奥の細道を訪ねて第14回15芭蕉の”一家に　遊女もねたり萩と月”の句に纏わる市振散策 in 市振

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道の駅親不知火ピアパークを発ったバスは親不知の崖の上のトンネルを抜け、坂道の下の二股の道路の真ん中に立つ松の木の手前で停まる。

”街道の松”と呼ばれるこの松は、東からは旅をしてきた来た人が、やっと親不知の難所を抜け市振の宿で休めるとホッとし、西から来る人にとっては、これからの難所越えの為に草鞋の紐を締め直す、発着の目印であった。

バスを降り市振の街を散策。

弘法大使が杖で3度地面を叩き水を湧きださせたと云う井戸、芭蕉が市振で取った宿・桔梗屋跡。

芭蕉がその桔梗屋で隣の部屋に宿をとっていた2人の遊女達との出逢いを句にしている。

　　　一家に　遊女もねたり萩と月　　　　芭蕉

芭蕉はこの句は曾良に話したところ曾良が書きとめてくれたものだ・・と書き、芭蕉のややはにかんだ様子が窺える。

翌朝、芭蕉は主人に無断でお伊勢参りに向かう遊女たちに、同行させてほしいと頼まれたりもする。

ここ句碑が桔梗屋跡近くの長円寺境内に建っていた。

市振散策の最後は市振関所跡。

市振は越後の最西端の町で、越中加賀との国境の町でもある。

市振関所を管轄していたのは高田藩であった。