ベニバナトチノキ2011/05/10 09:26

 皆さんにとって花の咲く街路樹として思い当たるのは、どんな樹木ですか?
 おそらくまず最初にサクラそれから、コブシ、アメリカハナミズキなどではないでしょうか?
 
 下の写真は事務所近くの街路に植栽されたトチノキ(ベニバナトチノキ)です。遠くからも枝先についたピンク色の花穂(花序)が目立ち、明るい雰囲気がします。
 あの、パリの有名なシャンゼリゼ通りも、トチノキの仲間のセイヨウトチノキ(マロニエ)が植えられており、ヨーロッパでは街路樹として広く用いられている種でもあります。樹冠(枝葉)が大きく成長するので、夏には人々に緑陰を提供してくれ、秋には黄色く黄葉してヨーロッパの街並みを一層鮮やかに彩ってくれているのでしょう。

ベニバナトチノキ
 

 この沿線に植えられている他のものは普通のトチノキのようですが、どういう訳かこの1本だけがベニバナです。
 ベニバナトチノキの特徴としては、花が紅色~朱紅色であること。葉の縁には粗い鋸状の切れ込みがある事。などが挙げられます。

ベニバナトチノキの花
ベニバナトチノキの花序と葉

 因みに、普通のトチノキにの花は白く、葉の縁の切れ込みも鋸状にならず丸みを帯び、やや波状に近い形になるのが特徴です。
トチノキの葉っぱ
トチノキの葉

 最近、熊本では街路樹でよく目にする樹木がクスノキ、ケヤキ、サクラ、イチョウ等のある一定の樹種に限られてきているように感じます。地域性を表す樹木を植栽するという事は賛成なのですが、あまり特定の樹種ばかりに偏るのは、その通りや街の個性も失われるような気がします。

 そういえば、ここの通り周辺にも昔はネムノキが植栽されており、薄紅色の刷毛のようなふわふわした花を楽しませてくれていたのですが、いつの間にか切られてしまいました。
 樹冠を横方向に大きく伸ばすので、交通の支障になると考えたのでしょうか…。


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