ルリハコベ Anagallis arvensis L. (サクラソウ科  ルリハコベ属
 ルリハコベは伊豆七島・本州(紀伊半島)・四国・九州・琉球などの海岸近くの畑や道端に見られる一年生草本。草丈は10〜20cm程度で、茎は分岐して斜上する。葉は対生で卵形、無毛。花期は3〜5月で葉腋から長さ2〜3cmの花柄を伸ばし、瑠璃色の花を1つつける。
 名前に「ハコベ」という言葉がつくが、ナデシコ科ではなく、サクラソウ科である。このような名前が付いたのは葉がハコベの仲間に似ているからだろうか。ルリハコベ属は世界の熱帯〜温帯に24種知られている。日本で見られるルリハコベ属の種は2種であり、花が赤いものをアカバナルリハコベといい、こちらは本州〜九州に分布するヨーロッパ原産の帰化植物である。この2種を含む種群はユーラシアの原産で世界各地に帰化していると考えられており、ルリハコベも帰化の可能性がある。
ルリハコベ
ルリハコベの群落

文章・画像:井上 奈美

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