弁慶蟹 べんけいがにのなかま
かくべんけいがに
角弁慶蟹 (かくべんけいがに)
すばしっこい上に用心深く、ほんの少しでも
こちらが動きをみせると、すぐに岩の隙間に
逃げ込んでしまうので、なかなか捕まらない。
高潮線近くの岩の隙間に隠れていて、水には
ほとんど入らないけれど、潮が満ちてくると
隙間から出てくる。黒弁慶蟹と違い泥っぽい
場所は好まないようで、砂地や干潟なんかで
見かけることはほとんど無い。

くろべんけいがに
黒弁慶蟹 (くろべんけいがに)
高潮帯附近より上の葦原なんかに多く、土に
掘った穴や物陰に棲んでいる。泥っぽい所が
好きで、角弁慶蟹とはうまく棲み分けている。
その名の通り色黒で、角弁慶蟹よりも毛深い
脚をしている。鋏も瘤だらけで、蟹としての
迫力?はなかなかのもの。


あかてがに
赤手蟹 (あかてがに)
その昔の京浜急行の電車もこんな塗り分けで
走っていたらしい。創立110年を記念して
昔の塗装を復活したという電車が似たように
派手な色使いだったっけ…。それはともかく、
水辺から離れた森の中なんかに棲む蟹だから、
この辺りでは見つからないかと思っていたら、
そこはさすがになぎさの森。懐が広いよなぁ。

うもれべんけいがに
埋弁慶蟹 (うもれべんけいがに)
石の下や物陰で、泥に埋れてじっとしている。
掴もうとすると、死んだように固まったまま
逃げようともしない。ベンケイガニの仲間は
すばしっこいものが多いのに、この蟹だけは
鈍臭い感じがする。甲羅は泥っぽい色合いで
しかも泥のような顆粒が散らばっているから、
泥を洗い流しても泥塗れの感が抜けない…。

あしはらがに
葦原蟹 (あしはらがに)
甲羅には細かい毛が生えているけれど、鋏や
脚はつるつるしている。身体つきは丸っこく、
目の下に並ぶ瘤で鋏を擦って音を出すと言う。
干潮時はあまり見られず、潮が満ちてくると
石の下などから出てきて、泥の上で餌を漁る。
泥っぽい所に棲むけれど、黒弁慶蟹ほどには
水辺から離れた生活はしていない。

ゆびあかべんけいがに
指赤弁慶蟹 (ゆびあかべんけいがに)
角弁慶蟹にそっくりで、同じようなところに
棲んでいるが、鋏が先っぽまで真っ赤っか…。
しかも鋏の先の方の瘤も、角弁慶蟹みたいに
きちんと1列に並んでいるけれど、数が多い。
甲幅1cm、相模湾以南、数少ない…と図鑑に
あったから、もしかしたらただの角弁慶蟹の
思い違いかも知れない…。

べんけいがに
弁慶蟹 (べんけいがに)
黒弁慶蟹にそっくりで、同じようなところに
棲んでいるけれど、鋏は瘤が無くてつるつる、
身体も全体がいくぶん赤味がかった真っ黄色。
何とも派手な色合いだけれど、黒弁慶蟹ほど
数は多くないようで、目にする機会も少ない。
それだけに派手な色の身体がいっそう目立つ。


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