有限責任組合 |
東京都千代田区 |
1,204,391 |
投資事業 |
100.0 (0.5) |
投資ビークル |
SDRSインテグラル1 投資事業有限責任組合 |
東京都千代田区 |
1,695,028 |
投資事業 |
100.0 (100.0) |
投資ビークル |
プリモ1 投資事業有限責任組合 |
東京都千代田区 |
183,139 |
投資事業 |
100.0 (2.4) |
投資ビークル |
プリモ・インテグラル1投資事業有限責任組合 |
東京都千代田区 |
264,614 |
投資事業 |
100.0 (100.0) |
投資ビークル |
North1 投資事業有限責任組合 |
東京都千代田区 |
382,967 |
投資事業 |
100.0 (0.9) |
投資ビークル |
Northインテグラル1 投資事業有限責任組合 |
東京都千代田区 |
363,785 |
投資事業 |
100.0 (100.0) |
投資ビークル |
インテグラル2号SS 投資事業有限責任組合 |
東京都千代田区 |
1,012,125 |
投資事業 |
100.0 (0.5) |
投資ビークル |
Ice1 投資事業有限責任組合 |
東京都千代田区 |
432,707 |
投資事業 |
100.0 (0.8) |
投資ビークル |
Iceインテグラル1 投資事業有限責任組合 |
東京都千代田区 |
616,874 |
投資事業 |
100.0 (100.0) |
投資ビークル |
株式会社ヨウジヤマモト(注)2 |
東京都品川区 |
93,462 |
アパレル事業 |
87.9 (87.9) |
役員の兼任 純投資先 |
(関連会社) |
|
|
|
|
|
イトキン株式会社 |
東京都渋谷区 |
100,000 |
アパレル事業 |
20.0 |
役員の兼任 純投資先 |
(注)1.議決権の所有割合又は被所有割合の( )は、間接所有割合又は間接被所有割合を内数で表記しています。
2.株式会社ヨウジヤマモトは4社の海外子会社(Y’s France SARL、Y'S GB LIMITED、Y’s Asia Limited、YOHJI YAMAMOTO AMERICA INC.)を有しております。
(1)連結会社の状況
|
2023年7月31日現在 |
|
従業員数(人) |
投資事業 |
40 |
全社(共通) |
27 |
合計 |
|
(注)1.投資事業の従業員数は、当社の投資助言チーム所属人員数であり、当社では当該人員に取締役パートナー4名を加えた合計44名を投資プロフェッショナルと呼称しております。
2.全社(共通)として記載されている従業員数は、管理部門に所属しているものであります。
3.当社は、投資事業の単一セグメントであり、セグメント別の記載を省略しております。
(2)提出会社の状況
|
|
|
2023年7月31日現在 |
従業員数(人) |
平均年齢(歳) |
平均勤続年数(年) |
平均年間給与(千円) |
|
|
|
|
|
従業員数(人) |
投資事業 |
40 |
全社(共通) |
27 |
合計 |
|
(注)1.従業員数は就業人員であります。
2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
3.全社(共通)として記載されている従業員数は、管理部門に所属しているものであります。
4.当社は、投資事業の単一セグメントであり、セグメント別の記載を省略しております。
(3)労働組合の状況
労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。