ノブドウ Ampelopsis brevipedunculata var. heterophyllaブドウ科 ノブドウ属)
 ノブドウは北海道から沖縄まで分布する木本のツル植物である。木本性であるが、太くなって高木に届くまでになることは無い。主に藪や草原に繁茂している。花は夏に開き、花弁は5枚、雄しべも5本。花弁と雄しべは早期に脱落するようであるが、その後も蜜を分泌するようで、アリが多数訪れている。花の形はヤブガラシとよく似ている。果実は淡い紫色を経て空色に熟す。空色の果実は珍しく、コバルトブルーが秋の野山を彩る。残念ながら、切花にするとすぐに色あせてしまう。やはり野にあってこその美しさである。この果実は悪味でとても食べられないが、鳥には良く食べられると見えて、生垣などによく侵入してくるツル植物の1つである。
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