ムシトリナデシコ

和  名 : むしとりなでしこ(虫取り撫子)
英  名 : Catchfly
学  名 : Silene armeria
別  名 : コマチソウ(小町草)
別  名 : ハエトリナデシコ(蠅取り撫子)
科  名 : ナデシコ科
属  名 : マンテマ属
種  類 : 二年草
花  期 : 晩春〜夏
原産地 : ヨーロッパ南部
撮影日:2016年05月15日
撮影場所:横浜市神奈川区二ッ谷町
荒地や河川敷などに群生する草丈30〜60cmの二年草です。

日本には江戸時代に鑑賞用として移入され、各地で野生化しています。

茎は直立し、上部で分枝します。

全体に白い粉を帯びたように見えます。

葉は長さ3〜5cm、幅1〜2cmの卵形から広披針形で対生し、基部は茎を抱きます。

茎先の集散花序に、直径1cmほどの鮮やかな紅紫色の5弁花を多数咲かせます。

花弁は平開し、先は浅く2裂します。

花弁のつけ根には2つずつ鱗片があり、それが花の真ん中で飾りのように見えます。

萼は花弁と同じ紅紫色の長さ15mmほどの筒状で、先に向かって太くなり、10本の縦筋が入ります。

雄しべは10本、雌しべは1本で、花柱は3裂します。

花の感じはシバザクラ(Phlox subulata)に似ています。

果実は朔果で、先が6裂して種子を出します。

和名は、花序のつく節の下に粘液を分泌する部分が帯状にあり、これに虫が付着することに由来します。

虫は付着するだけで消化,吸収はしないので食虫植物ではありません。

別名のコマチソウは、花の可憐さに由来します。

属名の「Silene」は、ギリシャ語の「sialon(唾液)」を語源とし、分泌物を含有することに因みます。

また、ギリシャ神話の酒の神であるバッカス(Bacchus)の養父のシレノス(Silenos)に因み、本属が分泌物を含んでいるのを、シレノスが酔って泡を吹いた様子に見立てたという説もあります。

さらに、本属の萼筒が膨らんでいるのを、シレノスの太った様に見立てたともいわれています。定説はないようです。

種小名の「armeria」は、「海岸に生える」という意味です。
撮影日:2007年05月27日
撮影場所:横浜市鶴見区・馬場花木園
撮影日:2008年06月13日
撮影場所:東京都文京区・
東大小石川植物園
撮影日:2014年05月18日
撮影場所:横浜市緑区鴨居
撮影日:2006年06月01日
撮影場所:鎌倉市・瑞泉寺
撮影日:2010年05月21日
撮影場所:横浜市港北区・新横浜公園
撮影日:2014年11月15日
撮影場所:横浜市緑区東本郷

Last Update : 17/05/04
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