2023.09.09 upload

ネガティブ役をばっちり攻略、倉島颯良完璧な末っ子を熱演!!

Actress

ORIGINAL ENTRY
View 12,000

「さくら学院 」元メンバーで、現在女優としてめきめきと頭角を現している倉島颯良出演の映画『緑のざわめき』が絶賛公開中だ。第18回大阪アジアン映画祭インディ・フォーラム部門に正式出品された、福岡、佐賀を舞台に、3人の異母姉妹が織りなす物語を描いた本作。新鋭・夏都愛未監督が、大江健三郎や中上健次の文學にインスパイアされ、葉脈と血の繋がり、ファミリーツリー、性と聖の繋がりをテーマに描くオリジナル作品。3人の異母姉妹に、元カレ、女子会メンバーらが交わり、物語は思いもよらない方向へと進んでいく…。難しい立ち位置の松井玲奈の異母妹役を演じた倉島はどのような役作りをしたのか? ご本人にインタビューができたのでご紹介したい。

ーー出演はどのように決まったんでしょうか?
以前に夏都愛未監督と『21世紀の女の子』というオムニバス映画の中の一本でご一緒させていただいたことがありまして、「また作品を一緒にできたらいいね」って言っていただいていたお話が実現する形で出演することになりました。

ーーそれはいつ頃のことですか?
2022年の2月、3月あたりだったと思います。

ーー撮影はいつぐらいでしたか?
撮影は2022年の5月中旬頃に佐賀と福岡で。だいたい2週間ぐらいです。

ーー撮影はほぼ福岡と佐賀で。
ほとんど佐賀で、たまに福岡という感じです。

ーーオファーが来た時の感想と、台本を読んだ時の感想を教えてください。
こんなに重要な役をくださると思っていなかったので、まずそこに驚きました。異母姉妹という内容なのでそんなにライトな作品ではないと思ったんですね。最初に台本を読んだときは、落とし込んでいくのが難しい作品だなと思いました。

ーー撮影の前に監督とやりとり、あるいはリハーサル的なものがあったりしましたか?
読み合わせがありました。一度夏都監督と直接お会いして、おばさん役の黒沢あすかさんも一緒に読み合わせをしていただいたのと、リモートでほかのキャストの方と読み合わせを2回くらいさせていただきました。

ーー杏奈役のポイントというのはどんなことですか?
松井玲奈さんと岡崎紗絵さん演じる2人の姉の異母妹。一番下の妹で施設で育ったという過去があって、最初は自分に異母姉妹がいるっていうことは知らないんですけど、一本の電話を機に血の繋がった姉妹がいるっていうことを知って、つながりあっていくという役どころです。私自身が一人っ子ですし、役の環境は自分とは異なるんですけれども、役の性格はすごく自分と重なる部分があると思いました。

ーー具体的にはどんなところが似ていると思いましたか?
夏都監督から台本を頂いた少し後ぐらいに、それぞれの役の過去だったりとか生い立ちをまとめた資料をいただいて、そこに書いてあったのが、「年の割には落ち着いている」だとか「ちょっと達観している」など、あまり心を開かないみたいなことが書いてありました。私もそこまで完全に心を閉じているわけではないんですけど、人にあまり言えなかったりっていう部分は似ているし、台本を読んでもところどころで共感できる点は今まで演じた役よりも多かったと思います。

ーー実際の撮影現場で印象に残ってることがあれば教えてください。
黒沢さん演じるおばさんに杏奈が怒りをぶつけるシーンで、黒沢さんが「私はこうするから」とすごくコミュニケーションをとってくださいました。何回も何回もできるシーンではないので、すごく緊張感もあったんですけど、黒沢さんが引っ張ってくださったというか、芝居だけじゃなくて雰囲気も助けていただいたので、そこはすごく先輩に刺激を頂いたなと思います。あと、佐賀の自然の中での撮影で感じたことは、夜、稲がいっぱいある道を一人で歩きながらしゃべるというシーンがあって、台本を読んでいるだけだと正直自分の中でイメージがあまりできていなくてどうしようかなって直前まで考えていましたが、いざ現場に立って見た時に「もっとこうしたい」っていうのが出てきました。やはりそういう周りの環境とか景色にすごく左右されるんだなって特に思いました。

