photo by miyachi
武田の杜の鳥たちトップ もどる つぎへ

 コゲラは、ほぼスズメ大の小さなキツツキで、全国の低地から低山の林に留鳥として生息していますが、近年は市街地近郊にも定着してきていて、街路樹や人家の庭木、公園の樹木などでもよく見られます。武田の杜でも普通に見られる鳥です。

 日本のコゲラは9つの亜種に分けられ、南へ行くほど体色が濃くなる傾向があるようですが、これらの境界はあまりはっきりせず、外観だけで亜種を判別することは困難なようです。
 黒褐色と白のまだら模様の羽色をしていて、オスには後頭部の両側に赤い部分がありますが、野外で確認することは難しく、オスメスの区別はできません。

 繁殖期には単独かつがいで行動しますが、冬にはカラ類やエナガなどの混群と一緒に行動することが多いようです。
 木の幹や枝を下から上にらせん状に登りながら、表皮をコンコンと小刻みにつつき、主に昆虫などの小動物を探して食べます。次々に違う幹や枝に移動してやがて飛び去るというような行動を繰り返し、細い枝やつるなどにもよくとまります。

 移動しながら「ギィー、ギィー」という木のドアのきしむような特徴的な声をよく出しますが、これはお互いの確認をするためと言われています。
 また繁殖期には、「キーッキッキッキッ」というような強い声を出しますが、これはなわばりの主張や自分の位置の伝達のためと言われ、巣立ったヒナが親鳥に餌をねだるときなどにも同じような声を出します。

 キツツキの仲間は、嘴で木を強く連続して叩いて音を出すドラミングを行いますが、コゲラのドラミングは短くて音も弱い感じです。

武田の杜の鳥たちトップ もどる つぎへ  
inserted by FC2 system