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since 1997.12.02

概要


  タイトル 空想特撮シリーズ ウルトラQ
  放送期間 昭和41年(1966年)1月2日〜7月3日 毎週日曜日 夜7時〜
  放 送 局 東京放送TV、朝日放送TVなど全国20局
  制  作 TBS、円谷プロ
  提  供 武田薬品

「ウルトラQ」のタイトルは、当時の番宣はがきに記載された「特撮シリーズ ウルトラQ」が正式のタイトルだと考えられてきた。しかし、平成22年(2010年)に発見された本放送のテレビ画面を撮影した8mmフィルムからオープニングタイトルにスーパー処理される形で「空想特撮シリーズ」と表示されていたことが確認された。このことから「ウルトラマン」と同様に「空想特撮シリーズ ウルトラQ」だったことが判明した。

【昭和40年(1965年)の年末ごろから送付されていた武田薬品工業の番組宣伝はがき】
番宣はがき/裏 番宣はがき/表
【武田薬品工業の宣伝計画課が、昭和41年(1966年)の年賀状として送ったはがき】
年賀はがき/裏 年賀はがき/表

イントロダクション

「ウルトラQ」は、昭和41年(1966年)1月2日から同年7月3日までTBS系列で放送された本格的な特撮テレビ番組である。武田薬品工業(提供表記は「武田薬品」)一社提供の毎週日曜日の19時から19時30分の番組枠で放送された。制作は、TBSと円谷プロ。

われわれが生きているこの世界は自然界の調和とバランスによって支えられている。そして、調和とバランスの法則が、絶対に狂わないという前提を信じて、我々は安心して暮らしている、しかし、科学法則上の絶対は、それが狂う確率が何百万分の一、あるいは何億分の一かに過ぎない。というだけの意味でしかない。そして、もし、或る日、突然、何億分の一の可能性が現実のものとなり、奇怪な出来事が一平和な日常生活の一角が、歪みを生じたとすれば…………「ウルトラQ」は、このような想定によって、自然界の調和の破れた不思議な現象を描き出すことを目的に製作されたテレビ映画である。…TVドラマ製作に深い経験をもつTBSと、共同製作の円谷プロは、この怪奇な世界を、子供たちに恐怖心を与えない、しかも大人が見ても楽しめる、新しいウイットに富んだテレビ番組として、表現するとこに全力を注いだ。円谷ブロは、長く東宝映画の特撮監督として働き、映画「ゴジラ」で世界的に有名になった円谷英二が独立して作ったプロダクションであり、そのテレビ映画第一回作品が、この「ウルトラQ」である。

「ウルトラQ企画書」より引用

ストーリー

主人公の万城目淳(星川航空パイロット)、戸川一平(パイロット助手)、江戸川由利子(毎日新報報道カメラマン)の3人が毎回遭遇する不可思議な事件を描く1話完結の物語。

キャスト

主人公の万城目淳役に佐原健二、戸川一平役に西条康彦、江戸川由利子役には桜井浩子が出演。

「ウルトラQ」のキャストは、主人公の3人を含めゲスト出演者もそのほとんどが東宝特撮映画で活躍していた映画俳優でキャスティングされていた。これは、テレビが映画界から目の敵にされていた当時のテレビドラマとしては異例なことである。

キャスト一覧

スタッフ

監督には、円谷一(TBS)、梶田興治(東宝)、飯島敏宏(TBS)、野長瀬三摩地(東宝)、中川晴之助(TBS)、満田かずほ(TBS)。特技監督に小泉一、的場徹、川上景司、有川貞昌。脚本には、金城哲夫、山田正弘、上原正三、虎見邦男、山浦弘靖、北沢杏子、小山内美江子、大伴昌司をはじめ、監督も務めた千束北男(飯島敏宏)、梶田興治、野長瀬三摩地も書いていた。