ーー福岡、佐賀は初めて行かれたんですか?
福岡は小学生の時にイベントで一度行ってて、佐賀は初めてでした。

ーー温泉街などには行かれましたか?
ロケ地の嬉野は、温泉がすごく有名なので、合間をぬって行ってました。私はお椀や陶器のお店を見に行ったりとか、福岡で夜スタッフや共演者の皆さんと一緒にラーメンを食べたりしていました。

ーーロケ地ですごく印象に残ってるところが出てきたりはしましたが実際にはあまり行かれてはいないですか?
どちらかというと図書館に行っていました。図書館のシーンがあったと思うんですけど、私が宿泊したホテルと図書館が近くて、何日か撮休の時や撮影後に行ってました。

ーーラストの方で、海に鳥居が立ってるところ。あれはどこですか?
あれは福岡でした。海に鳥居って本当にあるんだなっていうのを行ったとき一番最初に思って「これ、(映画のために作った物ではなく、)本当に建ってるんですか?」って聞いた記憶があります。幻想的ですごくいいロケーションだなって思ってとても印象的でした。ただ一番最後のシーンだったので、やはり他のシーンよりも現場では集中していて、ここにかかってるみたいな空気感があって、私自身もあのシーンはすごく緊張して撮った印象があります。

ーー撮影自体も割と最後の方だったんですか?
最後の方だったと思います。

ーー共演者の方と交流はありましたか?
あります! 映画を観ていただくと、異母姉のお二人と一緒に喋ってるシーンは少ないと思うんですけど、撮影以外のところですごくお話させていただきました。岡崎さんとはラーメンと馬刺しを一緒に食べたりとか、悩み相談に乗ってもらったりして、松井さんとはロケバスの中でコナン君の話をしました(笑)。松井さんが『名探偵コナン』をお好きなので、最初に、確か「颯良ちゃんてコナンに出たことあるの?」って話しかけていただきました。実は私、小学生の頃に『名探偵コナン』の声優を一言だけやらせていただいたことがあって、それをきっかけに松井さんがお話をしてくださって、打ち解けられました。

ーー改めてですが、今回の映画で映画全体の見どころと倉島さんの役的な見どころを教えて下さい。
映画全体としては、三姉妹それぞれがそれぞれに持っている悩みの質量というか、抱えている過去がこの映画の見どころです。色んな過去を持ちつつも手を取り合って生きていくというところで、ぜひ3人の生き様というか、役に注目して観るのがこの映画を楽しむポイントなのかなと思います。特に岡崎さんはストーカーをしてしまうような役どころなので。杏奈としては、林(裕太)さん演じる男の子に想いを寄せてもらってるっていうところで、杏奈自身どう思ってるのかというところをすごく現場で悩んで夏都監督ともお話したので、2人の空気感みたいなものをぜひ観て欲しいなと思います。

ーー今後の目標というか、野望的なものがあったら教えて下さい。
「野望ですか?」そうですね… お仕事をしたいっていうのはあるんですけど、一年フリーランスの期間にお仕事させていただいて、改めて新しい環境に身を置いて人の大切さを感じているので、近くに居る人もそうですし、今まで応援してくださった皆さまもそうなんですけど、皆様方に笑ってもらえたりとか楽しんでもらえるように仕事をしたいなというのを今一番思っています。具体的にどの作品とかではないのですが漠然と「人を喜ばせたいな」「還元したい」という思いはありますね。

ーー基本的には女優さん中心?
そうですね。今あとはバラエティー番組に出ているタレントさんのトーク力が本当に勉強になっていて、自分も上手く話せるようになりたいと思っているので、今後バラエティーにお邪魔させていただいく機会をいただいたときは、私も上手く話せるように勉強していきたいと思います。チャレンジはいつでもしてみたいです。

