「ちしゃ」のいろいろ
ちしゃ[萵苣] キク科  
英 cutting lettuce
ちしゃの葉の写真
 レタスの類を一般に「ちしゃ」と呼ぶが、ここでいう「ちしゃ」は、アジア東部で栽培される「かきちしゃ」と「くきちしゃ(ちしゃとう)」のことで、かたく結球する「レタス」やかるく球をつくる「サラダ菜」とは違う。原産は中海沿岸で、中国から日本に伝わった。古く平安時代には「かきちしゃ」が栽培されている。「かきちしゃ」の外観は「サニーレタス(赤系)」に似ているが、葉は「サニーレタス」よりもごわごわしたかたい感じで、色はもっと赤や紫が強くて白い部分がほとんどがない。
 茎の下の葉から1枚ずつかいで(「かぐ」とは葉を1枚ずつちぎり取ること。)収穫して食べる。
 山口県では、明治時代には広く一般に栽培、販売されていた。


 また、「ちしゃ」は、茎や葉を傷つけると白い液が出てくる。そのため、「乳草(ちちくさ)」と呼ばれる。平安時代の終わりのころに「ちさ」がなまって「ちしゃ」と呼ばれるようになったそうだ。参考までに、英語名の「レタス(lettuce)」の語源は、ラテン語の「ラクチュカ(lactuca)」で、「ラク」は乳の意味である。

 茎の切り口から出る白い汁には、ラクッコピコリンとよばれる成分が含まれている。野菜や果物の香りや苦味の成分であるテルペンの一種で、眠りをさそう沈静作用がある。

「ちしゃ」は”手でちぎる”
 
レタスを鉄の包丁で切ると、切り口が短時間で褐色に変わってしまうので、手でちぎるようにしよう。また、時間が経つと切り口が茶色に変色してしまうので、食べる直前にちぎるようにしよう。

参考資料
材料料理大事典 野菜 山菜・野草 きのこ  株式会社学習研究社 
参考サイト 
独立行政法人 畜産業振興機構野菜の情報(http://alic.vegenet.jp/)>野菜図鑑>レタスhttp://alic.vegenet.jp/panfu/letuce/letuce.htm
カゴメ野菜生活ネット(http://www.yasai-web.com/index.html)>野菜大全>レタスhttp://www.yasai-web.com/vege/ret/a.html
香川県のちしゃもみの作り方 いきいき香川の農林水産業・農山漁村情報>さぬき味の歳時記>ちしゃもみhttp://www.pref.kagawa.jp/nousui/aji/3/181.htm
見つめて.net「やまぐちの地産・地消(http://www.mitsumete.net/)>山口の農産物