先日、美老園本店にご来店いただいたお客様より、興味深いご質問がありました(^^)
『結納茶ってありますか?』
皆様、結納茶ってご存じでしたか?
私たちはお茶屋に勤めていながらも勉強不足でお客様へ即答できず、すぐ !! 調べました(笑)
九州の一部地域では結納品を結納茶と呼び、昔は結納店のことを『御茶屋』と呼んでいた位に九州の結納品には必ずお茶が加えられていたそうです。その結納品を「御知家(おちゃ)」と呼びます。
お茶を飾るのには3つの理由があります。
① お茶の樹は忍耐強い木で、葉は年中緑色で葉が枯れ落ちることなく長寿であることから、二人でたくましく乗り越えてほしい
② 茶の木は若い時に一度だけ移植して、二つの根が一つに固まって、優れたお茶をつくる要因にもなっています。この様に夫婦も一体となって良き家庭を作ってほしい
③ 茶の木の芽は摘んでも摘んでも芽が出るので"お芽出たい"と縁起が良い為
そして、結納茶は番茶が用いられます。
なぜかと言えば、"番茶は出が悪いので、一旦嫁いだらなかなか出て行かない"ということからです。
ちなみに、ご質問のお客様は当園の『特選英鳳100g (648円)』を購入されました。
番茶は100g当たり100円~150円で販売をしており、あまり安すぎても...というお気持ちからでしょうか。
それにしてもおめでたい席でお茶が使われるのはとてもうれしい事です。
九州は古くからお茶の文化があるからでしょうか?
九州以外では結納品にお茶は使わないそうです。理由は"お茶を濁す" "ちゃかす"の意味からです。
さらに、結納や顔合わせの席では「桜茶」や喜ぶに通じる「昆布茶」がふるまわれます。
これは関西の風習が伝わったそうです。(桜茶にも縁起の良い由来があります。)
桜茶はそのまま使用すると塩気が強いので、お好みでぬるま湯に漬け塩抜きをしてお使いください。
一つの湯呑みに一輪入れ、お湯を注げば出来上がりです。
他にも桜茶を使ったレシピとして、ごはんと一緒に炊いて桜ご飯としてもお楽しみいただけます。
ちなみに美老園のブライダルギフトのページでも「御知家」について紹介しています。
http://birouen.shop-pro.jp/?tid=3&mode=f5
今回、私たちも初めて知ることもたくさんあり、とてもびっくりしたのとその由来などがすごく興味深く、他のお客様へ伝えたいと思い、今回記事にしました。
この記事を書く中で、いろいろ結納茶について勉強をしましたが、私たちなりに『御知家』の漢字の意味を考えてみました。
お互いの家(家族同士)が知り合い、さらに大きな家族となり、お茶の樹のように根を張って土台を作るということなのかな、と。
支え合える人が増える!ことなのだと。とても幸せな事だな...と感じました。(個人の主観ですが。)