ーーありがとうございます。

あらすじ
過去の痴漢被害のトラウマを抱えて生きてきた響子(松井玲奈)は、病を機に女優を辞め、東京から生まれ故郷のある九州に移住しようと福岡にやってきて、元カレの宗太郎(草川直弥)と再会する。

異母姉の響子と繋がりたいと、彼女をストーカーする菜穂子(岡崎紗絵)は、異母姉妹ということは隠し、響子と知り合いに。

施設に預けられていて、8年前から佐賀県嬉野で叔母の芙美子(黒沢あすか)と暮らす高校3年生の杏奈(倉島颯良)は、自分宛の手紙を勝手に読んだ叔母に不信感を募らせていた。「まずは話してみませんか?」という支援センターの広告を見て、身元もわからない菜穂子からの電話に、悩みを打ち明け始める。同じ頃、杏奈に思いを寄せる透(林裕太)は、杏奈とうまくいくよう、集落の長老・コガ爺(カトウシンスケ)に相談しに行っていた…

就職活動がうまくいかない中、 地元・嬉野に戻り、親友の保奈美(松林うらら)に就職の相談をする響子は、ひょんなことから自分と杏奈が異母姉妹ということを知ってしまう。菜穂子は、宗太郎に恋焦がれる絵里(川添野愛)等いつもの女子会メンバーとの旅先を嬉野に決め…

 


■映画『緑のざわめき』ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開中

松井玲奈 岡崎紗絵 倉島颯良
草川直弥(ONE N’ ONLY) 川添野愛 松林うらら 林裕太
カトウシンスケ 黒沢あすか

監督・脚本:夏都愛未
プロデューサー:杉山晴香 / 江守徹
撮影:村松良 照明:加藤大輝 音楽:渡辺雄司
配給:S・D・P 製作:「緑のざわめき」製作委員会

2023年/日本/カラー/4:3/Stereo/115分
©Saga Saga Film Partners
文化庁「ARTS for the future!2」補助対象事業

公式サイト:https://midorinozawameki.com/
公式X(旧Twitter): https://twitter.com/midori_zawameki
公式Facebook:https://www.facebook.com/midorinozawameki/

 

■プロフィール
倉島颯良
2002年2月24日生まれ。茨城県出身。
女性アイドルグループ、さくら学院の元メンバー。2017年に「先に生まれただけの僕」でテレビドラマ初出演。オムニバス映画『21世紀の女の子』(18)では、『珊瑚樹』(夏都愛未監督)の主演に抜擢。本年は、内村光良監督・脚本の短編映画『夏色ダンス』やコントライブ「内村文化祭’23 初心」(演出:内村光良)等が控えている。

公式プロフィール https://www.toyotaoffice.jp/sarakurashima/
Instagram https://www.instagram.com/sarah_kurashima/

 

ヘアメイク:ビューティ★佐口(OFFICE BEAUTY)
スタイリスト:倉島千佳

 

衣装
ワンピース/LAYMEE
パンプス/CHARLES & KEITH
アクセサリー/スタイリスト私物

 

 

インタビュー マンボウ北川
撮影・文 記者J

Photo Gallery フォトギャラリー

Octo Octo

RANKING

CURATOR

  • 記者J
    記者J
    地球上すべての美しい女性を求め東奔西走。究極のヲタを目指す傍らで記事を更新なうwww
  • ドッグ・ジュン
    ドッグ・ジュン
    かつては狂犬と呼ばれた豪腕アイドル記者。パパになっても某信越から取材の為上京するヲタ
  • 瞳とーこ
    瞳とーこ
    抜群のモデルスタイルに憧れるがいつの間にか紹介する方になってしまった悲しき乙女記者
  • マンボウ北川
    マンボウ北川
    美女・美少女&ドラマウォッチャー。TV出演・著書あり。年間取材件数は数百を超える古参ライター。
SIDEMENU
×
テキスト