死去した仲谷昇さん(俳優)
渋い個性派俳優として舞台、映画、テレビで活躍した演劇集団円の代表の仲谷昇(なかや・のぼる、本名昇流=のぼる)さんが16日午前7時22分、慢性閉塞性肺疾患のため東京都港区の病院で死去した。77歳。東京都出身。葬儀は近親者のみで行い、劇団葬を後日開く。喪主などは未定。
中央大学法学部を中退し、1950年に文学座演劇研究所入りし「武蔵野夫人」で初舞台。63年に文学座を退団し、芥川比呂志さん、後に離婚した元妻の岸田今日子さんらと劇団雲を設立。75年に脱退し、円の創設に参加した。
理知的な顔立ちとクールな語り口で、舞台だけでなく、映画やテレビドラマに数多く出演。フジテレビ系の深夜バラエティー番組「カノッサの屈辱」では、進行役の教授を演じて話題となった。
代表作は舞台「リア王」「2階の女」、映画「猟人日記」「砂の上の植物群」「ひき逃げファミリー」など。