岡山理科大学自然植物園


ヒエガエリ Polypogon fugax Steud.

 イネ科 Gramineae

ヒエガエリは湿気の多い畑や田んぼに生育する1年草である.春に花を付け,花序の先端から緑色から紫色に変化する.秋の稲刈りの頃になるとよく目立ち,背丈もイネより高くなるので雑草として扱われ,早めに抜かれることが多い.花序全体がふさふさしているように見えるのは小穂となる芒(のぎ)である.

和名「ヒエガエリ(稗返り)」は「ヒエ」に似ていることから.
近縁種には「ハマヒエガエリ」がある.「ハマヒエガエリ」とは芒が短く,花序が色を帯びて花序同士のすきまがあることで区別される.

日本には北海道を除く,本州〜九州まで分布する.

Coll. A. Ohtani  June 11, 1999