第18話 大釣鐘の音が富士山にこだま


御殿場・時之栖の大釣鐘
釣鐘の振動開始作業
大音響が富士に向かって
「誰が為に鐘は鳴る」のヘミングウェイは?

青空の下、巨大釣鐘の音響が、霊峰富士にこだまし、 大空に響き渡る時、天国のヘミングウェイは、その感動をなんと 表現するのだろうか?
御殿場・時之栖の釣鐘を見て驚いたのは、そのデカサが 半端でないこと。鐘の説明文によると、その直径3.824m、 高さは3.724m、重さは37.5トンで、現存するbellでは 世界最大といわれているとのこと。BELLの誕生日は2006年 6月23日オランダ・ROYAL EIJSBOUTS,この巨大釣鐘を作り上げ、御殿場まで 運んできたパワーのスゴサを感じずにいられない。
また、その鳴らし方もユニークで楽しかった。鐘のハンガーに連結した 大車輪に巻きつくロープを10人以上の人力で引き始めると、 鐘は少しづつ振れ始め、戻す引くを続けると振幅は次第に大きくなり 突然、大音響が出現するという感じで、正面の霊峰・富士にこだまし、天に響き渡り、体を振るわせる感触だった。 
さて、和洋の違いは様々な分野で見られるが、釣鐘では音の出し方で 相違が有り、西洋の鐘は殆どがハンガーで釣られ、鐘の内部に吊るされた玉(鳴り玉)を動かさず、 ハンガーごと外枠の鐘胴を振り、鳴らす構造が多く見られる、これに対し、日本で見られる釣鐘は 外枠の鐘胴を動かさずに、鳴り玉を振動させて外枠の鐘胴に当て、鳴らす構造が多い。 また、更に大きく異なる釣鐘は鐘に鳴り玉を設けず、外部に胴へ当てる木の棒を設け鳴らす方式がよく見られる。
次回は、私の持つ19世紀に作られたアンチック釣鐘の話題に、乞うご期待。

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おいしいもの見つけた