ヴィック・モロー（Vic Morrow 本名：ヴィクター・モロー 1929年2月14日生）［アメリカ・俳優］
ニューヨーク州ニューヨーク市ブロンクス区のユダヤ系の両親の間に生まれる。17歳で高校を中退し、海軍に入隊。軍務を終えてから、夜学に入学し直してハイスクールを卒業。フロリダのサザン大学で法律を学んだが、メキシコシティ・カレッジ演劇科に転校。卒業後、地方劇団、ニューヨークのアクターズ・ワークショップを経て、オフ・ブロードウェイの舞台に進出。
1955年に『暴力教室』で映画デビュー。私生活では、1957年に女優バーバラ・ターナーと結婚。2人の娘をもうけるが、1964年に離婚。1962年放送のテレビドラマシリーズ『コンバット!』の主役チップ・サンダース軍曹役で人気スターになる。
1982年、人気テレビドラマを映画化したオムニバス作品『トワイライトゾーン/超次元の体験』の記念すべき第1話はモローにとって再起を賭けた大切な作品になるはずだった。だが、その収録現場で悲劇的な事故が起きた。クライマックスであるベトナム戦争のシーンをロサンゼルス北80kmの砂漠にて撮影中、模擬爆弾の爆風を受けたヘリコプターが、ベトナム出身の子役2人を抱きかかえていたモローの頭上に落下。子役の1人は機体の下敷きとなり即死し、もう1人の子役とモローはローターに頭部をはね飛ばされて死亡した（ヘリコプターの搭乗員は無事だった）。
その後、子役の両親と、撮影現場での安全管理の不徹底を指弾したモローの遺族がそれぞれ訴訟を起こし、監督のジョン・ランディスら5人が訴追された。また、この事故からランディスが負った精神的な傷は深く、彼はこのショックを長く引きずることとなった。
1982年7月23日死去(享年53)
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