ヒナタイノコズチ Achyranthes bidentata var. tomentosa ヒユ科 イノコズチ属
 ヒナタイノコズチは本州から九州、中国に分布する多年生草本。よく似たイノコズチ(ヒカゲイノコズチ)が林の下などの日陰に生育するのに比べ、ヒナタイノコズチは日当たりの良い原野や路傍などに生育している。茎は節で枝分かれし、節は膨れる。葉は対生。根は肥厚して地中深くに伸びており、簡単には抜くことが出来ない。庭などに生えると駆除しにくい雑草の一つである。8月頃から花序を伸ばし、目立たない花をさかせる。
 果実は熟してもなかなか落下せず、人の衣服や獣の体に付着するのを待っている。果実には引っかかりやすいように棘がついており、これで靴下などにくっついて散布される。ヒナタイノコズチの生育している場所をウールの靴下やズボンをはいて歩くと悲惨なことになる。これも「引っ付き虫」の植物である。
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