特撮、撮影などの主要スタッフは、映画関係者で占められていたが、監督は、TBSの映画部からの出向スタッフと映画界の助監督クラスのスタッフが担当していた。

スタッフ一覧

放送

【放送リスト】
初放送日話数作品名
昭和41年(1966年)1月2日 第1話 ゴメスを倒せ!
昭和41年(1966年)1月9日 第2話 五郎とゴロー
昭和41年(1966年)1月16日 第3話 宇宙からの贈りもの
昭和41年(1966年)1月23日 第4話 マンモスフラワー
昭和41年(1966年)1月30日 第5話 ペギラが来た!
昭和41年(1966年)2月6日 第6話 育てよ!カメ
昭和41年(1966年)2月13日 第7話 SOS富士山
昭和41年(1966年)2月20日 第8話 甘い蜜の恐怖
昭和41年(1966年)2月27日 第9話 クモ男爵
昭和41年(1966年)3月6日 第10話 地底超特急西へ
昭和41年(1966年)3月13日 第11話 バルンガ
昭和41年(1966年)3月20日 第12話 鳥を見た
昭和41年(1966年)3月27日 第13話 ガラダマ
昭和41年(1966年)4月3日 第14話 東京氷河期
昭和41年(1966年)4月10日 第15話 カネゴンの繭
昭和41年(1966年)4月17日 第16話 ガラモンの逆襲
昭和41年(1966年)4月24日 第17話 1/8計画
昭和41年(1966年)5月1日 第18話 虹の卵
昭和41年(1966年)5月8日 第19話 2020年の挑戦
昭和41年(1966年)5月15日 第20話 海底原人ラゴン
昭和41年(1966年)5月22日 第21話 宇宙指令M774
昭和41年(1966年)5月29日 第22話 変身
昭和41年(1966年)6月5日 第23話 南海の怒り
昭和41年(1966年)6月12日 第24話 ゴーガの像
昭和41年(1966年)6月19日 第25話 悪魔ッ子
昭和41年(1966年)6月26日 第26話 燃えろ栄光
昭和41年(1966年)7月3日 第27話 206便消滅す
※「あけてくれ!」のみ再放送で初出
初放送日話数作品名
昭和42年(1967年)12月14日 第28話 あけてくれ!

放送局

昭和41年(1966年)の本放送開始前に制作された宣伝はがきには、“東京放送テレビ、朝日放送テレビなど全国20局”と書かれている。

RBC(琉球放送)では、TBSの放送開始から2週遅れの昭和41年(1966年)1月16日に放送開始。前週の1月9日には、「ウルトラQ」を紹介するPR番組が放送されている。

【キー局】
略称放送局エリア備考
TBS 東京放送 東京都  
【ネット局】
略称放送局エリア備考
HBC 北海道放送 北海道  
IBC IBC岩手放送 岩手県  
TBC 東北放送 宮城県  
SBC 信越放送 長野県  
BSN 新潟放送 新潟県  
MRO 北陸放送 石川県  
FTV 福島テレビ 福島県  
SBS 静岡放送 静岡県  
CBC 中部日本放送 愛知県  
ABC 朝日放送 大阪府  
RSK 山陽放送 岡山県  
RCC 中国放送 広島県  
BSS 山陰放送 鳥取県  
NBC 長崎放送 長崎県  
RKB RKB毎日放送 福岡県  
RKK 熊本放送 熊本県  
MBC 南日本放送 鹿児島県  
OBS 大分放送 大分県  
MRT 宮崎放送 宮崎県  
RBC 琉球放送 沖縄県 放送開始 昭和41年(1966年)1月16日〜

視聴率

本放送(27回)での平均視聴率は、32.4%。最高視聴率は、2月20日放送の「甘い蜜の恐怖」で38.5%だった。最低視聴率は、5月29日放送の「変身」で26.9%。データは、ニールセン調べ(東京地区)による。

視聴率一覧


2013-05-21更新
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