解放された安田純平さん(30)と渡辺修孝さん(36)は18日、アンマン市内のホテルで記者会見した。武装グループについて、安田さんは「4カ所を移動させられた。1カ所に最多で20人ぐらいムジャヒディンがいた。カラシニコフ銃の安全装置をはずして銃口を向けられ、恐怖を感じた」と話した。
拘束された理由について、2人は「人質としてではなく、戦闘地域に来たスパイとしてとらえられたのだと思う」と話した。武装グループから英語で「お前はアメリカと一緒に働いているのか。それなら殺す」と言われた。安田さんは「私は銃を持っていなかったので助かった。殺害された人質はみな銃を持っていたようだ」と語った。
2人によると、ファルージャ近郊へ取材に向かう途中、乗用車から降りてきた5人の男に「墜落した米軍ヘリがあるから見に行かないか」と持ちかけられ、その後15人くらいの武装グループに拘束されたという。
安田さんらは拘束された3日目に、犯人グループから「お前を殺した場合に日本の首相は責任をとるか」と聞かれ、「それはないと思う」と答えたという。イラク入りの目的については「米軍の攻撃でイラク人がおおぜい死傷している状況をリポートしようと思った」と答えたという。
人質となったことについて、渡辺さんは「イラクの人々のためにやってきていても、自衛隊を派遣しているだけで同じ日本人とみられ、こういう目に遭うのは複雑な気持ちだ」と話した。
自己責任について問われた安田さんは「今の段階で自己責任について言う立場にはない」と話した。渡辺さんは「十分な準備をしていなかったことには責任を感じている。これ以上は今の段階では述べられない」と話した。
2人はそれぞれに「いまは感謝の気持ちと、迷惑をおかけして申し訳ないと思っている」「情報収集が十分ではなかったことを反省している」と話した。
(04/19 00:56)
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